焼きそばの麺とごはんを炒めたそばめし。今回は、このそばめしをアレンジしたチャーハンを紹介する。焼そばの麺の代わりに揚げ麺(皿うどんなどに使われる揚げた細麺)を使っているので、通常のそばめしとはちょっと異なる食感も個性的。レシピ考案は、東京・青山の中華料理店「Essence」のオーナーシェフ・薮崎友宏さんだ。
そばめし風チャーハン
材料(1人前)
ごはん 180g / 卵 1個 / キャベツ 100g / 肉団子(市販の鍋用のもの) 5個 / 揚げ麺 30g / 塩 小さじ1/4 / 胡椒 少々 / 水 20cc / 中濃ソース 大さじ4 / サラダ油 大さじ2(卵炒め用大さじ1・野菜炒め用大さじ1)
つくり方
1.ごはんは電子レンジで温め、ボウルに入れておく。2.温めたフライパンにサラダ油をひき、溶き卵を一気に流し入れる。軽くかきまぜつつまとめ、全体に火が通ったところで1のボウルに移す。ごはんと玉子が合わさるよう、しっかりと混ぜる。
3.再びフライパンを温めてサラダ油をひき、やや太めのせん切りにしたキャベツを中火で炒める。しんなりしてきたら、4等分した肉団子を加えて炒める。
4.3を塩と胡椒で調味し、水を加える。そこに揚げ麺を入れ、砕きつつ野菜から出た水分を吸わせ、炒めていく。
5.揚げ麺がしんなりしてきたら、2のごはんを加える。全体をよく混ぜ合わせ、中濃ソースで味付けする。しっかりと炒め合わせたら最後に鍋肌に押しつけて焼き付け、香ばしさを引き出す。器に盛り付けて完成。
ソースがほんのり焦げたような香ばしさが漂い、食欲をそそる。麺とごはんを使っているのはそばめし同様なのだが、焼そばの麺に比べると、揚げ麺のほうが幾分ボリュームダウンで食べやすい。今回は、具材に市販の肉団子を使ったが、挽き肉を使ってももちろん可。
調理時には、揚げ麺の扱いがポイントとなる。ごはんより先に加えて、野菜から出た水分などを吸わせることでやわらかくなる。野菜からの水分が出すぎてしまうと揚げ麺がドロドロになってしまうので注意。また、麺より先にごはんを加えると、ごはんが水分を吸ってベッタリとしてしまうので注意すること。
教えていただいた料理人
「Essence」オーナーシェフ兼ソムリエ
薮崎友宏さん
横浜中華街の老舗「菜香新館」にて修業を開始。26歳で立川店の料理長に抜擢される。その後、広東省で家庭料理を学び、北京の大学で薬膳の研修を受ける。中国政府認定の国際薬膳調理師の資格も有する。2007年3月に東京・青山「Essence」料理長、2008年に同店オーナーシェフに。同店では薬膳も取り入れ、広東料理をベースにした料理を提供。チャーハンは4種類を用意し、近隣へのデリバリーも行っている。
「Essence」
住所: 東京都港区南青山3-8-2 サンブリッジ青山1F
TEL: 03-6805-3905
この連載では、家庭で再現しやすいよう、卓上コンロと一般家庭にあるテフロンフライパンを使って調理していただいています。
撮影: 中村浩二