小田急電鉄は、箱根登山線(小田原~箱根湯本間)で運行する「赤い1000形車両」(1000形1066編成)の報道公開を11月26日に実施した。11月27日以降、箱根登山線の各駅停車として活躍する予定となっている。

  • <!-- Original start --></picture></span>小田急電鉄1000形が、箱根登山電車「アレグラ号」カラーになって小田原~箱根湯本間を走行する<!-- Original end -->

    小田急電鉄1000形が、箱根登山電車「アレグラ号」カラーになって小田原~箱根湯本間を走行する

箱根登山線の小田原~箱根湯本間には小田急線の車両が乗り入れており、現在は1000形と特急ロマンスカーが運用されている。箱根登山電車カラーに変更された1000形は2009~2022年の期間にも運行していたことがあり、当時は箱根登山電車と姉妹鉄道提携を結んでいるスイス・レーティッシュ鉄道のベルニナ急行をイメージしたカラーリングだった。

小田急電鉄は「赤い1000形車両」の再登場に関して、世界的な観光地である箱根への旅情を楽しんでもらうこと、視認性を向上させ、箱根登山線への乗り換えを分かりやすくすることが目的と説明。今回は箱根登山電車3000形「アレグラ号」のカラーリングを施す。報道公開された車両は1066編成で、箱根湯本方から順に7号車「1166」、8号車「1116」、9号車「1016」、10号車「1066」の4両編成となっている。

  • 先頭車両「1166」外観。「バーミリオンはこね」をベースに、箱根登山電車3000形「アレグラ号」のカラーリングを施した

  • 中間車両の外観。車端部上部にワンマン運転用の側方カメラも

カラーリングは、1000形の車体全体に「アレグラ号」と同じ「バーミリオンはこね」をあしらい、窓下にグレー、窓周りにチャコールグレーを配した。車体前面は塗装、側面はラッピングを行っている。先頭車両の乗務員室ドアと、ひとつ後ろの乗降ドアは「バーミリオンはこね」1色となり、その後方からグレー・チャコールグレーをまとう。以前の赤い1000形はドアがグレー1色、前面・側面の大部分が赤い外観だったため、当時と異なる雰囲気を見せるだろう。

内装は通常カラーの1000形から大きな変化はないものの、小田急箱根グループ公式観光情報サイト「箱根ナビ」による「あかいでんしゃフォトギャラリー」を窓上のスペースに展開。同サイト公式Instagramで発信した箱根の風景写真48点を1両あたり23枚のポスターで展示する。これらの写真は、「箱根ナビ」Instagramフォトグラファーの大橋史明氏が担当した。

  • <!-- Original start --></picture></span>車内は通常の1000形と共通<!-- Original end -->

    車内は通常の1000形と共通

  • <!-- Original start --></picture></span>ドアステッカーで「箱根ナビ」など案内<!-- Original end -->

    ドアステッカーで「箱根ナビ」など案内

  • <!-- Original start --></picture></span>窓上のスペースに箱根の四季の写真を展示<!-- Original end -->

    窓上のスペースに箱根の四季の写真を展示

その他、乗降ドアのガラスに「箱根フリーパス」「箱根ナビ」「箱根キャリーサービス」「ODAKYU HAKONE FREE Wi-Fi」などのステッカーを掲出している。これにより、箱根の旅に役立つサービスの案内も行う。

報道公開では、小田急電鉄運転車両部課長代理の今村紀之氏と、小田急箱根運輸本部鉄道部課長代理(車両担当)の瀬戸政幸氏が囲み取材に対応した。以前の赤い1000形が運行を終えた経緯として、メンテナンスと機器更新があったという。以降は通常カラーで箱根登山線を運行していたが、利用者から赤い1000形の復活を望む声が多数寄せられたとのこと。これを受けて、小田急電鉄が小田急箱根へ赤い1000形を提案した。カラーリングについては、箱根登山線各駅の駅員や乗務員管区へアンケートを行い、3000形「アレグラ号」をデザインした岡部憲明アーキテクチャーネットワーク所属デザイナーの協力を経て今回の外観に決定した。

  • <!-- Original start --></picture></span>小田急箱根の瀬戸政幸氏(写真左)と小田急電鉄の今村紀之氏(同右)<!-- Original end -->

    小田急箱根の瀬戸政幸氏(写真左)と小田急電鉄の今村紀之氏(同右)

小田急箱根の瀬戸氏から、旅の玄関口という観点での補足もあった。小田急線から特急ロマンスカーに乗ってくる人は、箱根の玄関口である箱根湯本駅まで直接来ることができるが、JR線・新幹線ユーザーは小田原駅で箱根登山線へ乗り換える。視認性向上、乗換えのわかりやすさに加え、「旅のスタートが、箱根湯本駅でなく小田原駅からスタートしてほしい」との思いも込めて、「アレグラ号」カラーで赤い1000形の再登場に至ったとのことだった。

10月27日に運行開始する1066編成に続き、1063編成・1064編成・1065編成も2026年3月上旬までに同じカラーリングへ順次変更予定。最終的に「赤い1000形車両」(「アレグラ号」カラー)4編成がそろい、小田原~箱根湯本間の各駅停車を担当する。