アウトドアブームで人気が高まった「メスティン」。言わばアルミ製の弁当箱ですが、飯盒として使うと便利なんだとか。
「僕は家でもメスティン炊飯してます。慣れればお米1合でもおいしく炊けるし、缶詰と合わせた炊き込みごはんがもう、激ウマ!」と缶詰博士も興奮気味。
今回はそんなメスティンを使った炊き込みごはんの話です。
白羽の矢が立ったのは極洋さばのカレー煮込み
スイスで生まれたアルミ箱「メスティン」は、もとは食品を入れる容器として開発された。それが日本で飯盒として使われ始め、今ではすっかり調理器具として認知されている。ちょっと面白いエピソードであります。
僕が持っているトランギア社製TR-210は、1合のお米と缶詰を合わせて炊くのにちょうどいいサイズ。いろんな缶詰で炊き込みごはんをしているんだけど、先日ふと思いついたのだ。さばカレー缶を使えば「さばのドライカレーが作れるんじゃないか?」と。
そこで白羽の矢を立てたのが、極洋「さばのカレー煮込み」。内容量100gと小容量なので、1合のお米にマッチするはずだ。
甘口仕上げ
さっそく参りましょう、みなさんご唱和ください。開缶!
さばの上にカレールーがこってり乗っている。漂ってくるのは煮込んだ玉ねぎなどの甘い匂い。極洋のサイトにも「甘口カレーソース仕上げ」と記してある。
このカレーが染みこんだごはんがほどよく焦げたら、どんなにおいしいだろう。いや美味しいに違いない!
目指したのはドライカレー
お米1合は水を吸わせ(浸漬時間40分)、その後ざる揚げして表面の水分を切てからメスティンにIn。今回目指すのはドライカレーなので、少なめの水分でぱらぱら食感にしたい。
お米に缶汁を加え、水も加えて混ぜる。いつもの炊飯だとお米1合に対し220mlを入れるが、今回は缶汁と合わせて200mlくらい。
(メスティン炊飯独特の目安なら、ハンドル取付部の内側のリベットより下)
汁を味見すると、かなり薄味。そこで塩をひとつまみ入れてかき回すと、ほんのりしょっぱい味になった。あとでさばが加わることを缶がえれば(考えればの意)、今の段階ではこれで十分だ。
温度センサー付きコンロの難しさよ
いよいよ炊飯だが、メスティンは細長い形状ゆえ、全体に火を当てるのが難しい。そこでキャンプ調理器具の「バーナーパッド」をゴトクに乗せ、その上にメスティンを乗せた。バーナーパッドは細かい網でできているので、網全体が加熱されるのであります。
まずは中火で10分加熱したいんだけど、途中でコンロに付いた温度センサーが働いて弱火になってしまう。温度が下がればまた中火に戻るので、弱火&中火の繰り返しになった。
沸騰したところで弱火にして10分加熱。その後、火を止めて蒸らす。
さば後乗せでパサつき回避
蒸らし時間が5分たったところでメスティンを開け(やけど注意!)、さばの身を乗せる。さばを後乗せすることで、過剰な加熱が加わらず、ジューシーに仕上がるのだ。再びフタをして5分蒸らせば……。
かくのごとし。さば缶&メスティンで作る「さばドライカレー」の缶成!
さばを崩し、ごはんと混ぜていただく。甘めのカレーが染みたさばは、思った通りごはんに合う味付けだ。量もごはん1合に対してちょうどいい。
そして、カレー味のごはんがウマい。底の方をすくってみると、懸念した焦げ付きはなし。鍋底からごはんがきれいにすくえる。それでいてほどよい焦げ色がついており、食感はぱらっぱら。文句なし!
缶詰情報
極洋/さばのカレー煮込み 100g 10缶で1,600円(1缶あたり160円)
同社通販サイトやスーパー、コンビニなどで購入可