(左から)広島東洋カープの河野佳、新井貴浩監督、田中広輔(写真:産経新聞社)

 NPBの世界では、ドラフト会議によって毎年多くのプロ野球選手が誕生する。その一方、戦力外通告などで退団する選手も同じように存在する。チームによっては“血の入れ替え”が断行され、多くの選手が非情宣告を受けることになる。ここでは、2025年オフに広島東洋カープを構想外となった選手を紹介する。

松山竜平

・投打:右投左打

・身長/体重:176cm/96kg

・生年月日:1985年9月18日

・経歴:鹿屋中央高 - 九州国際大

・ドラフト:2007年大学生・社会人ドラフト4巡目(広島)

 

 卓越した打撃技術を誇り、2016年からのリーグ3連覇に大きく貢献した松山竜平。しかし、今季はシーズン最終戦まで一軍での出番がなく、他球団での現役続行を目指すことになった。

 

 2007年大学生・社会人ドラフト4巡目で広島東洋カープに入団。打撃で頭角を現し、2017年には打率.326(規定未満)、14本塁打、77打点の好成績を収めた。

 

 

 さらに、翌2018年は自身初の規定打席をクリア。打率.302、12本塁打、74打点の活躍で、リーグ3連覇に大きく貢献した。

 

 2021年以降は先発出場の機会を減らしたが、代打で存在感を発揮。だが、昨季は2度のファーム降格を経験するなど、65試合の出場で打率.178と状態が上がらず。

 

 プロ18年目の今季は、開幕から二軍暮らしが続き、来季の戦力構想外となった。

 

 最終的に退団を選択し、他球団でのプレーを模索することになった。

中村健人

・投打:右投右打

・身長/体重:183cm/96kg

・生年月日:1997年5月21日

・経歴:中京大中京高 - 慶応大 - トヨタ自動車

・ドラフト:2021年ドラフト3位(広島)

 

 ルーキーイヤーには63試合に出場した中村健人。その後は一軍で思うような結果を残せず、在籍4年で戦力外となった。

 

 トヨタ自動車から2021年ドラフト3位で広島東洋カープに入団。ルーキーイヤーは開幕一軍入りを果たすと、シーズン前半はコンスタントに先発出場の機会を得た。

 

 

 シーズン後半は出番を減らしたが、最終的に63試合に出場し、打率.240、3本塁打、10打点とまずまずの数字を記録。

 

 しかし、翌2023年は二軍で83試合出場、打率.205、3本塁打、25打点と成績を落とし、一軍出場がないままシーズンを終えた。

 

 昨季は本職の外野に加え、一塁守備に挑戦。2年ぶりに一軍での出番を掴んだが、12試合の出場で打率.083(24打数2安打)、1本塁打、2打点と振るわず。

 

 プロ4年目の今季も、一軍では不発に。二軍では81試合の出場で、打率.283、5本塁打、21打点、4盗塁の好成績を残していたが、オフに戦力外通告を言い渡された。

赤塚健利

・投打:右投右打

・身長/体重:195cm/118kg

・生年月日:2001年7月1日

・経歴:中京学院大中京高 - 中京学院大

・ドラフト:2023年ドラフト5位(広島)

 

 抜群のポテンシャルを誇る右腕として注目を集めるも、プロ2年目のオフに戦力外通告を言い渡された赤塚健利。プロ入り後は制球難に苦しみ、今季は二軍で防御率6点台と低調な結果に終わった。

 

 中京学院大中京高(現:中京高)時代には、3年夏の甲子園でベスト4入りに貢献。中京学院大を経て、2023年ドラフト5位で広島東洋カープに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーの昨季は、二軍で13試合の救援登板にとどまったが、1勝0敗、防御率3.46とまずまずの数字を記録。だが、与四球率7.62と制球力に苦しんだ。

 

 プロ2年目の今季も一軍登板がなく、二軍では23試合登板で防御率6.68と低迷。投球回と同等の21与四死球を記録するなど、制球面での課題が改善されなかった。

 

 恵まれた体格を誇る大型右腕として期待されていたが、2年連続で一軍登板なし。

 

 プロ入り後、わずか2年で戦力外通告を受けることになった。

河野佳

[caption id="attachment_236478" align="aligncenter" width="530"] 広島東洋カープの河野佳(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投右打

・身長/体重:175cm/86kg

・生年月日:2001年8月23日

・経歴:広陵高 - 大阪ガス

・ドラフト:2022年ドラフト5位(広島)

 

 ルーキーイヤーから2年連続で開幕一軍入りも、今季は一軍未登板に終わった河野佳。プロ3年目にして、まさかの戦力外通告を受けた。

 

 広陵高から大阪ガスに進むと、入社2年目には主要大会で通算6勝0敗、防御率0.21と傑出した数字を残し、最多勝、最優秀防御率、社会人ベストナインの3冠を手にした。

 

 

 指名解禁となった翌2022年ドラフト会議で、広島東洋カープから5位指名を受けてプロ入り。

 

 ルーキーイヤーから開幕一軍スタート。一軍定着には至らなかったが、8試合に登板した。昨季も開幕一軍入りし、13試合の登板で1セーブ、防御率2.16奪三振率9.18をマーク。二軍でも19試合の登板で防御率2.75と徐々に成績を伸ばした。

 

 ところが、今季は一軍登板がなく、二軍では32試合登板で3セーブ、防御率3.66と目立つ数字を残せず。

 

 すると今オフ、来季の戦力構想外を言い渡された。入団3年目の現在24歳という年齢も踏まえると、早い見切りとなった。

田中広輔

[caption id="attachment_236479" align="aligncenter" width="530"] 広島東洋カープの田中広輔(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投左打

・身長/体重:171cm/85kg

・生年月日:1989年7月3日

・経歴:東海大相模高 - 東海大 - JR東日本

・ドラフト:2013年ドラフト3位(広島)

 

 不動の正遊撃手として、2016年からのリーグ3連覇の立役者となった田中広輔。だが、近年は成績を落としており、来季の戦力構想から外れることになった。

 

 JR東日本から2013年ドラフト3位で広島東洋カープに入団すると、ルーキーイヤーから遊撃のレギュラーを奪取。2016年以降はリードオフマンを担い、攻守の両面でリーグ3連覇に貢献した。

 

 

 特に2017年は全143試合出場、打率.290、8本塁打、60打点、35盗塁、出塁率.398をマークし、盗塁王、最高出塁率に輝いた。

 

 しかし、2019年は極度の打撃不振に陥り、97試合の出場で打率.193と低迷。一時は巻き返したが、2021年以降は若手選手にポジションを明け渡した。

 

 昨季は代打を中心に66試合に出場したが、今季はファームが主戦場に。一軍ではわずか15試合の出場にとどまった。

 

 二軍では62試合出場、打率.333、2本塁打、22打点、6盗塁の好成績を収めたが、今オフに戦力構想外となった。

 

 実績十分のベテランは、他球団で現役続行を目指す。

上本崇司

[caption id="attachment_236480" align="aligncenter" width="530"] 広島東洋カープの上本崇司(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投右打

・身長/体重:170cm/76kg

・生年月日:1990年8月22日

・経歴:広陵高 - 明治大

・ドラフト:2012年ドラフト3位(広島)

 

 内外野をこなすユーティリティープレイヤーとして、チームを支えた上本崇司。来季の戦力構想から外れ、今季限りでの現役引退を決断した。

 

 広陵高、明治大を経て、2012年ドラフト3位で広島東洋カープに入団。ルーキーイヤーから代走や守備固めなど、途中出場を中心に一軍での出番を得た。

 

 

 チームがリーグ3連覇を果たした2016年からは、打席数こそ限られたものの、貴重な一軍戦力として尽力した。

 

 プロ10年目の2022年には、自身初の開幕スタメン入り。打撃が開眼し、94試合出場、打率.307(規定未満)、2本塁打、18打点と自己最高の成績を残した。

 

 さらに、翌2023年はシーズン途中に4番打者を任されるなど、いぶし銀の活躍を見せた。

 

 しかし、プロ13年目の今季は故障の影響もあって、一軍では21試合の出場に。戦力外通告を受けると、現役引退を発表。

 

 シーズン最終戦となる10月4日にてセレモニーが行われ、13年の現役生活に別れを告げた。

 

 

【了】