アイドルグループ・Snow Manの佐久間大介とお笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀が出演する日本テレビ系バラエティ番組『サクサクヒムヒム ☆推しの降る夜☆』(毎週土曜23:30~)が、6日に放送された。

  • (左から)佐久間大介、細田守監督、日村勇紀

    (左から)佐久間大介、細田守監督、日村勇紀

世界中のあらゆる“推し”の魅力を学ぶ同番組。今回は、国内外の様々な映画賞に輝く名作アニメを多数手がけてきた細田守監督を深掘りする。

2006年に公開した『時をかける少女』をはじめ、『サマーウォーズ』(09年)、『バケモノの子』(15年)、『竜とそばかすの姫』(21年)など話題作を多数生み出してきた細田監督。18年公開の『未来のミライ』は、第91回アカデミー賞、長編アニメーション部門にノミネートされ、“アニメ界のアカデミー賞”とも呼ばれるアメリカの「アニー賞」で日本人初の作品賞を受賞。前作『竜とそばかすの姫』では、細田作品最大の興行収入66億円を記録した。

現在公開中の『果てしなきスカーレット』は、ベネチア国際映画祭で上映後に10分間のスタンディングオベーションが起こるなど、世界中で多くの人々を魅了しているという。

今回のテーマに佐久間は「うわっ! サマーウォーズだ」とさっそく反応。一方、日村は「名前は知ってる。『サマーウォーズ』も知ってるし、『時をかける少女』も全部名前は知ってる」と言いつつも、「見たことがない。俺ね、アニメが本当に詳しくなくて」と正直に吐露する。

推しの魅力を教えてくれるキャラクター“おしつじさん”は、細田監督の新作が出るたびに毎回映画館で2回以上鑑賞、さらにDVDでも何度も見返すほどのファンだというお笑いコンビ・ハライチの岩井勇気。そしてもう一人の“おしつじさん”は、細田作品が好きすぎるあまり、助監督になって『時をかける少女』や『サマーウォーズ』を細田監督とともに制作したという、アニメーション監督の伊藤智彦さんだ。

まず、細田監督の作品の特徴はリアリティーを追求していることだという。

佐久間と日村の後ろに用意された赤い衣装と白い衣装について、岩井は「赤い方が『バケモノの子』(15年)の熊徹の服ですね。白いドレスの方がですね、今回の『果てしなきスカーレット』のスカーレットが着ていたドレスですね」と説明。この衣装はグッズではなく、わざわざ作中でのキャラクターたちのリアルな動きを追求するために作られたものだという。このように細かい部分までとにかくリアリティーを追求することが細田作品の特徴だ。

こうして細田作品の魅力を深掘りしていると突然、背後に気配が。「こんにちは。どうもこんにちは」とゆるく登場してきたのは、細田守監督本人だ。まさかの展開に「え? え?」「すごい番組なんだね。こんな神様呼べるの?」と動揺を隠しきれない佐久間。

ここからは細田監督本人とともに作品の魅力を深掘りする。

推しポイント(1)【異世界を際立たせる、現実世界をリアルに描く技術】

多くの細田作品には“異世界”が登場している。その異世界の空間をより際立たせるために、現実世界での描写は“リアルさ”にこだわって描かれているという。

細田作品の助監督も務める伊藤さんは「渋谷を舞台にした『バケモノの子』ではですね、センター街シーン含め渋谷界隈をロケハンしまくっている。さらに当時の看板も再現している。これどっちがアニメってわからない(ぐらいの精密な描写をしている)」と制作の裏側を説明。

佐久間は「やっぱり渋谷を歩いていると、“あそこで確か…”」と言い、現実世界で作中の舞台を歩くと、自然とシーンがよみがえると話す。

さらに、伊藤さんは『時をかける少女』制作時の忘れられない逸話を披露。「『時をかける少女』を作っている最中にですね、伊藤行くぞ、と。お前は車を出せ」「急におもむろに言われだしてですね、『じゃあわかりました』と、僕は車を運転し、(細田監督とともに)見に行ってた」と、細田監督と2人で作中の場面にふさわしい景色を探しに行った思い出を語る。

細田監督は「だからそこで偶然そういうものが見られたのが、映画になってる(作品に反映されている)っていうのが。アニメだけどライブ感みたいな」と、自身の作品が現実世界を忠実に反映しているものだと説明。これに、佐久間と日村は「なるほど、なるほど」と感心していた。

推しポイント(2)【迫力あるバトルシーンには”影”がない!?】

細田作品のもう一つの特徴といえば、迫力のあるバトルシーン。岩井はバトルシーンについて「技とかファンタジーに頼りすぎず、ちゃんとアクションしていて、肉弾戦が多いように感じる」と述べ、2009年に公開された『サマーウォーズ』の名シーンを紹介する。

佐久間と日村は「けっこう泥臭くて暑苦しいバトルシーン」「なんか泥臭さもあるね、確かにね」と感想を述べ、見ているだけでワクワクするような描写とシーンの熱量に引きこまれる。

この迫力あるバトルシーンには細田監督がこだわる、あるテクニックが隠されている。それが“影”をあえて描かないということ。細田監督は昔のアニメ作品に影が描かれていないことに言及し、「影がなかったけどそれでもすごく豊かなお芝居とアクションがたくさんあって、そうやってやっぱりディテールを絞られてるからこそ、すごいたくさん枚数も描けてて、すごい豊かなアニメーションにできた」と自身のこだわりにある背景を説明する。

スタジオには、最新作『果てしなきスカーレット』のバラエティ初公開となる絵コンテが登場。佐久間は「こんなん見れるの? すごいよ」と大興奮した。

推しポイント(3)【絶妙すぎる“間”の使い方】

そして最後に紹介する細田作品の魅力が、絶妙すぎる“間”の使い方。『竜とそばかすの姫』のワンシーンを見てみると、なんと2分以上も同じ画角での会話劇が描かれている。

これに日村は「ちょっと舞台とかを見てる感じがする」「緊張感がバンってちゃんと伝わってくる」と言い、細田作品のこだわりに気づいた模様。佐久間は「ついついこう、笑い出ちゃいますよね」「笑えてきちゃう。なんだこのシーンみたいな」とその独特で絶妙な間の取り方が、シーン全体のコミカルな雰囲気を作り出していることに感心していた。

最後に細田監督から色紙のプレゼントをもらった2人。佐久間は「何ですか? やばいやばい」「ウソでしょ? え、やば! この番組! やっててよかった!」とプレゼントに大興奮だ。日村も「どうもありがとうございます、いただきます」と、プレゼントをしみじみと見つめる。

もともとアニメに詳しい佐久間も、細田作品を一度も見たことがなかった日村も、最後はすっかり細田作品の世界に魅了されていたの。

TVerでは、地上波未公開シーンを含む特別版が配信されている。

【編集部MEMO】
『サクサクヒムヒム』では特番時代から、「おぱんちゅうさぎ」「ストリートファイター6」「和山やま」「麻辣湯」「マネスキン」「パンどろぼう」「アオアシ」「ラーメン二郎」「サモエド」「平成女児ブーム」「シルバニアファミリー」「リロ&スティッチ」「BE@RBRICK(ベアブリック)」「韓国コンビニ」「小田切ヒロ」「Naokiman」「マインクラフト」「隅田川花火大会」「味仙」「伊藤潤二」「刃牙(バキ)シリーズ」「HANA」「快活CLUB」「ARG」「コジコジ」「551蓬莱」「坂元裕二」「ユニクロ」「ぺえ」「油そば」「観光列車」「アートネイル」「日本人振付師」「タコス」「新宿ゴールデン街」を深堀りしている。

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