年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金をもらっている人がアルバイトする場合についてです。※サムネイル画像:PIXTA

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、年金をもらっている人がアルバイトする場合についてです。

◆Q:年金生活ですがアルバイト収入があると家族の健康保険の扶養に影響しますか?

「年金生活で、家族の扶養に入っていますが、アルバイトを始めました。家族の健康保険の扶養から外れることはありますか?」(60代)

◆A:アルバイトで収入が増えると、健康保険の扶養から外れる可能性があります。年金収入も含めた「収入の見込み」で判定される点に注意が必要です

社会保険(健康保険)の扶養(被扶養者)には、収入の要件があります。税金上の扶養とは別のルールで、基本的には「今後の年間収入見込み」によって扶養に入れるかどうかが判断されます。

一般に、60歳以上の人は、健康保険の扶養に収まる目安が「年間収入180万円未満」とされています。アルバイトを始める場合は、給与収入だけでなく年金収入も合算して見られるため、給与(額面)と年金(額面)の合計がこの基準を超えると、扶養から外れる可能性があります。

また、75歳以上になると後期高齢者医療制度に加入することになり、健康保険の扶養に入ることはできません。

健康保険の扶養の判定基準や運用は、加入している健康保険(協会けんぽ、健保組合など)によって異なることもあります。アルバイトを始める前に、年金額と給与の見込みを伝えたうえで、扶養の条件を確認しておくと安心です。

なお、健康保険の扶養と税金上の扶養は別の制度のため、必要に応じて確認しましょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。

文=All About 編集部