リクルートは11月18日、「2025年 注文住宅動向・トレンド調査」の結果を発表した。調査は2025年7月25日~8月7日、1年以内に一戸建て(新築・建て替え注文住宅)を建築(竣工ベース)した1,342名と、今後2年以内に一戸建ての建築を検討している1,378名を対象に、インターネットで行われた。
建築費用は平均3,488万円、過去10年間で最高値
建築者(全国)の建築費用(土地代を除く)は平均3,488万円。経年で見ると上昇傾向が続いており、2025年は前年より73万円上昇し、過去最高値に。また、3,000万円以上計が調査開始以降初めて6割を超えた。
エリア別にみると、建築者(首都圏)の建築費用(土地代を除く)は平均3,960万円で、前年から17万円上昇している。
建築者(首都圏以外)の建築費用(土地代を除く)は平均3,356万円。前年より92万円上昇と、首都圏 に比べて上昇幅が大きい。
土地代は平均1,948万円、首都圏では前年より821万円上昇
建築者(全国/新規土地取得者)の土地代は平均1,948万円。前年から383万円低下した。ただし、中央値は1,400万円と前年から上昇。2,000万円以上計は3割強で前年と同程度だった。
エリア別でみると、首都圏/新規土地取得者の土地代は平均3,969万円で、前年から821万円上昇。
首都圏以外の土地代は平均1,429万円で、前年から689万円低下。ただし、中央値は1,200万円と前年から上昇している。2,000万円以上計も2割半ばと前年からやや増加した。
敷地面積は平均69.9坪、縮小傾向に
建築者(全国)の敷地面積は平均69.9坪で、2023年から縮小傾向。延べ床面積は平均41.1坪で、敷地面積同様に2023年から縮小傾向にある。
世帯主年齢は平均40.4歳、世帯年収は平均957万円
建築者(全国)の世帯主年齢は平均40.4歳で、前年と同水準だった。世帯年収の平均は957万円で、前年からやや低下。1,000万円以上計は前年から微増しており、経年で見ても増加が続いている。
注文住宅以外の検討種別
建築者(全国)のうち、注文住宅以外の種別を検討しなかった割合は37.1%。「一戸建て(新築建売)」の検討者が55.0%で、前年からやや増加した。
新規建築と建て替えについて
建築者(全国)では「新規建築」の割合が85.0%、「建て替え」の割合は14.2%だった。
建築者(首都圏)では「新規建築」が81.5%、「建て替え」が16.9%。前年と比べて「新規建築」は4.6ポイント増加し、「建て替え」は5.7ポイント減少した。
注文住宅建築時の土地の有無
建築者(全国)のうち、「土地あり」の割合は29.8%で前年から横ばい。首都圏では、「土地あり」の割合が33.8%だった。2023年から「土地あり」は減少傾向にある。
建築する際に重視した条件
建築者(全国)が重視した点は、「間取り・プランが良いこと」(48.0%)がトップ。「断熱性・気密性に優れていること」(38.8%)、「耐震・免震性に優れていること」(37.8%)と続いた。「設計の自由度が高いこと」は前年との差分が最も大きく、3.6ポイント増となった。
予算の兼ね合いであきらめたこと
建築者(全国)が予算の兼ね合いであきらめたことは、「蓄電池を搭載すること」(16.1%)がトップで、「延床面積を多く確保できること」(14.1%)が続く。前年との差はほとんど見られなかった。一方、「あきらめたことはない」は24.6%だった。
フルオーダーは79.3%、セミオーダーは20.7%
建築者(全国)がフルオーダーで建てた割合は、全体で79.3%。セミオーダーで建てた割合は20.7%だった。
セミオーダーで建てた割合が比較的高い属性は、世帯主年代別では20代で23.8%。エリア別では首都圏で25.2%となった。
セミオーダーで建てた割合を建築状況別に見ると、新築では21.2%と建て替えよりも5.3ポイント高く、土地なしでは22.4%と土地ありよりも6.6ポイント高い。
オーダータイプ別、建築費用と延べ床面積
建築者(全国)の建築費用は、フルオーダーが平均3,670万円に対して、セミオーダーは平均2,790万円と880万円低い。フルオーダー・セミオーダーともに、中央値は前年から上昇。3,000万円以上計も前年からやや増加した。
オーダータイプ別、建築する際に重視した条件
建築者(全国)が重視した条件をオーダータイプで比較すると、フルオーダーの方が全般的に重視割合は高めだった。特に「設計の自由度が高いこと」でその差が大きい。
前年と比べると、フルオーダーではあまり差が見られないが、セミオーダーでは「外観のデザインが良いこと」「設計の自由度が高いこと」が増加した一方、「耐久性に優れていること」「家事・子育てがしやすい間取りであること」ではやや減少した。
平屋建てを選んだ割合
建築者(全国)が平屋建てを選んだ割合は年々増加し、2025年は25.3%だった。平屋建ての割合をエリア別に見ると、九州・沖縄が最も高く、5割を超える。甲信越・北陸は前年と比 べて11.0ポイント増加、近畿でも5.5ポイント増加。一方、北関東では6.0ポイント減少した。平屋建て を選んだ割合が最も低いのは首都圏で、過去4年間は10%前後で推移している。
年代別、平屋建てを選んだ割合とその理由
平屋建てを選んだ割合は、50代以上では3割を超える。30代以上では前年より増加している。
建築者(全国)が平屋建てを選んだ理由は「老後も暮らしやすいと思ったから」が72.6%で最も高く、他の理由を大きく引き離している。続いて、「家事がしやすいから」が44.3%。過去3年間、1位・2位は変わらなかった。
平屋建ての建築費用・延べ床面積の分布
建築者(全国)の平屋建ての建築費用は平均3,308万円で、2階建て以上の平均3,549万円と比べて241万円低く、1,500万円未満の低価格帯が11.3%を占める。
平屋建ての延べ床面積を見ると、30坪未満のコンパクトな住宅が約4割を占める。
「建て時」意識と、その理由
検討者(全国)のうち、今が建て時だと思っている人(建て時・計)は68.8%で前年と同程度だった。
建て時・計を属性別に見ると、20代・30代で7割を超えており、他年代と比べて建て時意識がやや高め。世帯年収による差はなかった。
世帯主の年収が上がった人は、全体と比べて7.5ポイント建て時・計が高い。
検討者(全国/今が建て時だと思っている人)が今が建て時だと思う理由は、どの層でも「今後は建築費用が上がると思うから」「今後は金利が上がると思うから」などお金に関するものが上位の傾向にある。
20代・30代や長子が12歳以下の世帯では、「結婚・出産などライフステージの変化があり、タイミングがちょうど良いから」が1位となった。
ZEH認知・導入検討状況
建築者(全国)のZEH認知率は81.4%で前年から微増している。
ZEH認知者のうち、導入を検討した人は71.0%。実際に導入した人は47.1%で過去最高となった。
ZEH導入による毎月の光熱費削減の実感額は、平均で6,519円だった。
世帯主年代別、ZEH認知・導入検討状況
建築者(全国)のZEH認知率を世帯主年代別に見ると、認知計は30代・40代で8割台と高いが、60代以上は7割未満だった。
ZEH導入検討率・導入率が高いのも、同じく30代・40代。30代では、ZEH認知者のうち54.3%が、実際に導入している。
GX志向型住宅認知・導入検討状況
建築者(全国)のGX志向型住宅認知率は49.6%だった。世帯主年代別に見ると、認知率は60代以上で低い。
GX志向型住宅認知者のうち、導入を検討した人は45.9%で、実際の導入率は17.8%だった。世帯主年代が低いほど検討率は高い。



































