JR東海は4日、東海道新幹線の駅における保守用車の入換作業を効率化するため、「線路開通システム」を導入すると発表した。保守用車の移動経路を自動で作成する機能や、作業責任者がタブレットで分岐器を操作できるしくみを導入し、業務効率化と安全性向上を図る。
東海道新幹線では、軌道や電気設備などの保守作業のため、毎晩約50編成の保守用車を使用している。保守用車は基地から作業現場へ向かう際、駅で方向転換と番線変更を行う必要があり、こうした駅構内での移動を「入換」と呼ぶ。
これらの移動経路と順番を整理したものが「入換計画」で、現在は日中に保線所員が手作業で作成しているという。夜間の保守作業では、現場の作業責任者と駅係員が入換ごとに通話し、相互確認を行いながら作業するため、多くの係員が関わる工程となっている。
新たに導入する線路開通システムは、保守作業の計画にもとづき、入換計画を自動で作成できる機能を持つ。これまで保線所員が行っていた計画作成や駅係員との相互確認にかかる時間を大幅に削減でき、作業時間を約8割削減できる見込みだという。人の注意力に依存していた作業を減らすことで、ヒューマンエラーの防止と安全性向上も図るとしている。
夜間の入換作業でもシステム化を進め、保守用車の作業責任者が手もとのタブレット端末から入換計画にもとづき分岐器を操作できるようにし、駅係員との相互確認や駅係員による操作作業を削減する。計画された順番でのみ操作可能とすることで誤操作を防ぐほか、複数の保守用車を同時に入換できるようになり、待ち時間の短縮にもつながるとしている。2029年7月にこのシステムの運用開始を見込んでいるとのこと。
