米労働省が2026年5月8日に発表した4月雇用統計の主な結果は、(1)非農業部門雇用者数11.5万人増、(2)失業率4.3%、(3)平均時給37.41ドル(前月比+0.2%、前年比+3.6%)という内容であった。
雇用者数
4月の非農業部門雇用者数は前月比11.5万人増と市場予想の6.5万人増を上回った。業種別では、教育・ヘルスケアや小売などを中心に増加した一方、金融やITで減少が見られた。前2か月分の非農業部門雇用者数が合計で1.6万人下方修正されたことも加味した3カ月平均の雇用者数は4.8万人増にとどまった。前月時点では6.3万人増だった。
失業率
4月の失業率は4.3%と前月から変わらずだった。市場予想も4.3%だった。一方で、フルタイムの職を希望しながらパート就業している人などを含めた広義の失業率である不完全雇用率(U-6失業率)は前月の8.0%から8.2%に上昇した。
労働人口に占める働く意欲を持つ人の割合である労働参加率は前月の61.9%から、2021年10月以来の61.8%に低下した。
平均時給
4月の平均時給(全従業員)は37.41ドルとなり、前月の修正値である37.35ドルから0.06ドル増加して過去最高を更新。ただ、伸び率は前月比+0.2%、前年比+3.6%で、市場予想の+0.3%、+3.8%をいずれも下回った。
なお、前年比の伸び率は2021年5月以来の低さだった3月の+3.4%からはやや持ち直した。
まとめ
米4月雇用統計は米労働市場が見かけほど回復していないことを示す内容だった。非農業部門雇用者数については2カ月連続で10万人超増加したが、依然として教育・ヘルスケアや小売など一部の業種に偏っている。
失業率については横ばいだったが、労働参加率が4年半ぶりの水準に低下しており、労働市場への参加者が減少する傾向が続いている。平均時給についても、伸び率が市場予想を下回っており、高賃金を求める転職者が少ないことを物語っている。
米4月雇用統計後のNY市場の反応としては、長期金利が小幅に低下し、ドルは小幅に下落した一方、株価は上昇した。市場は引き続き、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利上げに転じる可能性はほとんどないと見ているようだ。



