
『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。数年にわたり手つかずの状態だったジェームスの愛車1968年ジェンセン・インターセプタ―。そのレストアプロジェクトがついに再始動する!
【画像】数年間放置されて劣化が進んでしまったジェンセン・インターセプター(写真7点)
できるだけ手短に、これまでの経緯を簡単に振り返っておこう。2006年に購入したこの車は、2019年の春に3カ月間の集中的なレストアを受ける予定で、オートスティロへ預けられた。しかし、そのまま時は流れ、2024年の夏には、そのショップが廃業することに。窮状を救ってくれたのが、私の友人であり、窮地を救ってくれた恩人でもある、D&Gアシストおよびルーデン・クラシックスのルーク・ハーディングだった。彼らがこの車を引き上げてくれて以来、ジェームズ・ゴッドフリー=ダンが作業に取り組めるだけの十分な空きができるのを待ちながら、私のインターセプターはデイヴ・ピアソンのカンレー・クラシックスに保管されていた。ジェームズは、かつてはジャガーの技術者で、JGDクラシック・サービスを立ち上げた人物だ。以前、私のトライアンフのレストアを担当し、素晴らしい仕事をしてくれた。
そして、ついにレストアに着手する時がやって来た。まず現状報告をしよう。オートスティロに預けられていた間、溶接作業は全体の3分の1から半分程度まで進んでいた。その出来栄えは、非常に高い水準の箇所もあれば、そうでないところもあった。その後、2度にわたる保管期間を経たことで、塗装を剥いだボディには酸化が生じていた。そのため、ボディシェルはブラスト処理とプライマー塗装を施す必要があり、しかもその作業に取りかかる前に、再度塗装を剥がす必要が生じた。
というわけで、現在はそういった状況だ。だが、ここまでの作業だけでも、これまで見えていなかった事実がかなり明らかになった。
塗装を剥がす前に、ジェームズとデイヴはエンジンをかけてみることにした。幸いにも、彼らは先にオイルを抜いていた。というのも、そのオイルはほぼ水だと分かったからだ。もっとも、その後エンジンは無事に始動している。さすがに「滑らかに回っている」とは言えないが、予想よりもはるかに良い状態だった。ジェームズにとっても、マフラーとボディシェルの状態は予想を大きく上回るものだった(ひと安心!)。
一方、残念ながら予想どおりだったのが、固定パーツの75%が固着していたことだ。ブレーキのマスターシリンダーもそのひとつだった(預けた当時は、まだかなり新しかったのだが)。それに、ヒーターの排水口の詰まり、傷だらけの燃料タンク、ブッシュがなくなったパナールロッドもそうだった。とはいえ、全体としてはかなり”ポジティブ”な状況だ。ジェームズからは、次のような報告があった。「残りの部分は驚くほど良好な状態だ。ボディシェルには本当に感心した」
とにかく腹立たしいのは、オートスティロでの長年の停滞と保管のせいで、本来なら必要なかったはずの作業が、これほどまでに大掛かりなものになってしまったことだ。今になって思えば、私が聞かされていたよりも、はるかに長い期間に屋外で放置されていたのではないか、と疑っている。作業が停滞し、事業にも何か問題が起きているとわかった時点で車を引き取っていたなら、今ごろ待ち時間ははるかに短かったはずだ。そして、費用ももっと少なく済んでいただろう。
また、市場の動向を見ると、非常にもどかしい。今なら、この車を再び走らせるのにかかる費用よりも安く、完全に正常に走れる状態のインターセプターを購入できてしまうのだ(しかも、これまでの費用をすべて損失として切り捨てたとしてもだ!)。いやしかし、肝心なのはそこじゃない。それはわかっているのだが…
文:James Elliott