体験談5:シングルファーザー歴8年、Yさん

3人の子育てをしながら、NPOの運営やライターで生計

埼玉県在住のYさんは、NPOの運営やライターなどで生計を立てながら子ども3人を育てています。日々の食事作りのほか、子どもの柔道大会の日には朝からこねこねしてお弁当用の特製ハンバーグを作るそう。

  • 子連れ離婚とひとり親家庭の生活 - みんなの体験談【2】

    3児を抱えてシングルファーザーに

1. 3人の子育てと家事・仕事の両立

小1の男の子・保育園に通う年少の女の子・2歳の男の子の3児を抱えて始まったシングルファーザーの生活。当時は日々の生活で精一杯で、あまり記憶に残っていないのが正直なところです。

出版社で編集記者の仕事をしていて、通勤は1時間。職場の上司に相談をして、1時間出社を遅らせてもらいました。保育園のお迎えは19時。ファミリーサポートセンターにも登録しましたが、子どもが3人もいると費用がかさむので、結局一度も利用しませんでした。どうしてもサポートが必要なときは、月2・3回実家にお願いしていました。

2. 児童扶養手当が父子家庭にも!

私自身、娘が生まれた際に「育児休業」を取得するなど、子どもが小さいときから子育てや家事をしていました。そのため、ひとり親になっても大きく困ることはありませんでしたし、パパ同士のコミュニティにも積極的に関わっていたので、離婚時の不安も少なかったです。

しかし子どもが3人いると、これからの子どもの教育費も気になります。家のローンも月約10万円支払わなければなりません。そんなとき、平成22年に子ども手当(現・児童手当)が増額され、さらに児童扶養手当が父子家庭にも支給されるようになったことで、経済的にとても助かりました。

3. 子どもと真摯に向き合いポジティブに!

100人いたら、100通りの子育てがあります。夫婦の3組に1組は離婚をする時代。そんなとき子どもたちが悲しい思いをしないように、ポジティブに子どもと真摯に向き合っていくしかないと思います。それと同時に、自分の人生を諦めないでほしいですね。

日々の仕事と子育てで忙しく、常に崖際を走っているような感覚ですが、全速力で走ると崖から落ちてしまうので、そうならないように健康には十分気を付けつつ、あくまでも軽快に走ってます。シングルファーザーとして8年、なんとかやってこられました! 後悔しないように毎日を過ごしています。


離婚を経験し、子育て真っ最中のパパとママの体験談をご紹介させていただきました。Yさんがおっしゃるように、離婚の経験も、その後の生活や仕事も人それぞれ違います。しかし、親として子どものためにできることを一生懸命考えたり、ときには周りの人々や仲間に相談したりしながら、今ある生活を大切にし、前を向いて歩いている姿が印象的ですね。

離婚が頭をよぎったとき、日々考えることが多く心身ともに大変なときもあると思います。気持ちの面・お金の面・子育ての不安など、なんでもひとりで抱えすぎないように、各専門家に相談しましょう。

マイライフエフピー代表 加藤葉子

子育て真っ最中のファイナンシャルプランナー。子どもを授かったことをきっかけに、教育費や学資保険の仕組みなどに興味を持ち、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、3年で子どもの教育資金を貯める。現在は、全国の女性からの教育費・老後資金・起業・離婚・投資なのお金の相談を中心に執筆・マネー講師として活動しながら、ファイナンシャルプランナーの育成にも力を入れている。自身のホームページ「女性とシングルマザーのお金の専門家」