大井川鐵道は、親会社であるエクリプス日高による資金援助の下、JR西日本から譲り受けた12系客車5両の報道公開を7月25日に実施した。「観光列車の冷房化」「新たな観光列車の創出」を目的に導入され、10~11月の営業運転開始をめざすという。
JR西日本から譲受した12系客車は「スハフ12-129」「オハ12-346」「オハ12-345」「オハ12-341」「スハフ12-155」の5両。急行形客車として1978(昭和53)年に新製され、国鉄宮原客車区(現・JR西日本網干総合車両所宮原支所)に配置された後、臨時列車や団体列車で活躍した。北陸本線で2019年まで運行していた「SL北びわこ号」の客車としても使用された。
大井川鐵道は7月25日、新金谷構外側線で12系客車をお披露目。社長記者会見も行われ、導入目的や今後のスケジュール、活用方法など説明した。導入目的に関して、近年の温暖化に対応し、冷房付き客車を導入することで「きかんしゃトーマス号」を含む観光列車の利便性を向上させるほか、国鉄時代のブルートレインを再現した観光列車の運行により、「トーマス号、SL、ブルートレインの3本柱」で観光客誘致を図るとのことだった。
JR西日本から譲受した12系客車5両のうち、3両は「トーマス号の冷房車として使用」し、夏期限定で機関車のすぐ後方に連結する。残り2両は「黒いSLの客車として使用」するという。その他、「夜行列車・食堂車などのイベント列車でも着脱可能な装飾・備品設置をして使用予定」と説明している。今後、10~11月の営業運転開始をめざし、大井川鐵道の線路に合わせた整備や国の運輸局への登録手続きを行った後、慎重に試運転を進めていく。
車両導入費用に関して、「親会社であるエクリプス日高株式会社からの資金調達によって実現しました」と大井川鐵道。「グループ一丸となり、地域と事業のステークホルダーの皆様と共に、全線開通に向けて邁進してまいります」としている。



