三井住友カードとビザ・ワールドワイド・ジャパンは11月28日、三井住友カードによる最上位カード「三井住友カード Visa Infinite」の会員向けの新たな特典の提供を発表した。Visaのスポンサーシップを活用したスポーツプログラムによるもので、その第2弾として提供されるのが、今回の2026年6月開催の「FIFA ワールドカップ 26」の特別プログラム。
同社の大西幸彦社長は、三井住友カード Visa Infiniteでは、カードの利便性や従来のプレミアムサービスに加えて、体験価値という「プラスαの付加価値」を提供していきたい考えだ。
三井住友カード最上位のカードは、唯一無二の体験価値を提供
三井住友カード Visa Infiniteは、9月30日から募集を開始した同社の最上位カードであり、年会費99,000円、買い物利用枠300万円~9,999万円というスペック。コンシェルジュサービスやプライオリティ・パスなどの特典に加えて、「異次元の多様な体験価値」を提供することを重視したカードとなっている。
同社では大きく4つのテーマで体験価値を提供する。「ダイニング」、「音楽・観劇」、「アート」、「趣味・レジャー」の4種類で、毎月4回以上・年間50回以上の体験を提供していくとしている。
こうした体験イベントの企画・運営には、「おもてなしを感じてもらえるように専門チームを組成して運営」すると大西社長。三井住友カード Visa Infiniteだけで得られるような体験を提供するとアピールする。
例えば「ダイニング」は単なる食事にとどまらずに限定メニューやシェフによる解説といった要素を加えることで記憶に深く刻まれる体験を提供するとしている。具体的には日本の中華料理界を牽引する脇屋友詞シェフとパティシエの鎧塚俊彦シェフとのコラボレーション企画を提供。音楽・観劇では、ショパン国際ピアノ・コンクール入賞者による特別コンサートの特別席の提供などが用意される。
アートでは、伝統芸能から現代アート、デジタルアートまで多面的で多様なアート体験を提供するとしており、世界的に人気の高い印象派の歴史をVRで体験するイベントの招待や、特別ガイドツアーなどを提供。趣味・レジャーでは、好きな分野の一流の人物から学ぶ機会を創出する。例えばゴルフの石川遼選手との特別ラウンドなどを準備している。
こうした特典の一環として提供されるのがVisaスポンサーシップによるスポーツプログラムで、9月29日には第1弾として、「ミラノ・コルティナ 2026 冬季オリンピック」プログラムを提供。現地の特別な観戦チケットを用意するほか、開会式前日に日本で開催するオープニングナイトパーティーにも招待する。スキージャンプの小林陵侑選手や高梨沙羅選手の壮行会にも参加できる。
そして第2弾となったのが、今回の「FIFA ワールドカップ 26」プログラムで、特別観戦チケットの用意に加え、堂安律選手スペシャルイベントにも参加できるなどの特典が用意される。
大西社長は、三井住友カード Visa Infiniteは、「SMBCグループの総力を結集」と強調。三井住友カードだけでなく、三井住友フィナンシャル(SMBC)グループ全体の富裕層向けウェルスマネジメントビジネスの戦略において大きな意味を持ち、中核サービスとして位置づける。
こうした体験価値は、SMBCグループにはSMBC日興証券や三井住友銀行もあり、他の富裕層顧客に対してもコラボレーションとして提供していくことも検討。さらに来春にも提供予定の「Olive Infinite」においても、三井住友カード Visa Infiniteのサービスを組み込んでいく考えだ。
こうした富裕層向けサービス強化の背景について大西社長はユーザーの求める金融・決済が変化しているからだと話す。これまでも三井住友カードでは、カードデザインを見直し、Vpassアプリの機能追加、新しいゴールドカードやプラチナプリファードカードを投入するなど、多くの商品・サービスを開発してきた。
デジタル口座のOliveでは新規顧客の獲得が拡大。昨年を上回るペースで新規獲得が増えており、年内には700万口座突破が見えてきたという。「Oliveは決済口座として、金融サービスを広くカバーする基幹サービスとして、今後も様々なアップデートをしていきたい」と大西社長は強調する。
三井住友カード全体でも取扱高は2024年度に40兆円を超えて順調に拡大。前年に比べて4兆円、12%増と好調で、今年上半期の伸び率はそれをさらに上回るという。加えて、政府の資産運用立国の方針や株高などが影響して、金融商品への関心が高まっている。
富裕層では世代交代に伴う金融資産の移転もあり、富裕層自体も増加傾向にあると大西社長。金融サービスのデジタル・モバイルシフトが進み、ユーザーが金融・決済サービスに求めるものにも大きな変化があると大西社長は指摘し、こうした期待に応えるようにグループ全体でのサービス開発、営業体制の構築を進めているという。
そうした背景があって、富裕層のクレジットカードに対する期待の変化に対応しようと「新たな発想で開発した商品」(同)が三井住友カード Visa Infiniteだという。最先端のデジタルサービス、業界最高水準のリワードプログラム、コンシェルジュなどの従来のサービスに加え、「特別な体験価値にとことんこだわったのが新しさ」だと大西社長はアピールする。
最上位ランクであるVisa Infiniteを提供するVisaのシータン・キトニー社長は、「Visaが考える究極の贅沢は"時間"」と話し、時間や体験といったお金では買えないものを求めるニーズが高まっていることから、日本でVisa Infiniteを本格的に展開すると語った。
三井住友カードの執行役員でマーケティング本部本部長の伊藤亮佑氏は、富裕層(プレミアム層)の価値観として、価格よりも自分にとって価値があるか、お金を出しても得られないものを求めている点が共通していると話す。そこで、オリジナル体験にこだわってサービスを設計したという。
三井住友カード Visa Infiniteは、9月の発行以来、想定を上回る入会数になっているとのことで、オンリーワンの体験価値を提供することで富裕層にアピールしていきたい考えだ。
大西社長は、デジタル化の進展でスマートフォンやオンラインを中心とした利便性の向上が期待されている一方、対面サービスや体験にも新たな価値が求められていると指摘。「キャッシュレスを決済だけにとどまらず、様々な金融サービスやお客様とのコミュニケーションのハブになっていくもの」と位置づけ、継続したサービスの向上を図っていく意気込みを示している。

















