エジプシャン・マウの子猫

古代エジプトを継承する神聖な猫

■エジプシャン・マウの歴史
エジプシャン・マウは、エジプト産の家猫を元に、アメリカで品種改良された猫種です。「マウ」はエジプト語で猫を意味します。一般にはエジプト原産とされますが、品種として正式に確立したのがアメリカであるため、原産国をアメリカと記す場合もあるようです。

紀元前1400年頃のエジプトで飼われていた猫が、そのルーツと言われています。古代エジプトの壁画には、アビシニアン同様、この種と思われる猫の姿が描かれており、ミイラも発掘されています。

1953年、エジプトのカイロからイタリアへ、スポット模様を持った土着の猫が取り寄せられました。この猫とイタリアの猫とを交配させ生まれた子猫たちは、1956年にアメリカへと渡ります。そして子猫たちの品格のあるかわいらしさは、すぐに愛猫家たちの大きな関心を集めるところとなります。

その後、古代エジプトの壁画に残された細身の体形にアーモンド型の目、細かいスポット模様を持った猫の特徴を参考に、計画的に繁殖・改良を施し、今日のエジプシャン・マウが誕生しました。1977年に公認されています。

■エジプシャン・マウの特徴と性格
野性味を感じさせるスポッテッド・タビー(斑点)としなやかな肢体を持った、とても優美で美しい猫です。エジプシャンマウのスポットは、猫種の中で唯一、自然発生で生まれたものです。

被毛は短く、毛色はシルバー、ブロンズ、スモークの3色。黒色の斑点模様が特徴です。目色はライトグリーン。よく発達した筋肉を持ち、走る速度は50km/hとすべての猫種の中で最速を誇ります。

額には、エジプトに生息する甲虫(こうちゅう)のスカラベに似た模様「スカラベ・マーク」があり、アーモンド型のアイラインや大きな耳が、古代エジプトの神秘を感じさせます。

その野性的なルックスとは裏腹に、性格は大変優しく、飼い主に従順です。おとなしく、人見知りで、やや神経質で臆病な一面もあります。とても賢く、静かな環境を好みます。

■飼うなら…
穏やかな性質で飼いやすい猫ですが、遊び好きで運動量は多めですので、ストレスがたまらないよう、遊び相手になってあげましょう。騒々しい環境を嫌いますので、大きな物音などで驚かさないよう配慮が必要です。

美しいスポットの維持のためにも、1日1、2回のブラッシングを心掛けましょう。

■画像提供元
ペットショップ「COO&RIKU」