テレビ大好き芸人の橋爪ヨウコです。学生時代はテレビをたくさん見ているというだけで地位を確立し、現在も睡眠時間3時間、テレビ視聴時間12時間の“テレビを愛し!テレビにはまだそんなに愛されていない女…!”そんな私、橋爪がとにかく熱い!と思っているドラマをご紹介していく連載シリーズ「こじらせハスキー・橋爪ヨウコの三度の飯よりテレビが好き!」。

今期はどのドラマをオススメしようかと悩みに悩みましたが、毎週リアルタイムで観たいと予定さえもズラす勢いでハマっている『知らなくていいコト』(日本テレビ系、毎週水曜22:00~)をご紹介したいと思います!

  • 柄本佑(左)と吉高由里子=『知らなくていいコト』3月4日放送の第9話より(日本テレビ提供)

■不倫しても応援したくなる

日テレは「男性社会でも女性がバリバリお仕事頑張ってます系ドラマ」が得意なイメージで、今回の『知らなくていいコト』も、同じ吉高由里子さんが主演していた『正義のセ』(18年)的なドラマかと思って気を抜いて観ていたら、全然違うじゃないですかっっ!

確かに主人公である週刊誌のスクープ記者のケイト(吉高)は、仕事バリバリ系ではあるけれど、女手一つで育ててくれた母親が亡くなり、遺品から自分の父親がかつて世間を騒がせた殺人犯だったという、知らなくていいことを知ってしまうところから始まります。それが原因で婚約者からフラれて、人生どん底まで突き落とされますが、その自身最大のスクープを記者として娘として、ジャーナリズム精神で追っていくストーリーなのです!

このストーリーの説明だけで「朝からカツ丼ぐらい重いわ!」と観るのがしんどくなりそうですが、このドラマはそんなつらいことがあっても自暴自棄になったり、人に当たったりもせず、つらいながらも現実を受け入れ、仕事に打ち込むケイトの姿を応援したくなる! しかも今の時代、物語の中の不倫でさえ叩かれてしまう世の中だったりするのに、ケイトが不倫しても応援したくなってしまう、不思議なドラマなのです。

■言葉、立ち振る舞いに温もり

それもこれも、ケイトが不倫してしまう、元カレである尾高由一郎(柄本佑)が最高に良い男だからなんです! ケイトへの距離感、数は少ないながらもケイトを真剣に思っているからこその言葉、立ち振る舞い、その全てに温もりがある。大人だからこそこのままではダメだとお互いに分かっていながらも、不倫反対派の私でさえ「尾高さんは仕方ないよ、カッコ良すぎるもん。こんな彼氏と一瞬でも付き合えていた私バンザイ! そして別れてんじゃないよ! 気づくのが遅いわ! バカタレが!」と思いました。

それにしても、柄本佑さんっていつからこんなに色気半端なくなったのでしょうか! ドラマや映画で何度も佑さんを観ていたはずなのに「あれ?こんな身長高かったけ? こんなイケボだったけ? ミステリアスな薄顔もめちゃくちゃカッコイイ!」と改めて佑さんの良さが分かり、「気づくの遅いわ! バカタレが!」とケイトのことを責められないなぁと、恥ずかしくなりましたね。

それにしても、6話のラストシーンの「踏みとどまろう」からのキスは、家でジタバタしちゃったもんです! たぶん、あのキュンとするキスシーンを観て、私2~3歳若返ったんじゃないかなと思うほど。そして、7話でのケイトを守って刺されてしまうところもカッコ良すぎました。今後、2人はどうなるのか…。

  • 重岡大毅(左)と吉高由里子=同

■理想的な彼氏役から身勝手なクズ役まで

そして触れずにはいられない、ケイトの秘密を知った後に別れを告げ、その秘密までも他社の記者に売ってしまう闇堕ちしたケイトの元婚約者で、キングオブクズの野中春樹(重岡大毅)には、本当腹が立ちました。ステキな尾高さんとのギャップもあり過ぎて、「高低差に耳キーンとなるわ!!」と、フットの後藤さんが名ツッコミフレーズがナチュラルに出てきてしまうほどです。

それにしても、ジャニーズWESTの重岡大毅くんは、昨年私がドハマりし、歴代の好きなドラマランキング1位を塗り替えていた、NHK『これは経費で落ちません!』での山田太陽役が素晴らしくて、毎週「こんな前向きで素敵な言葉をかけてくれる彼氏が欲しい!」と癒やされていたはずなのに、今回の野中役がこれでもかってぐらいクズすぎて、あの山田太陽くんを演じていた重岡くんはどこ行ってしまったのか…。「向かいのホーム路地裏の窓 こんなとこにいるはずもないのに」とOne more timeと探す日々なのです。

そんな理想的な彼氏役から身勝手なクズ役まで演じられる重岡くんの演技力は素晴らしい! そして、8話の尾高さんに殴られた後の「尾高さんとケイトさんの不倫がバレちゃったらもっともっと大変なことになりますからぁぁぁ~あはははははは!!!」の言い方は、スーパーザコ感満載でどうしようもなさ過ぎて、ここまで振り幅のある演技ができる重岡くんから今後も目が離せません!(音楽番組で、ジャニーズWESTの一員として笑顔で歌ってる姿もこれまた良きだよね!)

そんなクズ野中の嫉妬のせいで、ケイトが殺人犯の娘だと知られ、不倫までもバレてしまいそうな勢いの『知らなくていいコト』。尾高さんとケイトの父親である乃十阿徹(小林薫)が一緒にいる理由も気になるし、この先の展開が楽しみで仕方ありません!

「尾高さんもカッコいいけど、編集長役の佐々木蔵之介さんもカッコいいよねー。あの編集部で働きたいわー」と妄想しながらあーだこーだ言いたい、ゴシップ大好きおばさんこと橋爪が、今夜の放送を楽しみにしています!

  • 『知らなくていいコト』(日本テレビ系、毎週水曜22:00~)
    4日放送の第9話。編集長の岩谷(佐々木蔵之介)から手記を書かないか打診を受けたケイト(吉高由里子)は、悩みながらも返事を保留にする。一方、尾高(柄本佑)は、再び追われる身になった乃十阿(小林薫)を連れ出し、しばらく自分のスタジオに身を寄せないかと持ちかけていた…。
    (写真左から)吉高由里子、柄本佑、小林薫

■プロフィール
橋爪ヨウコ
1985年生まれ、群馬県出身。2014年に、ドイツみちことお笑いコンビ「こじらせハスキー」を結成し、『ウチのガヤがすみません!』(日テレ)などに出演。ピンでも『新・週刊フジテレビ批評』(フジ)に出演し、1日12時間のテレビ視聴をノルマと課す超テレビっ子。

ツイッター「@dumeko」
ブログ「橋爪ヨウコの群馬大好きなんさー」

FMがいや『こじらせハスキーのおっとろしやラジオ』毎月第1・3日曜日18:00~(再放送21:00~)

YouTube【こじらせハスキー公式ちゃんねる】
定期的に動画アップ中! チャンネル登録よろしくお願いします!