(左から)東北楽天ゴールデンイーグルスの辰己涼介、中日ドラゴンズの松葉貴大、北海道日本ハムファイターズの松本剛(写真:産経新聞社)

 プロ野球のストーブリーグで大きな話題となるのが、FA(フリーエージェント)戦線だ。2024年オフには甲斐拓也、九里亜蓮ら5選手がFA権を行使し、国内移籍した。今年も多くの選手がFA権を保有しており、動向が注視されている。ここでは、2025年シーズンにFA権を取得した大物選手を紹介する。

松葉貴大(中日ドラゴンズ)

[caption id="attachment_239531" align="aligncenter" width="530"] 中日ドラゴンズの松葉貴大(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:左投左打

・身長/体重:179cm/82kg

・生年月日:1990年8月14日

・経歴:東洋大姫路高 – 大阪体育大

・ドラフト:2012年ドラフト1位(オリックス)

 

 プロ13年目の今季、初めて規定投球回をクリアするなど躍進を見せた松葉貴大。今オフに海外FA権を行使した。

 

 東洋大姫路高、大阪体育大を経て、2012年ドラフト1位でオリックス・バファローズに入団。ルーキーイヤーから4勝を挙げるなど、まずまずの働きを見せた。

 

 

 さらに、翌2014年にはシーズン途中から先発ローテーションに定着。21試合(113回2/3)を投げ、8勝1敗、防御率2.77の好成績を残した。

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 その後も一定の活躍を見せていたが、2018年から登板機会が減少。2019年シーズン途中に中日ドラゴンズへトレード移籍した。

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 中日では、2021年から2年続けて6勝を挙げるなど、復活を見せた松葉。昨季も17試合登板で5勝6敗ながら、防御率3.09と安定感を見せた。

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 すると今季は、開幕から先発ローテーションの一角として好投を連発。初めて規定投球回にも到達し、23試合(145回2/3)を投げて7勝11敗、防御率2.72をマークした。

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 今オフには、FA権の行使を決断。35歳を迎えた年齢はネックだが、先発左腕が補強ポイントの球団が、獲得に乗り出す可能性も大いにあるだろう。

松本剛(北海道日本ハムファイターズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:180cm/84kg

・生年月日:1993年8月11日

・経歴:帝京高

・ドラフト:2011年ドラフト2位(日本ハム)

 

 今季は打撃不振の影響を受け、出場機会を大きく減らした松本剛。熟考の末に国内FA権の行使を決断した。

 

 帝京高では1年夏から正遊撃手として活躍し、計3度甲子園に出場。高校通算33本塁打を放つなど優れた実績を残し、2011年ドラフト2位で北海道日本ハムファイターズに入団した。

 

 

 プロ入り後は長らく二軍暮らしがメインとなったが、高卒6年目の2017年に外野のレギュラーとして台頭。同年は115試合出場で打率.274、5本塁打、33打点を記録した。

 

 翌年以降は低迷したが、新庄剛志監督が就任した2022年に再ブレイク。打率.347、21盗塁の好成績をマークし、首位打者とベストナインに輝いた。

 

 その後もチームの主軸打者として起用されたが、昨季は127試合出場ながら、打率.236と苦しんだ。

 

 さらに今季は、極度の打撃不振に陥り、一・二軍を行き来するシーズンとなった松本剛。最終的に66試合出場と出番が半減し、打率.188に終わった。

 

 そんな中、今オフにFA権の行使を決断。ここ2年は打撃面で苦しんでいるが、首位打者も獲得した打撃技術と、外野守備の評価は高いだけに、他球団が獲得に乗り出す可能性wも高そうだ。

桑原将志(横浜DeNAベイスターズ)

[caption id="attachment_239406" align="aligncenter" width="530"] 横浜DeNAベイスターズの桑原将志(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投右打

・身長/体重:174cm/80kg

・生年月日:1993年7月21日

・経歴:福知山成美高

・ドラフト:2011年ドラフト4位(DeNA)

 

 長らく横浜DeNAベイスターズのレギュラーとして活躍し、昨季は日本一にも大きく貢献した桑原将志。今オフに海外FA権を行使し、去就が注目されている。

 

 福知山成美高から2011年ドラフト4位でDeNAに入団した桑原。高卒5年目の2016年に正中堅手の座を奪取。翌2017年には全試合出場を果たした。

 

 

 その後は打撃不振に苦しむシーズンもあったが、2021年には不動のリードオフマンとしてキャリアハイの打率.310、14本塁打、43打点、12盗塁をマーク。

 

 また、外野守備の評価も高く、2017年、2023年にはゴールデングラブ賞を獲得した。

 

 昨季はけがの影響で規定打席に届かなかったが、ポストシーズンで大活躍。日本シリーズでは1番打者として打率.444、1本塁打、9打点の好成績で日本一の立役者となり。シリーズMVPに輝いた。

 

 今季も106試合出場で打率.284(規定未満)と一定の数字を残すと、オフには保有していたFA権を行使した。

 

 走攻守を兼ね備えた右打ちの外野手は貴重な存在だけに、複数球団が興味を示す存在となりそうだ。

辰己涼介(東北楽天ゴールデンイーグルス)

・投打:右投左打

・身長/体重:180cm/74kg

・生年月日:1996年12月27日

・経歴:社高 - 立命館大

・ドラフト:2018年ドラフト1位(楽天)

 

 ポスティングシステムでのメジャーリーグ挑戦を希望している辰己涼介だが、国内FA権を取得し、権利を行使した。

 

 立命館大時代には、2年時から大学日本代表の常連に。世代屈指の外野手として評価を高め、2018年ドラフト会議では外れ1位で4球団が競合。抽選の末、東北楽天ゴールデンイーグルスへの入団が決まった。

 

 

 ルーキーイヤーからレギュラー格となり、124試合に出場。プロ3年目の2021年には2桁10本塁打を放ち、守備面でもゴールデングラブ賞に輝いた。

 

 さらに昨季は、全143試合に出場。打率.294、158安打、7本塁打、58打点、20盗塁の好成績をマーク。

 

 最多安打のタイトルに加え、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得するなど、躍進のシーズンとなった。

 

 しかし、今季は打撃不振に陥り、2度のファーム調整を経験。最終的に114試合出場、打率.240、7本塁打、32打点、20盗塁の数字に終わった。

 

 やや成績を落としたシーズンだったが、今オフに国内FA権を行使。様々な選択肢があるだけに、去就に大きな注目が集まっている。

則本昂大(東北楽天ゴールデンイーグルス)

・投打:右投左打

・身長/体重:178cm/82kg

・生年月日:1990年12月17日

・経歴:滋賀・八幡商 – 三重中京大

・ドラフト:2012年ドラフト2位(楽天)

 

 先発・リリーフともに優れた実績を誇る則本昂大。メジャー挑戦を視野に入れ、今オフに海外FA権を行使した。

 

 三重中京大から2012年ドラフト2位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団。ルーキーイヤーからいきなり開幕投手に抜擢され、27試合(170回)を投げ、15勝8敗、防御率3.34の好成績をマーク。

 

 

 同年は球団史上初のリーグ優勝・日本一にも大きく貢献し、自身は新人王に輝いた。

 

 翌2014年には最多奪三振(204個)に輝くと、同年から5年連続で同タイトルを戴冠。計8度の2桁勝利を記録するなど、チームの絶対的エースとして君臨した。

 

 また、2019年シーズンの開幕前には新たに7年契約を締結した。

 

 昨季にはクローザーに転向すると、54試合登板で3勝4敗32セーブ4ホールド、防御率3.46の成績を残し、最多セーブのタイトルを獲得。今季も自己最多の56試合に登板するなど、新境地を開拓した。

 

 大型契約が終了した今オフ、海外FA権の行使を決断。MLB入りとなるのか、35歳を迎えるベテランの去就が注目される。

東浜巨(福岡ソフトバンクホークス)

・投打:右投右打

・身長/体重:183cm/84kg

・生年月日:1990年6月20日

・経歴:沖縄尚学高 - 亜細亜大

・ドラフト:2012年ドラフト1位(ソフトバンク)

 

 一軍での登板機会を求め、国内FA権を行使した東浜巨。35歳という年齢がネックになるが、先発陣を補強ポイントに掲げる球団は獲得に乗り出す可能性もありそうだ。

 

 沖縄尚学高、亜細亜大を経て、2012年ドラフト1位で福岡ソフトバンクホークスに入団。プロ4年目の2016年に先発で頭角を現した。

 

 

 翌2017年には16勝5敗、防御率2.64の好成績を収め、最多勝のタイトルを戴冠。

 

 故障に泣くシーズンもあったが、2022年にはノーヒットノーランを達成。同年は自身2度目の2桁勝利(10勝)を記録した。翌2023年に国内FA権を取得するも、3年契約で残留。

 

 しかし、近年は一軍での登板機会を減らした。今季はファームを主戦場とし、二軍では13試合の登板で7勝3敗、防御率1.85と圧巻の投球を披露。

 

 一方で、一軍では7試合の登板に限られ、4勝2敗、防御率2.51の数字となった。

 

 35歳を迎えた今オフ、FA権の行使を決断。一軍実績もあり、先発陣に課題を抱える球団は興味を示す存在だろう。

 

 

【了】