![長野風花に声をかける内田篤人コーチ [写真]=Getty Images](index_images/index.jpg)
なでしこジャパンは6日、国際親善試合で南アフリカ女子代表と対戦し、5-0と大勝した。
先発出場した長谷川唯は、「良かったところはたくさんありますけど、これで良かったとならないように、今後積み上げができたらいいなとは思います」と大勝にも気を引き締め、「レベルがもう一個上がった相手だと、そんな簡単にはいかないというか、しっかりラインの駆け引きやカバーがしっかりしている中でどうしていくかは今後課題になってくると思います」と続けた。
その“課題”の部分について長谷川は、「正直、今日はアグレッシブに守備というところで前から行けていた部分はありますけど、これがスペイン、イングランドだったら…という部分はたくさんあって。中盤のスペースの広さや、気になるところはたくさんある。今日だからできているところもあったので、逆に言えば今日だからこういう戦い方をした柔軟性があったとも言えるので、今後相手がボールを持てるチームと対戦時に、どれだけ我慢できるか、どれだけアグレッシブに行けるか、その使い分けは今後やっていかないといけないと思います」と、守備の局面でのチーム全体でのプレー選択などにあるとする。
その課題については、長谷川とともに中盤で先発した長野風花も「守備でもう少し改善できたかなと思います」と言及。「中盤の私たちの後ろとディフェンスラインの前の、少し浮いている選手にパスが入ってしまったり、そういうシーンがあったので、強い相手だとそこで一気に前に行かれてしまうので、ああいうところはまだまだ改善すべきポイントかなとは思います」と、数は多くなかったがポケットに侵入されるケースやクロスを上げられるところまで持っていかれるなどした守備面にあるとして第一声で触れる。
この試合が指揮官としての初陣となった狩野倫久監督は攻守にアグレッシブなスタイルで臨むことを強調している。長野は、「私たちはアグレッシブにというのがテーマなので、基本的に(プレッシングを)かけるところではあるので。止める、行くのコミュニケーションをもっとお互いに取って、もっともっとやっていかないと、世界だとあそこを取られてたら一気に速い選手たちが裏に抜けて大ピンチになるので、そこは本当に課題だと思います」とスタイルを突き詰める中でのバランスをここから作っていく必要性を説いた。
試合最終盤の投入となり、ほとんどの時間をベンチから見た熊谷紗希にアグレッシブに行く部分と構える部分のバランスの難しさについて聞くと、「(ディフェンス)ラインが低すぎたとは思わないです。ただ、相手の1枚に対してロングボールで蹴られて、そのこぼれ球をバイタルで少し持たれた時間はあったと思っています。前半が終わって、出ている選手たちとも話していた中で、CB2人で下がるのではなく、1人はもっとチャレンジできるような体制、あれだけ(日本の選手が)前にいたら、どこかで後ろは1対1にならないといけないと思うし、マンマークになる部分は絶対出てくるので、そこの潰しとタイミング。そこはもっともっとやっていきたいよねという話はしながら、後半という感じではありました。今日の試合は、どちらかというとチームとしてイケイケというか、その流れはあったわけですし、それを狙って臨んでいたので。相手のキーパーから蹴られて、怖い感じは見ていてもあまりしなかったですけど、(―――さらに上のレベルの相手と対戦した時に?)そうですね。どれだけ前から行けるのか、どのラインから行けるのかはチームとして調整していかないといけないと思いますし、そこは一つのチャレンジだと思っています」と、この試合で試すことによって出た課題を改善して積み上げることが大切だとコメントしている。
新体制・新コーチ陣となり、ワールドカップまで1年と時間も限られている中で、新たなコンセプトとスタイルで積み上げをしていくことになる。「(内田篤人コーチは)特に守備の形をやってくれているので。紅白戦でうまくいかないときも正直ありました。今日はこの相手だったからできたかもしれないですけど、もしかしたら紅白戦で相手が日本人選手だと今日のやり方はやられていた部分もあるので、紅白戦でうまくいかなかったところ含めてどうすればいいか、内田さんと話したりはしています」(長谷川)、「内田コーチも言ってましたけど、相手センターバックの横パス3本くらいでスイッチかけたいというとことがあって。だけど、フォワードの選手もアンカーを気にしながらという中で前に強く出られないシーンもあったので、そこは私たちがもっとコミュニケーションを取りながら、思い切って行かせられるようにしたいと思います」(長野)と、両選手が話したように、選手・監督だけでなく新コーチ陣含めて、大勝・完封に隠れた守備での最適解を見つけていくことが求められる。
取材・文=小松春生
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