前回は、マンションを購入しても、そこに住み続ける必要はなく、貸したり売ったりできることをお話しました。今回は将来、売却や賃貸がしやすい「資産価値の高い」マンション選びのポイントをご紹介します。

  • 資産価値のあるマンションの条件を理解しましょう(写真:マイナビニュース)

私は一般社団法人「女性のための快適住まいづくり研究会」の代表として「女性のためのかしこいマンション購入術講座」の講師を務め、これまで9万人以上の20代~70代のマンション購入を考える女性と出会ってまいりました。

その中で資産価値の高いマンションの条件として皆さんにお伝えしているのが、「都心」「駅近」「新築」の3点です。これらを満たすことが、売りやすく、月々のローン返済額よりも高く設定した家賃で貸すことが可能な物件を選ぶ近道となるでしょう。それでは、もう少し細かくポイントを説明しますね。

将来性のあるエリアと利便性の高い沿線を選ぼう!

マンションを選ぶ際、現在の不動産相場や人気を基準に考えるのではなく、新しい交通網の整備や今後の都市開発を視野に入れることがポイント。たとえば、東京でも今後資産価値が上がることが期待できるエリアであれば、今はまだ格安で入手できる物件に出会える可能性があります。現在の価値だけでなく、将来の価値も見極めることが重要です。

1LDK~2LDKが貸しやすい!

3LDKなどの家族向けのマンションは、たいていの人が賃貸よりも購入を考えます。つまり、広い間取りは、賃貸としては人気が高いとは言えないのです。また、広いマンションは駅から遠いことが多いので、借り手が見つかりにくいことも。広いマンションを買う場合は、長期的なスパンで考えることをおすすめします。

シングル女性が住むのにちょうどいい1LDKのマンションであれば、20代後半以上の会社員などの借り手が多く想定されます。自分と同じような年齢、もしくはそれよりも若い人が借りたいと思えるかという視点も踏まえて考えてみるといいです。

立地のマスト条件は駅から徒歩10分圏内

資産価値を考えた時に、交通の便がよく駅に近いというのは絶対条件です。駅は2駅以上使えることが望ましいですが、使える駅数よりも、駅からどれだけ近いかということを優先してください。チラシやHPに掲載されている駅から物件までの時間「徒歩●分」は、地図上での最短距離を1分80mで計算しており、信号や踏切などは計算されていません。そのため、実際に駅から歩いてみると記載されている時間よりも、時間がかかってしまったといった経験がある方も多いのではないでしょうか。

誰だって、駅から近いほうが良いと思い、駅から近ければ近いほど人気あります。ついつい、部屋の広さや使える駅数などを重要視してしまいますが、駅からの距離も考えて選ぶようにしましょう。

新築を購入することがベター!

築年数が浅ければ浅いほど、外観や内装がキレイで設備仕様も新しいので、高い価格で、そして早く借り手、買い手が見つかりやすいです。高く、早く売却、賃貸するためには、新築マンションを購入することがいちばんです。買いたいマンションを見つけたら、その街の賃貸相場や中古マンションの相場も調べておきましょう。

結婚や出産、転勤など女性のライフスタイルは変わりやすく、マンション購入を躊躇される方も多いかと思いますが、売却や賃貸しやすいマンションを選べば安心です。ぜひ、今回挙げたポイントを参考に、マンション購入を検討してみてくださいね!

執筆者プロフィール : 小島ひろ美

一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会 代表。1957年福岡県生まれ。関西学院大学商学部卒 ライフスタイル・コーディネーター、宅地建物取引士、相続診断士 。26歳の時にマンション購入で苦労した経験をいかし、"女性がマンション購入の夢を実現できる世の中にしたい"と1991年に研究会を設立。

以降、「女性のためのかしこいマンション購入術講座」で、今までに9万人以上の女性たちに900回以上の講演を行いながら、28年間に渡り女性のマンション購入を応援し、第一線で活躍中。著書「シングル女性の(得)マンション選び」(講談社)、「元気になる!幸せマンション購入術」(アスコム)、他多数。

・『女性のための快適住まいづくり研究会』https://kaiteki.gr.jp/
・「女性のためのかしこいマンション購入術講座https://kaiteki.gr.jp/seminar/lp.php