自然食研は12月22日、「年末年始の飲酒と体重増加・肝臓負担」に関する調査の結果を発表した。調査は2025年12月5日~12月9日、週1回以上飲酒する20~60代の男女501人および内科医500人を対象にインターネットで行われた。

年末年始、飲酒量が増える人は約6割

  • 年末年始の飲酒量は、普段と比べてどのくらい変わりますか?

    年末年始の飲酒量は、普段と比べてどのくらい変わりますか?

20~60代の男女に「年末年始の飲酒量は、普段と比べてどのくらい変わるか」と尋ねたところ、約6割が「とても増える(16.4%)」「やや増える(44.7%)」と回答した。やはり年末年始は様々なイベントも重なるためか、普段よりも飲酒量が増加する傾向にあるようだ。

  • 年末年始に飲酒量が増える理由として、当てはまるものを選んでください/年末年始に飲酒量が増えることで、どのような変化を感じることが多いですか?

    年末年始に飲酒量が増える理由として、当てはまるものを選んでください/年末年始に飲酒量が増えることで、どのような変化を感じることが多いですか?

前の質問で「とても増える」「やや増える」と回答した人に、「年末年始に飲酒量が増える理由」について尋ねたところ、「人付き合いの機会が増えるから(63.7%)」と回答した人が最も多く、「自宅で飲む機会が増えるから(56.5%)」「行事が連続するから(クリスマス、年越し、三が日など)(45.8%)」となった。

忘年会や新年会といった「人付き合いの機会が増えること」による外的な要因に加え、長期休暇によって自宅で過ごす時間が増え、「家飲み」の頻度が高まるといった生活環境の変化も、年末年始の飲酒量を押し上げる主な要因となっていることがうかがえる。特に、クリスマスから三が日にかけては行事が連続するため、休肝日を作る隙がなく、連日飲酒してしまうケースも多いのではないかと推測される。

では、年末年始の飲酒によって、具体的にどのような体の変化を実感する人が多いのだろうか。

「年末年始に飲酒量が増えることで、どのような変化を感じることが多いか」と尋ねたところ、「体重増加(42.8%)」と回答した人が最も多く、「体のだるさ(42.2%)」「肝臓の疲労感(32.0%)」となった。「体重増加」と「体のだるさ」が約4割となり、ほぼ同率で上位に並ぶ結果に。

このことから、年末年始の飲酒は、目に見える「体型の変化」と、自覚症状としての「身体的な疲労」という、外見・内面双方に同時にダメージを与えていることがわかる。

また、約3割が「肝臓の疲労感」を感じており、連日の飲酒が臓器レベルで負担となっていることがうかがえる。

年末年始に体重が増える理由

  • 年末年始に体重が増えた経験はありますか?/年末年始の体重増加の原因として最も影響が大きいと感じるものを選んでください

    年末年始に体重が増えた経験はありますか?/年末年始の体重増加の原因として最も影響が大きいと感じるものを選んでください

週1回以上飲酒する20~60代の男女に、「年末年始に体重が増えた経験はあるか」と尋ねたところ、約7割が「ほぼ毎年ある(29.7%)」「たまにある(44.7%)」と回答した。実に約7割が、年末年始に「体重増加」を経験しているという実態が浮き彫りになった。多くの人にとって、この時期の体重管理がいかに難しい課題であるかがわかる。

そこで、前の設問で「ほぼ毎年ある」「たまにある」と回答した人に、「年末年始の体重増加の原因として最も影響が大きいと感じるもの」を尋ねたところ、「おつまみや食事の量(48.3%)」と回答した方が最も多く、「飲酒回数の増加(16.1%)」「運動不足(13.9%)」となった。

お酒そのもののカロリーよりも、お酒と一緒に楽しむ「おつまみや食事の量」が体重増加の主因であると感じている人が約半数を占めた。年末年始は豪華な食事が並ぶ機会が多く、飲酒によって食欲が増進されることも相まって、知らず知らずのうちにカロリーオーバーになっている可能性が高いと考えられる。

年末年始の飲酒量増加で最も懸念されるのは"肝機能低下"

次に、年末年始の飲酒習慣に潜んでいる健康リスクについて、内科医に質問した。

  • 年末年始の飲酒量増加がもたらす健康リスクとして、最も懸念されるものを選んでください/患者が「太らない」と誤解しがちな飲み方・お酒の選び方として、当てはまるものを選んでください

    年末年始の飲酒量増加がもたらす健康リスクとして、最も懸念されるものを選んでください/患者が「太らない」と誤解しがちな飲み方・お酒の選び方として、当てはまるものを選んでください

「年末年始の飲酒量増加がもたらす健康リスクとして、最も懸念されるもの」について尋ねたところ、「肝機能低下(39.6%)」と回答した人が最も多く、「脂肪肝(32.4%)」「内臓脂肪の増加(17.2%)」となった。

年末年始の飲酒量増加によって、週1回以上飲酒する20~60代の男女が感じている「体重増加」をリスクとして挙げた医師はわずかにとどまり、約7割が「肝臓への直接的なダメージ」を最も懸念していることが示された。

これは、目に見える体重の変化よりも、「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓への負担の方が、医学的にはより深刻な問題であると捉えられていることを意味する。しかしながら、目に見える「体重」を気にしてお酒を選んでいる人も多いと推察される。

そこで、「患者が"太らない"と誤解しがちな飲み方・お酒の選び方」を尋ねたところ、「焼酎やハイボールなら太らない(51.0%)」と回答した人が最も多く、「糖質ゼロ・カロリーオフなら太らない(48.8%)」「お酒の種類を選べば量は気にしなくてよい(40.6%)」となった。

約半数の医師が、蒸留酒や糖質オフ商品に対する「太らない」という認識を誤解であると感じているようだ。お酒の種類に関わらず、アルコール自体にカロリーがあり、またアルコール摂取が食欲を増進させる作用があるため、「種類を選べば安心」という油断こそが、かえって飲みすぎや食べすぎを招く要因になっているのかもしれない。

では、医師が患者に意識してほしいと思う、体重管理の鍵となる「臓器のメカニズム」とは一体どのようなものなのか。

  • 肝臓と体重の関係について、患者に意識してほしいことは何ですか?

    肝臓と体重の関係について、患者に意識してほしいことは何ですか?

「肝臓と体重の関係について、患者に意識してほしいこと」について尋ねたところ、「肝機能の低下は基礎代謝にも影響すること(45.0%)」と回答した人が最も多く、「アルコール摂取は肝機能だけでなく体重にも悪影響を及ぼすこと(42.0%)」「肥満は脂肪肝の大きな原因となること(39.6%)」となった。

肝臓は代謝をつかさどる重要な臓器であり、その機能が低下すると基礎代謝が落ち、結果として「太りやすく痩せにくい体」になってしまうというメカニズムを、多くの医師が患者に知ってほしいと考えていることがわかる。

医師が勧める"飲酒後の体調管理方法"

  • 飲酒による体重増加や肝臓への負担を抑えるために、特に取り入れやすいと考える対策を教えてください/年末年始を経て、肝臓や体をリスタートさせるために意識すべきことを教えてください

    飲酒による体重増加や肝臓への負担を抑えるために、特に取り入れやすいと考える対策を教えてください/年末年始を経て、肝臓や体をリスタートさせるために意識すべきことを教えてください

引き続き内科医に、「飲酒による体重増加や肝臓への負担を抑えるために、特に取り入れやすいと考える対策」を尋ねたところ、「低脂質・低糖質な食事を意識する(28.4%)」と回答した人が最も多く、「飲酒量を減らす(26.2%)」「肝臓の健康維持をサポートする食品を取り入れる(24.0%)」となった。

食事内容の見直しや飲酒量の調整といった基本的な対策に加え、約4人に1人の医師が「肝臓の健康維持をサポートする食品」の活用を推奨している。

忙しい年末年始において、食事制限や禁酒を徹底することは難しい場合も多いため、手軽に取り入れられるサポート食品は、現実的かつ有効な選択肢の1つといえる。

最後に、「年末年始を経て、肝臓や体をリスタートさせるために意識すべきこと」について尋ねたところ、「食生活を整える(脂質・糖質のとり過ぎに気をつける)(47.8%)」と回答した人が最も多く、「体重や健康状態をチェックする(39.6%)」「休肝日を設ける(38.4%)」となった。

お正月明けのリカバリーとしては、乱れた食生活を整えることが最優先事項として挙げられた。また、体重測定などで自身の状態を客観的に把握することや、休肝日を設けて肝臓を休ませることも重要視されている。

また、約3割が「サポート食品の摂取」を挙げており、食事や生活習慣の改善と併せて、肝臓を労わる栄養素を積極的に補うことが、スムーズな体調リセットへの近道であると考えられる。