テレビ大好き芸人の橋爪ヨウコです。学生時代はテレビをたくさん見ているというだけで地位を確立し、現在も睡眠時間3時間、テレビ視聴時間12時間の“テレビを愛し!テレビにはまだそんなに愛されていない女…!” そんな私橋爪がとにかく熱い!と思っているドラマをご紹介していく連載シリーズ「こじらせハスキー・橋爪ヨウコの三度の飯よりテレビが好き!」。

今回は観る前から楽しみにしていた『後妻業』(カンテレ・フジテレビ系、毎週火曜21:00~)をご紹介したいと思います!

  • 『後妻業』主演の木村佳乃

■コテコテの関西弁が味に

直木賞作家である黒川博行さんの同名小説が原作で、初の連ドラになった本作。2016年に大竹しのぶさん主演で公開された映画『後妻業の女』も話題となりましたが、今回資産家の老人を狙い遺産相続目当ての結婚詐欺を行う後妻業のエース!武内小夜子を演じているのが、『僕のヤバイ妻』『あなたには渡さない』での怪演が記憶に新しい木村佳乃さんとなれば、見ないわけにはいかない!と放送前から楽しみにしていました。

舞台が大阪ということもあり、佳乃さんが関西弁で小夜子を演じているのですが、そのコテコテな関西弁を初めて聞いたときの感想は、実は「やばい…関西弁が気になりすぎる…これ、最後まで観ていられないかもしれない…」と思ってしまうほどでした。

しかし、ストーリーが進めば進むほど、わざとらしいコテコテ関西弁がいかにも「悪いことをたくらんでまっせ!」という感じがしてくるのです。気付いたら、コテコテ関西弁がものすごい味になっていて、見終わった後には来週の放送を楽しみにしている自分がいました。最初に脱落を考えてしまった自分を反省しつつ…そういえば、佳乃さんには唯一無二のセリフ回しの魅力があることを思い出しました!

前クールで放送されていた土曜ナイトドラマ『あなたには渡さない』の佳乃さんの話し方も、それはそれは独特でした。「なんだこれは!? 演技がうま過ぎて1周回って下手に感じるぞ…」と謎の現象が起きてしまっていたのですが、その話し方が回を増すごとにやみつきになってきて、最後にはそのセリフ回しなしではこのドラマが成立しないんではないか!と思ってしまうほど。

しかも、『あなたには渡さない』は深夜にもかかわらず、“THE!昼ドラ感!”を醸し出し、「あれ?今って昭和だったけ?」と錯覚するほどの古めかしいセリフのオンパレードが、佳乃さんの言い回しにビシッと合っていて観ていてとても心地よかったのです。

  • 『後妻業』木村多江(左)と木村佳乃

■Wコンソメどころではない濃厚味

それに、『あなたには渡さない』では「泥棒猫!」「私今鬼の顔してましたでしょ?」「あんたの身体がいら立ってるの感じてるわ!」「愛人の風上にも置けやしないわ!」「夢で君を抱いた…」などなど、死ぬまでに一度は声に出して言ってみたい名ゼリフ連発していた佳乃さん。平成が終わろうとしている今、こんな昭和感を感じれるなんて!と、とても新鮮で毎週放送を楽しみにしていました。

そう…もはや我々はシンプルな佳乃さんでは物足りなくなっているのです! うすしお味の佳乃さんではなく、Wコンソメ味にもっとコンソメを振りかけちゃうぐらい濃厚な木村佳乃さんが私は観たいのです!

そんなWコンソメMAX味の佳乃さんが観れるドラマ『後妻業』は、まだまだ1話が始まったばかりでどう展開していくか分かりませんが、後妻業のエース・小夜子役の木村佳乃さんと、資産家の娘役の木村多江さんの“W木村”のバトルも楽しみだし、小夜子の過去も気になるところ…。

まだまだ観ながらコテコテの関西弁が気になってしまう方もいるかと思いますが、内容が面白いし、そのコテコテも回を増すごとにきっとやみつきになっていくはず! 前も後も横も妻の経験がない私が保証します! 今夜放送の第2話が楽しみです!!

■プロフィール
橋爪ヨウコ
1985年生まれ、群馬県出身。2014年に、ドイツみちことお笑いコンビ「こじらせハスキー」を結成し、『ウチのガヤがすみません!』(日テレ)などに出演。ピンでも『新・週刊フジテレビ批評』(フジ)に出演し、1日12時間のテレビ視聴をノルマと課す超テレビっ子。

ツイッター「@dumeko」
ブログ「橋爪ヨウコの群馬大好きなんさー」

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