
ShowMinorSavage、ついに動き出す! ShowMinorSavageとは、BE:FIRSTを輩出したBMSG初のオーディション「THE FIRST」内で結成された、Aile The Shota、MANATO(BE:FIRST)、SOTA(BE:FIRST)によるユニット。2024年7月に「Ocean」をリリースして以降、『BMSG FES』『D.U.N.K.』出演以外に大きな動きはなかったが、4月24日、1年9カ月ぶりの新曲「ROMEO」を発表した。しかも、この先も新曲を準備していること、さらにはワンマンライブ開催に向けて可能性を探っていることが、このインタビューで明らかになった。
クリス・ブラウンへのリスペクトを公言し、3人に共通するR&Bやヒップホップをルーツにオリジナルの音楽をクリエイトする、ShowMinorSavage。デカいステージで鍛え上げてきた歌とダンスのスキルを備えながら、肩の力を抜いて音の中で心地よく漂う姿が、国内外の現行ヒップホップ/R&Bシーンと共振し新たな波を起こす。
ーShowMinorSavageとしては、「Ocean」以来、1年9カ月ぶりのリリースです。BE:FIRSTもAile The Shotaも活発に動いていて多忙な中、どういったきっかけからShowMinorSavageとしての楽曲制作が再び始まったのでしょう。
Aile The Shota:会うたびに「ShowMinorSavageやりたいね」という話をしていて、それが募りに募った気がしますね。
SOTA:そう、タイミングがなかっただけで。
MANATO:去年は(BE:FIRSTとして)ワールドツアーとかもあって、現実的にタイミングが難しくて。今年に入ってから、ShowMinorSavageの今後2、3年の構想をホワイトボードに書きながら話し合いをしました。
Aile The Shota:そもそもShowMinorSavageは「友達とやってるクルー」みたいな感覚で、誰かに言われて動くユニットではないので。自分たちで「そろそろ曲を出した方がよくね?」ってなったときに、スケジュールを取らなきゃいけないので会議を始めて、そこから「そろそろやろうかなと思ってます」って社長に言って、スタッフも「やるなら動くよ」って言ってくれた感じでした。
ーてっきり『D.U.N.K. Showcase in K-Arena Yokohama 2026』(2026年3月14日開催)に出演するから1曲作ろう、という流れだったのかなと想像していたんですけど、そうじゃなかったんですね。
MANATO:それもありましたね。
Aile The Shota:きっかけではあった気がしますね。
SOTA:『BMSG FES25』は新曲がなかったので、『D.U.N.K.』でもないのはさすがにやばいでしょって(笑)。
Aile The Shota:それがあってようやくスケジュールを切れた感じではありました。
SOTA:正直、スケジュールは詰め詰めで、全然できるタイミングでもなかったんですよね。でも「やんなきゃじゃね?」みたいになって、過去一本格的に動いて、中長期的な会議をしました。
ー言える範囲で、どんな中長期的な構想を練っているんですか?
Aile The Shota:とりあえず曲をいっぱい作ろうってなって、3日連続でいろんなプロデューサーとコライト合宿みたいなことをしました。
SOTA:やったね。水面下で持ち曲は増えています。たくさん作った中でも、久しぶりの1曲としてはこのサウンドを聴いてほしいなと思って「ROMEO」を選んだんですけど、次からの曲も楽しみにしていてほしいです。全部めちゃくちゃいいよね。
MANATO:何曲か制作が進んでいる中でも「ROMEO」は自信作と言っていいくらい、3人とTakaくん(Taka Perry。「ROMEO」のサウンドプロデューサー)のウケもよくて。
Aile The Shota:単純に音楽クルーとして、アーティストとして、もっといいクリエイティブをやろうよっていう機会を作りたかったのもあるし、それこそShowMinorSavageでワンマンをやりたいから曲を増やしているというのもあります。
SOTA:そうですね、そろそろShowMinorSavageでライブをやらないと。
ーそこまで先を見据えて、ShowMinorSavageを動かすことになったんですね。しかも、誰かに言われてではなく、自ら立ち上がった。そうやってギアを入れてShowMinorSavageを動かしたいと思った理由やモチベーションを聞きたいです。きっと「自分にとってShowMinorSavageとは何か」「どんな音楽的なトライができる場所なのか」という考えが、それぞれにあるのだろうなと。
Aile The Shota:うん、別々な気がしますね。
MANATO:俺は、歌やクリエイティブを全開でできる感じがしています。前のインタビューでも言ったと思うんですけど、根本的に音楽の趣味が共通していて、だからこそ「こういう質感を作りたいよね」みたいなところもどこか似ている部分があるし、自分たちで曲を作っているというのもあって全面的に自分をスキルフルに出せる感覚があります。あとは、ShowMinorSavageはインディーズで、自分たち発信で何にも左右されないスタイルでやっているので、使える言葉の自由度が高いのが楽しいですね。
ーBE:FIRSTだと大衆性も抑えつつ、曲の主語が「BE:FIRST」になるところをShowMinorSavageではまた違う視点から書ける、といった感覚ですか?
MANATO:そうですね。自分のこと、地元のこと、この仲間との出会いのことを、偽りなく書けるというのはやっていて楽しいなって思います。やっぱりBE:FIRSTはトップであるという目標を持っているグループで、ボースティングの歌詞も多かったりもするので。
SOTA:BE:FIRSTだと、歌詞やダンスを作るときは戦いに行っている気持ちで。周りと比べるわけじゃないですけど、周りを見てBE:FIRSTに何ができるかとか、BE:FIRSTが発信すべきものは何かということをすごく考えるし。歌詞も、多少背伸びをしてでも「これを伝えられるグループでいなきゃいけない」という責任感みたいなものがある感覚で制作しているんですけど、ShowMinorSavageは、昔から自分がよく聴いていたような遊び心ある雰囲気や、聴き手もラフに音楽の本質を楽しめるような感覚で作れていて。だから本来、自分が惚れ込んだ音楽に近い形を表現できている場所だなって思います。やっぱりBE:FIRSTとの出会いは、僕の人生にとって異色で。BE:FIRSTみたいな意志を持って表現するなんて、昔は全く想像していなかったですし。そう考えると、昔からのバトンをつないで、あの頃の感覚でやれているのがShowMinorSavageだなって、1年9カ月ぶりに帰ってきて感じますね。
Aile The Shota:オーディション「THE FIRST」のときに盛り上がった音楽の話のまま、3人共通して「好きなことをやってる」っていうのがデカいですね。
R&Bに軸足を置く、という選択
ーShotaさんとしては、ソロ活動もある中で、ShowMinorSavageはどんな音楽的なトライができる場所になっていると言えますか?
Aile The Shota:Aile The Shotaではより「ポップ」というものを考えだしたけど、ShowMinorSavageでは、よりアンダーグランドカルチャーなものができるなって思います。プロデューサーを選ぶときも、ヒップホッププロデューサーとR&Bを作るとか、そういうトライはnabepotato(Aile The Shotaが「THE FIRST」を受ける前に活動していたソロ名義)を思い出します。今回、「ShowMinorSavageはR&Bに軸足を置こう」みたいな話もしましたね。当初はヒップホップ的な自覚も持ってはいたんですけど、ちょっとメタ視点で見たときに、ちゃんとR&Bでダンスをしようと。それは結果、当初から言っていたクリス・ブラウンとかに通ずるものがあったりすると思うんですけど。
SOTA:マジでそうだね。
Aile The Shota:それこそSKY-HIは俺らにヒップホップをやってほしいらしいんですけど(笑)。「Ocean」をやったときのSOTAのハマり方とかを見て、「R&B軸がいいんじゃない?」って。それを意識したうえで、今回の制作のプロデューサーを選定しました。
MANATO:ルザ(Aile The Shota)は、制作のスタイルが変わったって言っていたよね?
Aile The Shota:自分のアルバム(『REAL POP 2』)を作る中で、制作に時間をかける曲とバッと作る曲が出てきて、そのスタイルはShowMinorSavageでも活かしたいなと思って、制作合宿中もいろんなパターンをやりました。それこそ「ROMEO」は、Taka Perryとセッションスタイルで1日でバッと書き上げてみようというのを2人とも相談してやってみたもので。あのスピード感で曲を作るの、あまりないでしょ?
MANATO:全然ない。コンセプトだけ話し合って帰ったり、一回持ち帰って返したり、そういうことが多かったので。
Aile The Shota:それこそ「Ocean」は時間をかけたけど、今回はよりラフに音楽ができる存在だよねっていうのを確認できた制作だった気がします。
ーTaka Perryさんとのセッションはいいバイブスで進んでいくって、一緒に制作したアーティストからよく聞きます。Aile The Shotaでは「ENOSHIMA ORANGE BLUE」「キセキセツ」「SAKURA」を共作していて、どれも肩の力が抜けたラフさからこそ生まれるキャッチーさがフックを印象的にしている曲で。
Aile The Shota:Takaにはすごくいい音楽体験をさせてもらっているから、ShowMinorSavageに落とし込みたいなっていうのはありましたね。
SOTA:Takaくんは手癖が綺麗すぎて。勝手に進めるものが完璧すぎる。センスがよすぎる。
Aile The Shota:あれはセンスだね。「こういうのがいいんでしょ?」っていう感じ、プラス、Takaの好きなやつがいいんだよね。俺からしたら、友達と友達が褒め合ってるセッションだったので嬉しかったです。Takaも2人のことを「めっちゃいい」って言っていて、2人も「Takaやばいね」みたいな。そういうこと自体も音楽っぽいなっていう感じがしました。

Photo by Satoshi Hata
Taka Perryと、1日で書き上げた「ROMEO」
ー具体的に聞くと、「ROMEO」に関しては、Takaさんとどういう曲を作りたいという話から始まったんですか?
SOTA:「トラップソウル、よくない?」みたいな感じだったよね。
Aile The Shota:それを相談して……気づいたらビートができてた(笑)。
SOTA:俺らがビビンバ食いに行ってるあいだにできてたよね(笑)。
Aile The Shota:それでサビのトップラインをノリで考えてみようって言って、MANATOが口ずさんだやつに「〈losing control〉とかいいんじゃない?」みたいな感じから、それを繰り返して……みたいな会話をしていたら、気づいたらできあがった(笑)。
SOTA:あのスピード感はやばかった。
Aile The Shota:サビを作っているときに「誰が作ったかわかんない」みたいになるのは、いいクリエイティブだなと思っていて。それでこそコライト感があるから。
ーまさにフックのトップラインは誰が作ったんですかという質問をしたいなと思っていたんですけど、みんなで発想したものが混ざっている感じなんですね。
MANATO:めちゃくちゃ混ざってますね。
Aile The Shota:洋楽っぽいメロディをMANATOが口ずさんで、リズム的な部分でSOTAのダンス感覚が加わって、俺が「リフレインさせてキャッチーにするのはどう?」とか言って、Takaに「〈Losing losing losing control〉どう? 面白い?」って聞いたら「いいじゃん!」みたいな。普段からサビは、MANATOと俺のトップラインが混ざってて、SOTAに「どっちが好き? どっちが踊れる?」って聞いてジャッジしてもらうことが多いかも。
ーフックの2回目の〈ロミオになれないよって〉のメロディにはJ-POP味が入ってきて、そこには「Aile The Shota」を感じました。
MANATO:たしかにルザだった気がする。いいですよね。
Aile The Shota:裏声にいくのはルザだよね(笑)。
ーしかも3人ユニットだったらフックの中で歌い分けを作りたくなりそうなところを、1人ずつ歌い切るというのは、どういう発想からだったんですか?
MANATO:この歌詞とコンセプトだったら、3人で割るのも気持ち悪いよねって。
Aile The Shota:それぞれでいいんじゃない?ってなって。しかもライブで、それぞれの好きなタイミングで歌えるじゃんっていう。俺はAile The Shotaのライブでヴァースを蹴られるし。それぞれのヴァースでキャラが立っているのにも意味があると思っていて、しかも同じテーマで書いているものの、合わせにいってないのにフックで共通のものを歌っても違和感がないっていうのがデカいですね。それは共通認識が深くないとできないと思うんです。
ーたしかに。そもそも「ROMEO」というテーマ、ワードはどこから生まれたんですか?
Aile The Shota:「クズ」っていうのが早いときからあった(笑)。
ーR&Bらしい色気を描くうえで欠かせない要素ではありますよね。
Aile The Shota:それこそさっき言っていたBE:FIRSTでは書けない歌詞の最たるものだと思うし。
SOTA:そうそう、それはめっちゃ言ってた。
Aile The Shota:それこそ鎧ではない部分じゃないですか。
ーボースティングの真逆にあるものですよね。
SOTA:BE:FIRSTじゃ絶対書けないもんね。
Aile The Shota:世に出たときに、ここまで振り切らないとちゃっちくなるなとも思って。ありきたりなことを歌ってもなって思うし、「クリス・ブラウンが好きで真似してます」みたいにはなりたくなかったので。こういうことを書けたらR&Bユニットとして奥行きが出るんじゃないかなとは思っていました。
MANATO:でも生々しくならないようには気をつけました。字面だけ見たらアレかもしれないけど、洋楽って、いいかもと思った曲でもよく聴いたら「めちゃくちゃクズなことを言ってるな」「バッドワードしか言ってないな」みたいなことがあったりするので。
ーまさに〈crushed nail 乱れた髪/掠れた声で”きて、隣”〉のフロウとか、音としてすごくかっこいいなと思いました。
Aile The Shota:あれやばいね。
SOTA:あそこやばいです。
MANATO:最初は全部英語にしようかなと思ったんですけど、このフロウに日本語をハメられたらすごくいいなと思って。英語だとしても、日本人が聞き馴染みのあるというか、カタカナで示せるくらいのところを使っていきたいなって、この曲だけじゃなくて今回の制作期間中は考えていました。
Aile The Shota:やっぱり根っこにポップの意識があるっていうのも3人に共通しているよね。でもMANATOのトップラインはたしかに英語っぽいんですよね。
MANATO:最初は英語でメロディを考えちゃうので、歌詞を書くときは苦しんじゃいますね。ルザのヴァースも、それこそ生々しくなりそうなところを、すごくいい塩梅にしているなって思いました。洒落てるよね。
SOTA:いや洒落てるよ。
ー最初に、これからのShowMinorSavageとしては「R&Bでダンスをする」ということを掲げたいとおっしゃっていましたけど、この曲のコレオグラフについてはどんなことを考えているんですか?
SOTA:俺ら、振付つけたことなかったよね? 初ですね。

Photo by Satoshi Hata
ワンマンへの憧れ "BMSGの夢"が動き出す
ー改めてShowMinorSavageでダンスも大事にしようという意識に向かっていったのは、どういう考えがあってなのでしょう。
SOTA:クリス・ブラウン、Usherとか、やっぱり踊ってる人が好きなので、それにリスペクトを示す意味でも「踊る」というのは分厚いものだなって。というか、俺らにしかできないし、「踊ってないの、もったいなくね?」みたいな。曲を作っているときから、ダンスシーンで流れるとしたら誰が踊ってるかなという話をして、「ROMEO」はKAZtheFIREに(振付を)お願いしました。それもBE:FIRSTでやったことない感じというか、この歌詞を表現する振り付けになると思います(取材時点では未完成)。
ー他に準備している曲も、R&B主軸の方向性ですか?
SOTA:「R&Bが強いヒップホップ」が多いですね。めっちゃおもろいよね。
Aile The Shota:みんな好きだと思う。サウンドはヒップホップで、メロディが乗ってる、みたいな。R&B、ヒップホップ、どっちのプレイリストでも聴ける感じがありますね。
SOTA:BE:FIRSTじゃあり得ないくらいふざけてる曲もあります(笑)。
ーついにShowMinorSavageが積極的に動くというのは嬉しいニュースですし、「日本において未だマイナーな音楽をメジャーシーンに伝えていく」というスタンスで、音楽シーンに刺激を加えてくれることに期待しています。
Aile The Shota:ありがとうございます。好きなものを作れているから、自分たちが自分たちに期待しちゃうっていうのはありますね。こういう音楽が流行ってほしい、という気持ちもあるし。
SOTA:BMSGで一番肩の力が抜けているユニットなので、事務所自体の「Be MySelf」感を強められている居場所かなとも思います。
MANATO:「BMSGの夢」って(SKY-HIから)言われちゃったしね。
Aile The Shota:BMSGにとって、ShowMinorSavageが楽しく音楽やっているのは大事だと思いますね。
SOTA:ライブをしたい、ということも、ここで言っておこう。
Aile The Shota:そうだね、ライブしたいね。2人が今ビートを作っているので、もっとラフに2人の家に行って曲を作る、みたいなこともやりたいなって思います。その辺までクリエイティブを進められると、ShowMinorSavageがどんなクルーなのかがよりわかってもらえるかなと思うので楽しみです。
MANATO:ずっとパソコンを開いて音を触りながら、「いい!」って思えたものに出会えた瞬間が最近の幸せです。聴いてほしいな。
SOTA:俺のも聴いてほしいな。プライベートでShowMinorSavageを意識して曲を作るのが今はめっちゃ楽しいです。

INFORMATION
「ROMEO (Prod. Taka Perry)」
ShowMinorSavage
配信中
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