JR東海は25日、飯田線の本長篠駅で実施する豪雨災害対策工事について発表した。2025年4月から2028年3月頃にかけて工事を行い、既設ホームと上り本線を撤去して駅舎側にホームを新設。駅舎も改築し、1面1線の駅に。工事が完了し次第、順次、使用開始予定としている。

  • 特急「伊那路」(豊橋~飯田間)も本長篠駅に停車する

本長篠駅は特急「伊那路」が停車し、豊橋方面から運転される普通列車の一部が発着するなど、飯田線における主要な駅のひとつ。2025年3月のダイヤ改正に合わせて「TOICA」が導入され、本長篠駅から豊橋方面の列車で交通系ICカードを利用できるようになった。現在の同駅は1面2線で島式ホームを有し、駅舎は下り本線の北側に設置されている。

JR東海によれば、本長篠駅は宇連川と隣接しており、以前から降雨等に起因する地盤の変状により、線路設備等が変形するなどの影響を受けてきたという。近年は異常気象の影響もあり、本長篠駅の被災が増加傾向にあった。これを受けて、ハード・ソフト両面で対策を実施するとともに、より高いレベルで安全性を確保し、将来にわたって駅を安全に利用してもらうため、抜本的な対策を検討。同駅で工事を行うこととした。

既設の島式ホームと上り本線は過去の大雨で被害が発生したこともあり、設備を撤去。現行の下り本線のみ残し、駅舎も改築して、線路の北側に新たなホームと駅舎を設ける。これにより、本長篠駅は1面1線の駅となり、駅舎の規模も縮小される見込みに。なお、工事にともない一部列車の時刻を変更するとしており、変更時期など詳細は別途案内する。