
車の運転操作をミスして電柱にぶつけてしまった場合、どのように対処すべきなのでしょうか?また、電柱の修理代にどのくらいの費用がかかるのか、その修理代は自動車保険で補償されるのかも気になるところです。
この記事では、電柱に車をぶつけたときの修理代の目安と対処法のほか、ぶつけて発生する修理代を補償する保険について解説します。
電柱にぶつけたときの修理代はいくら?
電柱に車をぶつけた場合、個人の車や塀などの所有物にぶつけた場合と同じく修理代を負担する必要があります。
電柱にもコンクリート製や木製など素材の種類があり、さらにそれに対するダメージによって修理代は変わってきます。軽微なすり傷程度なら修理にかかるのは数万円かもしれませんが、電柱を折ったり、柱の上にある変圧器や電線にダメージを与えたりすると、修理代は数百万円になる可能性もあります。
万が一、電柱にぶつけて停電被害を周辺地域に与えた場合には、高額の損害賠償請求を受けることになるでしょう。
電柱に車をぶつけたときの対処法
電柱に車をぶつけたときには、たとえすり傷であっても、道路交通法に定められた手順で対処しましょう。ここでは、電柱に車をぶつけたときの対処法について解説します。
1. 危険防止の措置を講じる
電柱に車をぶつけたときにまずやるべき対応は、すみやかに危険防止の措置を講じることです。
相手がいない自損事故(単独事故)の場合、車を路肩など安全な場所に移動させたり、車の破片を片付けたりします。
大きな事故で車を移動させられなかったり、他の車の通行の妨げになったりする場合には、周辺を走る後続車・対向車や歩行者との二次的な事故を防いで安全を確保するため、発煙筒を使用したり、三角表示板を立てたりします。場合によっては誘導も必要となるかもしれませんが、この際、自身が事故に遭わないよう注意が必要です。
2. 警察に報告する
電柱に車をぶつけたときにはただちに警察へ報告するのも、道路交通法に定められた運転者の義務となっています。
道路交通法上で警察に報告するよう定められているのは、下記の内容です。
<事故時に警察に報告する事項>
事故の発生日時、場所
事故による死傷者の数・負傷の程度
損壊したものと損壊の程度
車の積載物
事故について講じた措置の内容
たとえすり傷程度でも、警察に報告しない場合は法律違反として、罰則(3ヵ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金)の対象となる可能性があります。また、警察へ報告しなければ、交通事故発生を公的に証明する「交通事故証明書」の交付を受けられません。保険金請求時などに必要となる場合もあるので注意してください。
3. 保険会社に連絡する
電柱に車をぶつけてしまったら、加入する保険会社に自損事故の詳細について連絡してください。連絡が遅れると、手続きがスムーズに進まなくなるおそれがあります。安全を確保し、警察への報告が完了したところで、できる限り早めに連絡するようにしましょう。
なお、修理代が軽微な場合は等級のことを考えて保険を使わないという選択肢もありますが、自己負担にするか保険を使用するかは金額がはっきりとしてから決めることができますので、まずは保険会社に連絡するようにしましょう。
4. 電柱の管理者に連絡する
電柱に車をぶつけたら、電柱の管理者に連絡する必要があります。電柱の所有者・管理者名は、電柱に付けられたプレートに記載されているのが一般的です。ただし、電力会社と通信会社で共用の電柱については2枚以上のプレートが付いているため、不明な場合には警察や保険会社に確認や連絡を依頼しましょう。
電柱の損傷具合によっては倒壊や感電などの危険があるため、すみやかな連絡が求められます。
5. 事故状況の記録を取る
電柱に車をぶつけた場合、ダメージを受けた電柱や車の状況を記録しておくことが重要です。単独事故だったとしても、スマートフォンのカメラなどで現場を撮影したりメモを取っておいたりするのは、警察や保険会社、電柱の管理者への説明の際に重要な情報となります。
電柱に車をぶつけたときに使える保険
電柱に車をぶつけたときでも、自動車保険は適用されます。ここでは、電柱に車をぶつけたときに使える保険について解説します。
電柱の修理代:対物賠償責任保険
対物賠償責任保険は、電柱に車をぶつけたときに使える保険です。この対物賠償責任保険は他人の車や物を壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合に使えるものです。
対物賠償責任保険の保険金額は「無制限」に設定しておくのが基本で、賠償額が仮に数千万円に達するような高額賠償になっても補償されます。ただし、単独事故で対物賠償保険を使うと保険等級は3等級ダウンし、次年度以降の保険料が上がります。また、「事故有」の低い割引率が適用される事故有係数適用期間が3年間加算される点に注意してください。
自分の車の修理代:車両保険
電柱に車をぶつけた場合、自分の車の修理代が補償されるのは、車両保険です。
単独事故での車両保険使用においても3等級ダウンし、次年度の保険料が上がるだけでなく、3年間は事故有係数が適用されます。車の損傷程度によっては、修理代を自己負担したほうがトータルの支出が少なくなる可能性もあるので、使用前によく確認したいところです。
また、注意したいのは、車両保険には「一般型」と保険料が安い「エコノミー型」があり、エコノミー型は単独事故の場合、補償対象外となるケースが多いことです。「保険料を安く抑えたい」という理由でエコノミー型に加入した場合、補償範囲が限定されることを認識しておきましょう。
電柱に車をぶつけてもそのまま立ち去ったらどうなる?
電柱に車をぶつけて損傷させたのにもかかわらず、警察に報告せずにその場を立ち去ってしまう「当て逃げ」は、道路交通法に反する行為です。これにより下記の罰則が科されるかもしれません。
<当て逃げで科される可能性がある罰則>
報告義務違反:3ヵ月以下の拘禁または5万円以下の罰金
危険防止措置義務違反:1年以下の拘禁または10万円以下の罰金
さらに、行政処分として違反点数7点が加算され、免許停止処分となります。一方、逃げずに警察に報告していた場合、飲酒運転など他の違反がなければ物損事故では違反点数は加算されません。免許停止と大きな差が生まれるのできちんと警察に報告するようにしましょう。
電柱にぶつけた車の修理方法
電柱にぶつけた車を修理する方法は、損傷の程度によって異なります。ここでは、電柱にぶつけた車の修理方法について解説します。
軽微な損傷ならコンパウンドで修復する
電柱にぶつけた車の傷が塗装のクリア層についたごく軽微な傷であれば、「コンパウンド」で修理できる可能性があります。コンパウンドとは、液体または歯磨き粉のようなペースト状の研磨剤で、塗装面についた傷を目立たなくさせることができます。
ただし、磨きすぎることで塗装のクリア層の状態を悪化させたり、深い傷には効果がなかったりする場合もあるので注意が必要です。
損傷が大きい場合はカーディーラーや整備工場で修理する
電柱にぶつけた車のダメージが大きく、深い傷ができていたり、ボディがへこんだりしている場合には、カーディーラーや自動車整備工場で修理をすることになります。
この際、車両保険を使うと次年度以降の保険料が上がります。修理代と保険料の値上がり幅を比較し、金額によっては車両保険を使わずに自己負担で直すことを検討しましょう。
事故に備えて自動車保険の補償内容を確認しておこう
電柱に車をぶつけると、電柱の修理代を負担しなければなりません。事故の程度によっては高額の損害賠償金を支払わなければなりませんが、対物賠償は基本的に「無制限」となっているので安心です。自分の車の修理代も考えるのであれば、車両保険の加入も考えましょう。特に、車のローンの残債が多く残っている方や貯蓄が少ない方、車の使用頻度が高い方などは車両保険の必要性が高くなります。
ただし、補償内容を手厚くしていくと保険料は高くなっていってしまいます。そこで、自動車保険の一括見積もりサービスを利用して、各社に見積もりを依頼し、保険料を比較するのがおすすめです。
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