
ラッパーのYoung Cocoが、ニューアルバム『SEDITION』をリリースした。2025年4月の『BIG C』以来となるフルアルバムで、キャリア最多となる全28曲を収録した大作となっている。
兵庫県西宮市出身、若くして関西のラップシーンを牽引し、千葉雄喜「チーム友達(Remix)」のヴァイラルヒットへの客演でも知られるYoung Coco。現在は東京を拠点に海外とのコネクションを広げてきたが、本作はその歩みが明確に結実した一作だ。
とりわけ際立つのがラップのフロウだ。緩急の付け方、譜割りの解像度、声色の使い分け——その一つひとつが前作から劇的に進化しており、サウンドの強度とあわせて、彼の表現が明確にネクストレベルへと到達したことを伝えている。
タイトルに込められた意志も鮮烈だ。『SEDITION』は、1970年代後半のロンドンで生まれたブランド〈SEDITIONARIES(セディショナリーズ)〉から着想を得たもの。ヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコム・マクラーレンが手がけ、パンクとモードを地続きにした伝説的な店だ。音楽とファッションという2つのカルチャーを結びつけたこのブランドにシンパシーを感じ、「いけてる音楽を生み出し続け、現代における音楽とファッションの架け橋となるアイコンになりたい」という思いを、Young Cocoはこの名に託した。〈SEDITION=扇動/反逆〉という語そのものが指し示す通り、本作にはパンクの精神とも通じる反骨心が脈打っている。フロウとサウンドの進化、その奥にある衝動——それらが分かちがたく結びついた一枚だ。
アルバムに先駆けて公開された「YELLOW」「SUPA SAIYAN」も収録。客演陣も多彩で、「生活」にjellyy、「HATE ME LOVE ME」にCashkarii、「GR8」にTommy Revenge、「ミッション」にKenayeboiが参加している。CashkariiはLAを出自に現在は東京を拠点とし、Tommy RevengeはNY・クイーンズ出身と、国境を越えた顔ぶれが本作の射程の広さを物語る。
アートワークは前作『BIG C』に続き、グラフィックアーティストのVERDYが担当。リリースは、VERDYが主宰する音楽レーベル、VERDY SOUNDSからとなる。あわせて、収録曲「Warning」のミュージックビデオも公開されている。
ライブも本格始動する。本作を引っ提げたツアー『Young Coco SEDITION TOUR』が5月から8月にかけて全国10カ所で開催。初日は5月31日、地元・兵庫県尼崎市のBASE AMAGASAKIからスタートする。2026年は、これまで以上にアグレッシブにライブを重ねていくことになりそうだ。
なお、Rolling Stone Japanでは過去にYoung Cocoのデジタルカバー&インタビューを掲載している。関西のラップが世界とつながるまでの半生を語った内容となっているので、あわせてチェックしてほしい。
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『SEDITION』
Young Coco
VERDY SOUNDS
配信中
Young Coco SEDITION TOUR
5/31(日)BASE AMAGASAKI(兵庫)
6/06(土)RAGZA(岐阜)
6/14(日)BABEL KYOTO(京都)
6/20(土)MUSIC LOUNGE 247(千葉)
6/28(日)GOAT(和歌山)
6/29(月)PURE OSAKA(大阪)
7/11(土)ReVoLuTioN(仙台)
7/19(日)Club Sonic(福島)
8/02(日)BLACK BAMBI(福岡)
8/15(土)CLUB 1TTENMONO(茨城)