仕事中に突然かかってくる電話に、思わず手を止めた経験はないでしょうか。また、「あの人、すぐ電話してきて正直めんどくさいんだよね」と、仕事ができる人から聞いたことがある人もいるかもしれません。

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そこで今回は、2年連続でベストセラー第1位(※)を誇る書籍『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)から、「なぜ、できる人はすぐ電話してくる人を嫌うのか」についての内容を一部紹介します。

※日販調べ:2023年、2024年 年間ベストセラー 単行本ビジネス 1位/トーハン調べ:2023年、2024年 年間ベストセラー 単行本ビジネス書1位

なぜ、できる人はすぐ電話してくる人を嫌うのか?

堀江貴文氏は電話について、「電話は百害あって一利ない。仕事をしているときに電話を鳴らされると、そのせいで仕事は強制的に中断され、リズムが崩れてしまう」と言い、元マイクロソフト日本法人代表の成毛眞氏も「ホリエモンの言い分には、私も完全に賛同する。電話する必要がないような用事で電話をかけてこられて、自分の時間が奪われるのが、とにかく腹立たしい」と言っています。

イーロン・マスク氏は、スケジュール通りに仕事を進めるため、電話にはほとんど出ないそうです。

さて、なぜこれほど、電話を嫌がる人がいるのでしょうか?それは、他人とコミュニケーションをとる際に発生するコストが関係しています。

コミュニケーションコストを意識せよ

「とりあえず電話で」という考えの人も、一定数います。

また、忙しい上司が外出先から戻ってきた……とりあえず、相談しとこう!と思った経験のある人は多いでしょう。

"とりあえず電話しよう""とりあえず相談しよう"と思うのは、メールするのは面倒、電話したほうが早い、話したほうが早い、と思うからです。たしかにメールするのは、とても面倒ですから。

では、とりあえず電話するのはなぜ面倒ではないのか? 

それは「言語化する」というコミュニケーションにおいて最も労力のかかるプロセスを電話を受ける側にも負担してもらえるからです。

電話を受けた側は、自分の手を止めて、まず話を聞かなければいけません。話し手の言っていることを忘れないためにメモする必要があるかもしれませんし、また"とりあえず電話してくる人"は話がまとまってないことが往々にしてあるので、話を整理し、より深く聞くために質問する必要があります。

また意見を求められたら、すぐに意見をまとめて、「今、大事なのは、これだから、こうすればいいんじゃないか」と言語化しなければなりません。これにも、大変な労力が必要です。

とりあえず相談したり、とりあえず電話したほうが早いと感じるのは、相手が言語化コストを負担してくれるからです。自分ひとりで言語化する必要がない状態はとてもラクです。

では、とりあえず電話せずに、メールで相談する場合はどうでしょう?

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メールを送るには、一度話をまとめて、言語化する必要があります。読み返してわかりづらいときには、書き直すこともあるでしょう。書くことで、自分が言おうとしていることに客観性を付与し、整理し直すという作業を自然と行っているのです。

そのため、メールを書く行為には、言葉を選ぶ、整理する、相手の反応を想像する、書き直す、など、さまざまなコミュニケーションコストが内包されています。

つまり、言語化コストに内包されるさまざまなコストのすべてを、話し手(メールの 送り手)が支払っていることになります。つまり、「とりあえず電話」を嫌うのは"言語化する"というコミュニケーションにおける大きなコストを、目の前の作業を中断して、相手のために支払わないといけないからです。

もちろん、緊急の案件など、とりあえず電話するほうが後々、問題にならずにすむことはたくさんありますし、年配の方の中には、メールを嫌う方もいますので、どんな場合でもメールが必ずしも最適というわけではありません。

しかし、忘れないでほしいのは、コミュニケーションのコストをどちらが払っているかを常に意識することです。

言語化のコストをすすんで払う側に回ろう

言語化のコストを相手に支払ってもらっている限り、"頭のいい人"として認識されることはありません。

上司が優秀でやさしい人である場合、早めに相談したほうが、効率がいいと思うでしょう。しかし、何も考えずに「どうしたらいいですか?」と聞くだけでは、上司に考えてもらっているだけで、自分が考えなくていい状況を作ることになります。

逆に、言語化コストをこちらが負担することで、相手に「サービス精神があるな、できるな」と思ってもらえます。最終的な言語化まで至らなくても、整理するところまでやってから相談に行くだけでも相手の負担は減ります。

ーー言語化するコストを誰が払っているかを意識せよ。

頭のいい人が話す前に考えていること(ダイヤモンド社)

著者:安達裕哉
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