パナソニックは1月13日、冬の睡眠に関する実態調査の結果を発表した。調査は2025年12月3日~12月10日、エアコンを所有している20~60代の男女503名を対象にインターネットで行われた。

今冬「なかなか寝付けないことがある」人は75%

「今冬の睡眠に満足していますか?」とたずねたところ、「とても満足」(8%)、「やや満足」(36%)と答えた人が44%の一方、半数以上(53%)が何らかの不満を抱えていることがわかった。

また、「今冬、なかなか寝付けないことがあるか」については、75%が「頻繁にある」(21%)、「たまにある」(54%)と回答しており、冬は寝付きの悪さを感じやすい季節である実態が見えてきた。

  • 今冬の睡眠に満足していますか?

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  • 今冬、なかなか寝付けないことはありますか?

    今冬、なかなか寝付けないことはありますか?

寝付けない理由は「寒さ」が最多

その理由としては、「寒さ」(39%)が最も多く、次いで「寝具との相性」(20%)、「乾燥」(19%)、「騒音」(11%)が挙がった。冬特有の"寒さや乾燥"が、寝つきの妨げになりやすい傾向がうかがえる。

一方で、冬の睡眠時のエアコン暖房については「使用していない」という人が68%と圧倒的多数に。

  • 寝付けない理由は何ですか?

    寝付けない理由は何ですか?

  • 冬の睡眠時にエアコンを使用していますか?

    冬の睡眠時にエアコンを使用していますか?

冬の睡眠時にエアコンを使わない理由

エアコン暖房を使わない理由を見ると、「乾燥すると思う」(53%)、「電気代が気になる」(45%)、「つけっぱなしは良くないと感じる」(27%)などが上位となった。

冬の寝室で不快に感じることでは、「乾燥する」(32%)が最も多く、次いで「足元だけ冷える」(26%)、「朝、部屋が冷え切っている」(25%)、「寒すぎる」(24%)が続いた。季節特有の"寒さ・乾燥"により、不快を感じる場面が多いことがわかる。

  • 冬の睡眠時にエアコン暖房を使わない理由は何ですか?

    冬の睡眠時にエアコン暖房を使わない理由は何ですか?

  • 冬の寝室で不快に感じることはありますか?

    冬の寝室で不快に感じることはありますか?

寝具は18%が3枚以上重ねて使用

寝室の寒さを感じる人が多い中、冬の寝具についても調査を行った。

寝具の枚数については、「2枚重ね」が60%で最多で、18%が3枚以上重ねて寝ていることがわかった。寝具を重ねる理由としては、「暖かいから」(80%)以外にも、「なんとなく習慣だから」(24%)、「体が落ち着くから」(22%)という結果に。

  • 冬、寝具を何枚重ねていますか?

    冬、寝具を何枚重ねていますか?

  • 寝具を重ねる理由は何ですか?

    寝具を重ねる理由は何ですか?

寝具の重さについては、「軽いほうが好き」が45%で最多となり、「重いほうが好き」(21%)を大きく上回った。

寝具のほか、寝間着についても調査。寝間着の素材は、「綿(コットン)」(32%)が最も多く、次いで「フリース」(20%)、「化学繊維」(13%)という結果だった。一方で「特に気にしていない」27%と、寝間着の素材に"あまりこだわりがない"層が一定数いることがわかる。

  • 寝具の重さについてはどう感じますか?

    寝具の重さについてはどう感じますか?

  • 冬の睡眠時、最も着用率の高い寝間着の素材は何ですか?

    冬の睡眠時、最も着用率の高い寝間着の素材は何ですか?

本調査の結果を踏まえ、寝具選びやエアコン暖房を上手に使った"冬の快眠環境の整え方"を、パナソニック エアーマイスターの福田風子氏が解説する。

冬の寝具の落とし穴

冬は寒さ対策として、布団の枚数を増やしたり、厚手の寝具を使ったりしがち。しかし、必要以上に重ねると、寝返りがしづらくなることがある。寝返りは、からだの姿勢を調整して快適さを保つために自然に行われるものだが、布団の重さが負担になると、睡眠中の動きが制限され、結果として眠りの質が低下する可能性があるという。寒さ対策は「布団を重くする」のではなく、寝具と室温のバランスをとることが重要とされる。

また、冬の快眠環境づくりには、寝室の「室温」だけでなく、布団の中の寝床内環境(温度・湿度)を整えることも大切。一般的に快適な寝床内温度は32~34℃、湿度は50%前後といわれている。暑すぎても寒すぎても快適ではなく、眠りが妨げられる原因になる。

布団に入ったときに中が冷え切っている状態や、逆に温まり続けて蒸れてしまう状態はどちらもNG。寝床内の温度は体温で保たれるため、寝具選びでは保温性と通気性のバランスが重要となる。冬でも睡眠中には汗をかくため、通気性が悪い素材だと湿気がこもって不快になりやすくなる。そのため、寝具の素材は綿などの自然素材で吸湿性が高く肌触りが良いものがおすすめだという。寝間着も同様に、通気性の良い綿素材を選ぶと快適に過ごせる。反対に、フリースなど化学繊維中心のものは、部屋着としては暖かく便利だが、寝汗がこもりやすいため寝間着としては不向きとされる。

エアコン暖房を上手に使った冬の快眠環境の整え方

  • 冬の睡眠環境を整えるエアコンの使い方

    冬の睡眠環境を整えるエアコンの使い方

寝室は室温15℃~20℃、湿度50%~60%を保てるようコントロールすることが望ましい。布団の中は冬でもおよそ32~34℃になるため、夜中にトイレなどで起きた際、寝室の温度が低いと急激な温度差が生まれる。特に室温が10℃以下だと、布団との温度差が20℃を超え、からだへの負担が大きくなる。また、冷たい空気を吸い込むことで肺が冷え、睡眠の妨げにもなるという。まずはエアコンの設定温度を18℃前後を目安とし、温湿度計を確認しながら快適な状態を探すことができる。

暖房を使うと部屋が乾燥しやすいため、加湿器と併用して湿度を調整するのがおすすめとのこと。乾燥が気になる場合は設定温度を下げて湿度を優先するなど、温度と湿度のバランスをとることがポイントとなる。

就寝前に布団をめくって暖めておく

寝室をエアコンで暖める際は、入眠の20分から30分前に布団をめくり、寝具も暖めておくとよい。冷たい寝具で体が冷えることもなくなり、寝つきがよくなるという。

風量や風向き、設定温度は?

睡眠時にエアコンの音が気になる場合は、静音モードや弱風モードを使用できる。暖房時の場合、風向きは下へ向けるのが基本だが、睡眠中は体に風が当たると不快に感じることもあるため、その場合は水平もしくは上向きにできる。また、深夜から明け方の冷え込む時間帯は、エアコンが室温を上げようとして運転音が大きくなる可能性もあるので、設定温度は控えめにすることが推奨される。

寝ている間、暖房はつけっぱなし? それともオフ?

  • 寝ている間、暖房はつけっぱなし?

    寝ている間、暖房はつけっぱなし?

夜間につけっぱなしで使用するのは電気代が気になるという人は多い。エアコンは室外温度と設定温度の差が大きいほど消費電力がかかる。冬場は日が出ている昼間に比べ夜間の方が気温が低いことが多く、睡眠時のエアコン暖房は室外温度と設定温度の差が大きくなる傾向がある。また地域によっても夜間の外気温に大きな違いがあるため注意が必要となる。

同社はエアコンのログデータをもとに、20時以降に暖房をつけているエアコンの1時間当たりの消費電力(暖房時)を外気温別に算出。そのデータから8時間使用した場合の電気代を計算した。その結果、外気温が-10℃~0℃未満の場合は約90円(1時間当たり約363Wh)、0℃~10℃未満の場合は約62円(1時間当たり約250Wh)、10℃~20℃未満の場合は約21円(1時間当たり約83Wh)となった。

このように外気温によって差はあるものの、エアコン暖房を一晩(8時間)つけっぱなしで使用した場合の電気代は約21円~90円ということがわかった。例えば東京は、気象庁の平年値によれば1月~2月の夜間の気温が3℃台~7℃台のため、一晩つけっぱなしの電気代は約62円となる。

それでも電気代が気になる場合は、寝室を暖めてから就寝前にオフにし、起床時間の1時間前くらいにオンになるようにタイマーを設定しておくと、部屋が暖まって布団から出やすくなる。

快眠環境づくりに大切な3つの要素

ここからは、エアコン以外による快眠環境づくりの方法について解説する。ポイントとなるのは「温湿度」「音」「光」の3つ。

過剰な厚着は避ける

着込みすぎると寝返りがしにくくなり睡眠の質が下がる。寝間着は肌にストレスを与えにくいよう、やわらかい素材で締め付けにくく、吸水性・吸湿性の良いものが推奨される。また、靴下を朝まで履きっぱなしにすることは、足の熱が逃げにくくなって体温調節を妨げたり、蒸れによるかぶれや冷えの原因になったりする可能性があるため、避けた方が良い。ただし、通気性に優れた素材のもので足首の締め付けがなく、あたたまったらすぐに布団の中で脱げるようなものであればそこまで悪影響はないという。

入浴後、すぐに布団に入らない

就寝90分前にぬるめのお風呂にゆっくりつかることで、一度上がった体温が就寝時に下がり、自然に眠気が訪れやすくなる。湯船の温度が高すぎると体温が上がりすぎて寝つきが悪くなるため注意が必要とされる。どうしても入浴が入眠直前になってしまう場合は、体温が上がりすぎないよう短時間で済ませるとよい。また、シャワーのみになってしまう場合は、湯船に入る代わりに足湯でも効果的だという。

音環境にも配慮する

睡眠中に40デシベル以上の音が持続的に聞こえると、眠りが浅くなりやすいと言われている。40デシベルは「静かな図書館」ほどのレベル。外の音が気になるなら、厚手のカーテンを使う、内窓や二重サッシの導入といった対策が有効だという。

明るい光を避けて、スマホは寝る前に触らない

白色系の照明(昼光色・昼白色)は明るく見える一方で、目が冴えやすいため、寝室では暖色系に切り替え、眠る前は薄暗いお部屋でリラックスして過ごすことが望ましい。寝床につく30分前からは、スマートフォンなどの画面を見ないようにしたい。

寝る直前の食事、飲酒は避けるべき?

寝る直前の食事は胃腸に負担がかかるうえに、体温が上昇して寝つきが悪くなることも。また、飲酒は睡眠の質が下がり、朝を迎える前に目が覚める"中途覚醒"に陥りがちなため避ける方がよい。

寝る前はコップ1杯ほどの水分摂取を

夜中にトイレへ行きたくない、睡眠中にあまり汗をかきたくないなどの理由から、寝る前に水分摂取を控える人もいるが、睡眠中は汗をかくため、寝る前はコップ1杯ほどの水分摂取が推奨されている。