俳優としての現在地を尋ねると、ここ数年で責任感が増してきたと語る。
「今までは楽しいからやってこられた部分があって、早く現場に行きたいという気持ちがありましたが、ここ2~3年は楽しいだけではやっていけないなと。ありがたいことに主役だったり重要な役をいただけるようになってきて、責任感を持ってやらないといけないという意識が強くなってきています。年齢的にも30代になって、仕事のクオリティに関して今まで以上に求められたことをクリアしていかないといけない段階だと思うので、もちろん今も楽しいですが、それだけでなく、作品や役を全うして皆さんに信じてもらえる人物でいたいと思っています」
責任が増した分、やりがいもより感じているという。
「出番が増えることによって、キャラクター像もどんどん膨らみますし、自分のお芝居やプロモーションによって作品の評価も変わってくるので、そこの責任感はやはり大きいです。皆さんに見てもらえるように活動したり、いろいろ考えないといけないことがあるので、その分、それがうまくいったときの喜びは大きいですし、うまくいかなかったときの悔しさも大きく、それと向き合いながら活動しています」
また、どの作品も悔しさが残り、それが次の作品へのバネになっていると語る。
「自分がやりたいような表現がなかなかできなかったり、小さな壁みたいなものは頻繁にあります。この作品は全部出し切れたということはなく、悔しい思いが毎回残り、『なんでできなかったんだろう』『違うアプローチの方がよかったんじゃないかな』と思うこともありますが、それはたぶん必要なことで、完璧にできたと思ったらその先はないというか。毎回悔しさが残るから、次こそはと。もっとできたという自分への期待が故の悔しさなので、そうあり続けたいなと思います」
今後の抱負を尋ねると、「特にこうなりたいと決めているものは今現在なく、僕の性格的にも、目の前の仕事をとにかく一生懸命やるのが自分のスタイルというか、一番自分に向いていると思うので、とにかく目の前の作品に120%で向き合えるような自分でいたいなと思います」と回答。
最後にファンに向けて「今年から来年にかけていろいろな役に挑戦していくので、皆さんに楽しんでいただきたいですし、一つ一つ役を全うしていくことで、自分の幅というか、表現できるものがどんどん増えてきていると思うので、そういった成長も皆さんに見ていただけたら。僕は皆さんと一緒に成長しているような気がしているので、引き続き一緒に歩んでいけたらと思います」とメッセージを送った。
1994年4月24日生まれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身。2015年に『MEN'S NON-NO』専属モデルオーディションでグランプリを獲得し、同誌専属モデルとしてデビュー。2017年にドラマ『コウノドリ』で俳優デビュー。ドラマ『偽装不倫』(19)、連続テレビ小説『エール』(20)、映画『騙し絵の牙』(21)、舞台『ピサロ』(21)、連続テレビ小説『ちむどんどん』(22)など話題作に出演。初主演映画『his』(20)や映画『エゴイスト』(23)で数々の賞を受賞。現在放送中の『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で大河ドラマ初出演。岸井ゆきのとのW主演映画『佐藤さんと佐藤さん』が2025年秋公開予定。