株主優待のある銘柄を見るときは、優待だけでなく配当も合わせると、年間にどの程度の還元があるのかイメージしやすくなります。今回はproperty technologies、トーセイ、光フードサービスの3社について、年間予想配当と優待内容を金額で比べます。※サムネイル画像:PIXTA

今回は、優待を取得できる最低株数を保有した場合、配当と優待を合わせて年間いくらになるのかを見ていきます。11月に権利が確定する優待銘柄3社について、必要な投資額とあわせて使い方の違いも確認します。

◆property technologiesは300株で配当7500円+QUOカード5000円

不動産事業などを手掛けるproperty technologies<5527>は、11月末時点で300株以上を保有する株主に5000円分のQUOカードを贈呈しています。継続保有期間の条件はありません。

2026年11月期の年間予想配当は1株25円なので、300株なら税引前7500円です。これに5000円分のQUOカードを加えると、額面では年間1万2500円相当となります。

なお、10月2日の終値は765円で、300株の購入には22万9500円が必要です。QUOカードだけで計算した優待利回りは約2.2%です。

◆トーセイは200株で年間配当1万1600円予想

首都圏のオフィスビルや賃貸住宅の不動産再生事業を行うトーセイ<8923>は、11月末時点で200株以上を保有すると、対象ホテルで利用できる3000円分の宿泊割引券がもらえます。

2026年11月期の年間予想配当は1株58円なので、200株なら税引前1万1600円です。さらに長期保有するとQUOカードが加わり、1年以上2年未満で1000円分、2年以上5年未満で2000円分、5年以上では3000円分となります。

ただし、これから購入する場合、2026年11月分では長期保有者向けのQUOカードは対象になりません。また、3000円分のホテル割引券には利用条件があるため、額面3000円がそのまま現金と同じ価値になるわけではありません。

なお、10月2日の終値は1731円なので、200株の購入額は34万6200円です。

◆光フードサービスは食事券が年間1万円分

立ち飲み居酒屋などを展開する光フードサービス<138A>は、5月末と11月末の年2回、100株以上300株未満の株主に5000円分の電子食事券を贈呈しています。年間では1万円分です。

2026年11月期の年間予想配当は1株48円なので、100株なら税引前4800円です。食事券の額面1万円分と合わせると、年間では1万4800円相当となります。

ただし、今から購入して2026年11月末の権利を取得する場合、今回対象となる食事券は5000円分です。年間1万円分は、5月末・11月末の両方で条件を満たした場合の金額です。

なお、10月2日の終値3105円で計算すると、100株の購入には31万500円が必要です。食事券を利用できるのは国内の「大黒」「大国」「魚椿」の指定店舗なので、近くに利用できる店舗があるかも確認しておきましょう。

◆額面の合計だけでは比べられない

3社を最低株数で見ると、property technologiesは年間予想配当7500円とQUOカード5000円分、トーセイは年間予想配当1万1600円とホテル割引券3000円分、光フードサービスは年間予想配当4800円と食事券1万円分です。

額面ではproperty technologiesが1万2500円、光フードサービスが1万4800円相当ですが、配当、QUOカード、食事券では使い勝手が異なります。トーセイのホテル割引券にも利用条件があります。年間の金額だけでなく、自分が実際に使える優待かどうかまで確認して比べたいところです。

※配当額は各社の2026年11月期会社予想に基づく税引前の金額です。株価および最低投資金額は2026年10月2日終値をもとに計算しています。株主優待の内容は2026年10月2日時点です。優待は年間の制度内容を比較したもので、今から購入すれば記載した全ての年間優待を直ちに取得できるという意味ではありません。2026年11月末基準の権利付最終日は11月26日です。

文:田代 昌之(金融文筆家)

新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。

文=田代 昌之(金融文筆家)