
銀行預金の利息と確定申告の関係はどのようになっているのでしょうか? 元銀行員の筆者と共に考えてみましょう。
◆利息に税金はかかるけれど……
銀行に預けたお金の利息には、原則として税金がかかることになっています。
では、10万円などの一定の金額になったときには、確定申告が必要になるのでしょうか? 気になりますよね。
国内の銀行預金の利息には、所得税15%、住民税5%がかかります。さらに復興特別所得税が0.315%加算され、2026年現在、合計20.315%が源泉徴収される仕組みになっています。
例えば、年間10万円の利息を受け取る場合、税金は2万315円となり、税引き後の受取利息は7万9685円です。
なお、国内の銀行預金の利息は、原則として利息が入金される時点で税金が差し引かれます。これは「源泉分離課税」と呼ばれる仕組みです。
そのため、利息が年間10万円になったとしても、別途、確定申告をする必要はありません。
ただし、海外の銀行で受け取る預金利息など、国内で源泉徴収されないものについては、取り扱いが異なる場合があります。
◆証券会社の証券口座はちょっと違う
証券会社で扱っている株式の配当金や売却益なども、預貯金の利息と同じように考えている人は少なくないのですが、銀行口座と証券口座では仕組みが異なっているので注意が必要です。
証券会社には、一般口座と特定口座(源泉徴収あり)、特定口座(源泉徴収なし)という3種類の口座があります。
株式の売却益については、一般口座では原則として自分で損益を計算し、必要に応じて確定申告を行います。特定口座(源泉徴収なし)の場合は、証券会社が年間の損益を計算してくれますが、利益が出た場合には原則として確定申告が必要です。
一方、特定口座(源泉徴収あり)では、株式の売却益に対してあらかじめ税金が源泉徴収されるため、原則として確定申告は不要です。
ただし、他の口座との損益通算や損失の繰越控除を受けたい場合などは、確定申告が必要になることがあります。
また、上場株式の配当金については、口座の種類だけで確定申告の要否が決まるわけではありません。一定の条件のもとで、所得税の確定申告をしないことも選べます。
その他、NISA口座で対象商品を運用した場合は、制度の範囲内で得た売却益や配当金・分配金が非課税となるため、原則として確定申告は不要です。
このように、金融機関や商品、口座によって確定申告が必要かどうかの決まりがあります。
さまざまな金融商品で運用するなら、確定申告のシーズンに慌てなくて済むよう、あらかじめ確定申告が必要かどうかを確認することをおすすめします。
文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)
金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
文=飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)