リクルートは5月19日、「首都圏新築分譲一戸建て契約者動向調査」の結果を発表した。調査は2025年1月~12月、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県の一部)新築分譲一戸建て購入契約者612名を対象に、インターネットおよび郵送調査で行われた。

世帯主の平均年齢は36.9歳で、2024年とほぼ同じ

契約世帯の世帯主年齢は「30~34歳」が31%、「35~39歳」が23%と半数強が30代である。平均年齢は36.9歳で2024年とほぼ同じだった。既婚世帯を共働き状況別に見ると、共働き世帯の平均年齢は35.0歳と共働きをしていない世帯より6.4歳低い。

  • 契約時世帯主年齢(全体/実数回答)

    契約時世帯主年齢(全体/実数回答)

夫婦のみ世帯の共働き比率は93%との最高値に

契約世帯のライフステージは「子供あり世帯」が65%、「夫婦のみ世帯」が26%、「シングル世帯」が3%。「第一子小学校入学前世帯」は47%で2024年より3ポイント高くなった。

共働き比率は契約者全体で72%、既婚世帯で76%。夫婦のみ世帯では93%と2014年調査開始以降で初めて9割を超えた。

  • ライフステージ(全体/単一回答)

    ライフステージ(全体/単一回答)

  • 共働き比率の推移

    共働き比率の推移

平均世帯総年収は調査開始以降で最高の938万円

契約世帯の世帯総年収は800万円以上が55%と過半を占める。1000万円以上の割合は2024年の26%から34%に増加し、平均世帯総年収は938万円と、2014年調査開始以降で初めて900万円を超えた。ライフステージ別に見ると、夫婦のみ世帯と子供あり世帯では平均世帯総年収が900万円を超えている。

  • 世帯総年収(全体/実数回答)

    世帯総年収(全体/実数回答)

東京都内の購入割合が半数を占める

購入した物件の所在地は、「東京都下」が31%で最も高く、次いで「埼玉県」(24%)、「東京23区」(19%)、「神奈川県」(17%)が続く。

2024年と比較すると「東京都下」は4ポイント、「東京23区」は3ポイント増加し、両者を合計した東京都内の割合は50%となった。

既婚世帯を共働き状況別に見ると、共働きをしているほうが「東京23区」「東京都下」の割合が高い。

  • 購入物件所在地(全体/単一回答)

    購入物件所在地(全体/単一回答)

23区居住者が東京都下に物件を購入した割合は27%

購入した物件の所在地を前住所別に見ると、東京23区の居住者が「東京23区」「東京都下」の物件を購入した割合は2024年よりそれぞれ5ポイント増加し、「東京都下」の購入割合は27%と2014年調査開始以降で最も高くなった。

千葉県では、前住所と異なるエリアで購入した割合が2014年調査開始以降で初めて2割を超えた。

  • 契約前住所別 購入物件所在地の推移(東京23区/東京都下)

    契約前住所別 購入物件所在地の推移(東京23区/東京都下)

  • 契約前住所別 購入物件所在地の推移(神奈川県/埼玉県)

    契約前住所別 購入物件所在地の推移(神奈川県/埼玉県)

  • 契約前住所別 購入物件所在地の推移(千葉県/茨城県)

    契約前住所別 購入物件所在地の推移(千葉県/茨城県)

平均購入価格は2024年より523万円上昇、最高値を更新

購入価格は「6000万円以上」が28%と最も高く、次いで「5000~6000万円未満」が15%だった。「6000万円以上」の割合は2024年に続いて増加し、平均購入価格は2024年より523万円上昇の5367万円と2014年調査開始以降で最高となった。

購入物件所在地別に見ると、平均購入価格は東京23区で8287万円と2014年調査開始以降で初めて8000万円を超えた。一方、埼玉県と千葉県では2024年よりやや低下の3800万円台となった。

  • 購入価格(全体/実数回答)

    購入価格(全体/実数回答)

  • 平均購入価格の推移

    平均購入価格の推移

契約物件の最寄り駅からの距離

物件最寄り駅からの距離は、「徒歩11~15分以内」が27%で最も高く、次いで「バス・車利用」が23%。徒歩(「バス・車利用」「無回答」以外)の割合は77%で2024年より3ポイント増加した。

最寄り駅から徒歩物件に限った徒歩分数の平均は14.1分で、2014年調査開始以降で最も長くなった。

  • 物件最寄り駅からの距離(全体/実数回答)

    物件最寄り駅からの距離(全体/実数回答)

平均建物面積は98.6㎡で2024年とほぼ同じ

建物面積は「100~105㎡未満」が27%で最も高く、次いで「95~100㎡未満」が19%。平均建物面積は2024年とほぼ同じ98.6㎡だった。購入物件所在地別に見ると、平均建物面積が最も小さいのは東京都下の94.0㎡だった。

  • 建物の広さ(全体/実数回答)

    建物の広さ(全体/実数回答)

平均土地面積は3年連続して縮小し、115.0㎡に

土地面積は「100~120㎡未満」が40%、「120~140㎡未満」が23%を占める。平均土地面積は2024年より3.5㎡縮小の115.0㎡で、2014年調査開始以降で最大だった2022年から縮小傾向が続いている。

  • 土地の広さ(全体/実数回答)

    土地の広さ(全体/実数回答)

「自己資金0」の割合は調査開始以降で最も高い33%

「自己資金0(フルローン)」が33%、「200万円未満」が19%となった。「自己資金0(フルローン)」の割合は2014年調査開始以降で最も高く、平均自己資金は713万円と2024年より16万円低下した。

  • 自己資金(全体/実数回答)

    自己資金(全体/実数回答)

平均ローン借入総額は4842万円

ローン借入総額は、「5000万円以上」が38%を占め、平均は4842万円と2014年調査開始以降で最も高い。購入物件所在地別に見ると、平均ローン借入総額は東京23区では6000万円を超え、東京都下では5000万円を超える。

  • ローン借入総額(ローン借入者/実数回答)

    ローン借入総額(ローン借入者/実数回答)

住まいの購入理由

住まいの購入を思い立った理由は、 「子供や家族のため、家を持ちたいと思ったから」が59%で最も高く、次いで「もっと広い家に住みたかったから」が44%だった。

「資産を持ちたい、資産として有利だと思ったから」(16%)は、2024年より3ポイント増加し、2014年調査開始以降で最も高い。購入物件所在地別に見ると、東京23区が23%で最も高かった。

  • 購入理由(全体/3つまでの限定回答)

    購入理由(全体/3つまでの限定回答)

調査から見える住まい選びの変化

今回の調査では、平均購入価格が5367万円となり、2014年の調査開始以降で最高値を更新した。価格上昇が続く中で、「自己資金0(フルローン)」の割合や平均ローン借入総額も調査開始以降で最も高くなっており、一戸建て購入者の借入負担が一段と高まっている様子がうかがえる。

一方で、一戸建て購入者はマンション購入者とは異なり、資産性よりも家族や暮らしを優先する住まい選びの傾向が見られる。

また、マンションで狭小化傾向が見られる中、一戸建てでは平均建物面積が前年とほぼ同水準を維持しており、空間の使い方にも変化が見られる。

さらに、物件価格上昇・金利上昇という状況に加え、2026年4月以降のナフサ不足による建材・住宅設備の供給不透明感も注目されている。今後、価格や建築時期の不透明感が続く場合、価格と引き渡し時期が比較的見通しやすい建売一戸建て、特に完成済み物件への関心が高まる可能性もあると同社は見ている。