外科医であり、母であり、漫画家でもあるさーたりさんが、ドクターとしての日常を描きながら健康に役立つ情報などをお届けする4コマ漫画連載「オペ室より愛をこめて」。今回は医療現場で飛び交う言葉にまつわるお話です。
知らない単語は恥ずかしがらずに聞いてくださいね
「病院で耳に入る医者同士、または医者と看護師の会話が意味不明……健診の結果やちらりと見えるカルテの文も略語だらけで、何が書いているかわからない!! 」。
そんな経験ありませんか?
昔は「患者さんに見られてもわからないように」ドイツ語でカルテを書いていた時代もあったようですが、今では日本語で書く医者が多いです。日本語で書いてあるはずのカルテですが、略語だらけなのでまるで暗号のように見えるかもしれません。
単に「略さないと書くのも話すのも大変」なので多用される略語ですが、病院や科が違うと意味が通じないものもあります。そのような場面では、医者同士でもなるべく略語を使わないで話すようにしています。
特に患者さんやご家族と話すときは、「医療用語はどこまで一般的な言葉なのか……。例えば、『オペ』は一般的に知られているけど『カテーテル』は知っているだろうか……」など、悩みながら話をしています。
医学だけでなく「専門用語と一般常識との垣根」は、専門家になればなるほどわからなくなります。知らない単語や略語があったら、恥ずかしがらずに聞いてもらったほうがこちらとしても助かります。
そんな医学用語や略語をわかりやすく解説する新連載がスタートしました! 題して「メディクショナリー ~スパイス効かせた医療用語辞典~」。病院にかかっている方や家族が病気の方はもちろん、医者ドラマを見て気になった方、ブラックジャックに憧れる学生、医学用語を駆使してニセ医者になりたい方(?)まで必見の連載、今後もぜひお楽しみに!
筆者プロフィール: さーたり
某大学病院勤務の消化器外科医。2児の母の生活、外科医の日常、漫画・アニメへの溢れる愛を描き散らしたブログ「腐女医が行く!!~外科医でママで、こっそりオタク~」を絶賛随時更新中。