リクルートスーツに合わせる冬のアウターといえば、そのドレス感から、コートを選びます。なかでも就活においては、トレンチコートのように「かさばらない」ものを、これまでおすすめしてきました。
ただコートでは寒さを凌げない日や豪雪地帯の方もいるでしょう。カジュアルテイストのダウンジャケットはスーツとなじみませんが、「コート見えするダウンジャケット」もあるのでは。
世間の常識:リクルートスーツにダウンジャケットは論外
丈感とフィット感に工夫を凝らし、「就活にダウンジャケットを合わせる工夫」について検討した結果を、『毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方』(WAVE出版)の著者が解説します。
ダウンジャケットの必須条件を理解しよう
そもそもダウンジャケットは、アメリカのカジュアルブランド「エディー・バウアー」の創業者が世に送り出したもの。雪山などアウトドアにおける防寒を想定しているため、動きやすいショート丈が主流でした。
そのため一般的なダウンジャケットでは、スーツの上着が、はみだしてしまいます。これはとてもチグハグな印象なので、絶対に避けるべきポイント。だからこそ「着丈が長いダウンアウターを選ぶ」ことは必須条件です。
ステンカラー見えするアウター
セレクトショップや百貨店には、水鳥の羽毛を生かした「コート見えする」5万円以上のダウンジャケットも見かけますが、お勧めしたいのは保温効果のある化学繊維が中綿として詰まったもの。
特にカジュアルウェアのお店ではなく、紳士服量販店で見かける中綿入りのステンカラーコートは、スーツに羽織る防寒アウターとして人気を博しています。
画像は「THE SUIT COMPANY新橋店」で見つけた中綿入りのステンカラーコート。ボディーのみならず、全体に中綿が入っているため、暖かいことが持ち味。いわゆるダウンジャケットのようなボコボコした形状ではないため、折り畳みやすいことも特徴です。
取り外し可能なライナーつきコート
真冬のみならず、春先も着用するならば、ライナーを取り外せるタイプがお勧め。見た目の印象は一般的なコートそのもの。生地は薄手のため、折り畳みやすいことが特徴です。
こちらも同店舗で見つけたライナーを取り外せるタイプ。
訪問する企業のビルに入るとき、アウターは折りたたんで持ち歩くことがマナー。そのためコート生地自体は、薄手である方が好ましいのです。
毎シーズン登場する中綿入りコートは、コスパと防寒性を両立させたスーツに羽織れるアウターです。
世間一般的にはトレンチコートのような薄手アウターが推奨されていますが、「折りたたみやすいこと」と「ジャケットの着丈がアウターからはみ出さないこと」、以上2点を満たすことでアウターの選択肢は広がります。