アイドルグループ・なにわ男子の藤原丈一郎が、7月スタートのドラマ『ロンダリング』(カンテレ・フジテレビで毎週木曜深夜放送 ※FOD配信)で、地上波連ドラ単独初主演することが24日、発表された。

  • (左から)菅井友香、藤原丈一郎、大谷亮平

このドラマは、“死者の声が聞こえる”という役に立たない特殊能力を持つ男・緋山鋭介(藤原)が、嫌々ながらも社会の闇に足を踏み入れ、非業の死を遂げた人々の人生に寄り添い奮闘する社会派ミステリー。社会から切り捨てられた人間たちの生き様を描く。

藤原が演じる売れない俳優・緋山鋭介は、霊の声が聞こえる“霊感”ならぬ“霊聴”体質に悩まされるが、とある死者の悲痛な叫びを聞いてから、その無念を晴らしたいという思いが芽生える。“霊”という目に見えない存在と、真正面から真摯(しんし)に向き合う複雑な役どころを演じる。

共演には、欅坂46・櫻坂46の初代キャプテンで、グループ卒業後は女優として活動する菅井友香と、国内外の映画・ドラマ・舞台で活躍を続ける実力派俳優・大谷亮平が決定。

菅井が演じる蒼沢夏凜は、緋山がアルバイトすることになる不動産会社「アマミ不動産」の社員。緋山は、自身の能力を生かして事故物件をロンダリングするが、夏凜もまた霊が“見える”という特殊能力の持ち主だ。しかしそれは、霊の姿を視認できるわけではなく、その場所やモノの危険度を“色”で判別できるという能力。クールでドライな性格だが、緋山のお世話係兼相棒のような存在として活躍する。

大谷が演じる天海吾郎は、緋山に事故物件のロンダリングを依頼する「アマミ不動産」の社長。クライアントは、夜の職業や生活保護受給者、過去に罪を犯した者など。賃貸契約を結びにくいと言われる人々に格安物件を仲介するため、“駆け込み寺”と称される不動産会社を経営する。ビジネス・利益最優先の言動を取る冷酷な一面もある。

コメントは、以下の通り。

■藤原丈一郎

――オファーを受けたときのご感想

“カンテレや!”って(笑)。まずはそこでした。カンテレさんにはCDデビュー前から、本当にお世話になっています。SUPER EIGHTさんの『関ジャニ∞のジャニ勉』(2007年~2021年レギュラー放送)や、なにわ男子とAぇ! groupの冠番組『なにわからAぇ! 風吹かせます!』(2019年~2021年レギュラー放送)など、たくさん出させていただきました。

僕、実はカンテレの裏の病院で生まれたので、一番カンテレに近いアイドルなんですよ(笑)。そんな、生まれた町といっても過言ではない場所で、ずっとお世話になってきたテレビ局で、ジュニア時代を育ててもらったスタッフさんたちと一緒に、初めての単独主演ドラマをやらせていただけることがすごく光栄です。改めて大阪育ちでよかったなと思いました。

――台本を読んだときのご感想

まず“ロンダリング”という言葉を調べるところからでした。“洗濯する”とか、いろいろな意味が出てきて、最初は疑問に思ったんですけど、物語が進むにつれてその意味が分かってきます。タイトルを回収するような内容になっているので、視聴者の皆さんもどんな展開になるのか注目してください。

あと、僕が演じる緋山鋭介は、まっすぐでピュアな人間で、周りを巻き込みながらも周りに成長させられていく役どころです。“霊の声”とかいうと怖がられるかもしれませんが、ホラー的な怖さより、人と人とのつながりやあたたかさが表現されたドラマになっているので、ぜひ楽しみにしていてください。

――緋山鋭介を演じたご感想

本読みのあと、監督とディスカッションしたときに、僕と緋山に通ずる大きな部分があることに気がつきました。売れない俳優の緋山が、特殊能力をきっかけに誰かに必要とされたときのうれしさ。それが、なかなかCDデビューできなかった僕と重なる部分があるな、と。今までの自分の人生にヒントがあると思うので、それを緋山に注入していきたいです。ほかに分からないところは、台本を読んで自分で考えたり、周りのキャラクターに刺激をもらったりして、“緋山鋭介”という人物像を作り上げています。

――緋山鋭介とご自身の重なるところ

“それなんですか!?”っていろいろなことに興味津々な部分は、ピュアな緋山と似ていますが、僕は“霊の声が聞こえる”といった特殊能力はないので…(笑)。逆に重なるところがないからこそ、演じがいがあると思っています。ほかに共通点といえば、“関西弁”ですかね(笑)。今回改めて、関西弁って言いやすいけど文字にすると覚えづらいなと思いました。でも、脚本の古家和尚さんが気をつかって細かいところまで工夫してくださって、他のキャストも関西出身の方が多いので、すごく楽しい現場になっています。

――物語の舞台・大阪での撮影について

これまで大阪でお仕事をさせていただくことはもちろんありましたが、こんなに長期で、しかもドラマでというのは初めてだったので、どこか不思議な感覚です。大阪のホテルに数か月泊まるという初めての経験をして、たまに実家にも帰りますが、変な感じがします(笑)。 でも、カンテレの前の天神橋筋商店街とか、横にある扇町公園とか、ジュニア時代から頑張ってきた景色を見るとすごくホッとします。ずっと活動してきた場所で、大阪でドラマを担えることが、やっぱりすごくうれしいです。

――共演者の皆さんの印象について

まずは、菅井友香さん。同い年ですごく刺激になりますし、お互いセリフ量がたくさんある中でも、切磋琢磨してシーンを作っていけている感じがします。そして、大谷亮平さん。もちろん“存じ上げております!”という感じですし、映像だけではなく舞台でも活躍されているので、そういった方と一緒にお芝居が、セリフのキャッチボールができるのは、僕にとって大きな財産になっています。

先日、(撮影現場の)控え室にあるホワイトボードに、“差し入れなにがいいですか?”って書いたんですよ。スタッフさんが“クッキーがいいです!”とか書いてくれる中、1つだけ“愛があれば何でもいい”ってめっちゃかっこいい言葉があって(笑)。名前はなかったんですけど、大谷さんに“ありがとうございます!”と伝えたら、恥ずかしそうに“もっときれいに書けばよかった”とおっしゃっていました(笑)。

皆さんに“座長”と呼ばれますが、僕は本当にそう思っていなくて。ドラマの先頭をきるという意識は持っていますが、本当に素晴らしい皆さんに支えられています。他にも個性あふれる登場人物がたくさんいるので、ぜひ楽しみにしてほしいです。

――ドラマの見どころについて

ホラーやサスペンスのような雰囲気がありながら、人情味にあふれる物語で、毎話どういう展開になるのかハラハラドキドキします。そして僕は、スタッフの皆さんがこだわってくださっているカメラワークにも注目してもらいたいです。役者のセリフや表情以外で、画面で表現する恐怖心…本当にカメラで撮っているのか疑ってしまうくらいのリアリティがあります。『ロンダリング』チームのチームワークを感じられる作品になっているので、ぜひ1話からお楽しみください!

■菅井友香

――台本を読んだときのご感想

物語の結末を予想しながら読みましたが、最後は見事に辻褄が合って“そういうことか!”と、とても驚きました。普段生きていて、なかなかスポットライトが当たらないような場所にも光が当たる作品で、こんな世界があるのかと初めて知りました。

――蒼沢夏凜を演じたご感想

危険を察知するとモヤがかかって見えるという不思議な能力を持つ夏凜は、『アマミ不動産』でその力を使い、ワケあり物件のロンダリングをしていきます。私自身は、全く霊感がなく、周りから“気をつけなよ”と心配されるほど鈍感ですが、“おばけ探知機”を持ち歩いていた時期があるくらい(霊に)興味があるので、演じていてすごく楽しいです。あと夏凜は、今まで私が演じてきた役柄の中で一番“ツンツンデレ”な役です。ほとんどデレることはなく、ひたすらツンツンしていますが、それは、自分が持つ特殊能力によって傷ついた過去があるから。自分を守るために、あえて人と距離を縮めず、壁を作っています。

――物語の舞台・大阪での撮影について

私がMCを務める競馬中継番組『競馬BEAT』(毎週日曜午後3時~カンテレ・西日本ネットで放送中)で毎週大阪には来ていますが、ドラマ撮影のために長期間の関西遠征をするのは初めてだったので、すごく貴重な経験になっています。大阪の雰囲気が大好きなので、すごく楽しいです。

クランクインの日は特に緊張していたんですけど、『競馬BEAT』でお世話になっているスタッフの方々が『ロンダリング』チームにもいらっしゃったので、皆さんの顔を見てホッとしました。新しくお会いする監督やスタッフの皆さんも本当に優しくて、大変な撮影の中でも毎日感動してしまうくらい温かく迎えてくださって、撮影が終わらないでほしいと思うほどです。

座長の藤原丈一郎さんもとても明るく、現場をパッと和やかにしてくださるので、とてもありがたいです。アットホームな空間でお芝居ができて、充実した時間を過ごしています。

――ドラマの見どころについて

ホラー、サスペンス、ヒューマン…いろいろな要素が詰まっていて、1話を見たらどんどん続きが気になるような面白い作品になっています。視聴者の皆さんも、何か感じていただけるものが必ずあるはずです。私としては、映像作品で初めてアクションシーンに挑戦しています。監督が自ら動きを指導してくださり、楽しみながら頑張っているので、ぜひ見ていただきたいです!

■大谷亮平

――オファーを受けたときのご感想

“ロンダリング”という言葉自体あまり身近なものではないですし、“霊の声が聞こえる”といった特殊能力は、どちらかというと非現実的な話だと思います。僕は日常にあるようなストーリーが好きなので、正直最初は入っていくのが難しそうで苦手意識がありました。 でも、非現実的な世界に飛び込んで普段は経験できないことを体験できるというのは、僕たちの仕事の特権です。なので、今回はこのテーマにどっぷり浸かって楽しんでやろうという思いで受けさせてもらいました。

――天海吾郎を演じたご感想

天海の風貌からも雰囲気からも、1話からどこか詐欺師的な要素を感じる方が多いと思います。非常にドライで冷酷なカラーを持つキャラクターではありますが、実は一人の人間としてすごくもがいていて、終盤にかけてどんどん人間的な部分が出てきます。特に緋山と夏凜とのかけ合いでは、イライラしてストレスをぶつける姿とか、少し感情が見えて。ただの冷たい人間にはしたくないという思いを持ってスタートしたので、最初から最後までそれが自然に出ていればいいなと思います。

あとは、視聴者の皆さんが、どこか闇を感じたり、グレーな印象を抱いたり。それをリードするのが天海だと思うので、この作品の緊張感を表すという意味で、存在感を出せていけたらと思っています。

――共演者の皆さんの印象について

初めて共演する方ばかりですが、もう爽やかすぎて…。特に緋山(藤原)と夏凜(菅井)の中に天海が入っていくと、もう空気がよどむというか(笑)。それくらいきれいで純粋なものを発散してくれています。2人の存在があるからこっちも光るというのは、一緒のシーンをやるたびに感じています。

特に緋山(藤原)は、感情を表に出すときのパワーがすごいです。それが若さなのか、普段からアイドル活動で舞台に立っているからなのかは分かりませんが、こっちが触れてはいけないくらいのパワーを発散します。霊の声が聞こえてもがく緋山を僕が鎮めるシーンがあるんですけど、そのときの感情の出し方を間近で見ると、下手に触れてはいけないな、と。それほどのエネルギーを発していて、彼のすごさを感じています。

――物語の舞台・大阪での撮影について

ドラマも映画も大阪で撮ったことがなかったので、新鮮です。しかも偶然、撮影で母校の前を通り過ぎて。たまたま監督と高校が同じなんですけど、それも相まって不思議な感じがしました。なかなか地元で作品を撮ることなんてないと思うので、うれしい気持ちがありながら、あの頃高校生だった自分が何十年後にここでドラマを撮っているなんて…いまだに信じられないです。

――ドラマの見どころについて

この物語は、緋山が霊の声が聞こえるというところから始まります。そんな人はなかなかいないと思いますが、視聴者の皆さんもそこに感情を乗せて、もし自分が、もしくは身近な人が同じ境遇に置かれたら、どういう困難があって、どうその能力を役に立てて、どう糧にして成長していくのか。僕も小説を読んでいるような気分になって、台本をもらうたびにすごく先が気になったので、皆さんも『ロンダリング』の世界観にどっぷり浸かって、楽しんでいただけたらなと思います。

(C)カンテレ