りんかい線を運行する東京臨海高速鉄道は、2025年度からの3カ年における経営方針と経営目標、目標達成に向けた具体的な取組みをまとめた「中期経営計画 2025」を策定した。2025年度下期から営業運転を開始する新型車両71-000形の導入計画も明らかにしている。

  • りんかい線の新型車両71-000形

71-000形は既存の70-000形に代わる新型車両として、2025年度下期に営業運転を開始し、2027年度上期中に全8編成(計80両)を導入する計画と発表されている。より安全で快適な車内空間を備えた車両とし、車体幅や1人あたりの座席幅を70-000形より拡大。床面を70-000形より50mm下げ、車両とホームの段差を縮小する。

車いす・ベビーカー利用者向けのフリースペース、車内防犯カメラと非常通話装置は全車両に設置。車内案内表示器による情報提供サービスを拡充するほか、空気清浄機の搭載により快適性向上も図る。ランプの点滅やチャイムにより、扉の開閉および扉の位置を知らせる機能も搭載する。先頭車両前面に衝撃吸収材を設置し、車体構造の剛性も向上。主要電機機器を二重系化するなど、安全性・安定性も高めるとしている。

「中期経営計画 2025」において、71-000形は2025年度に3編成、2026年度に3編成、2027年度に2編成を導入する計画とされ、保有する全8編成を新型車両へ順次更新することが明らかにされた。同社は安全で快適な新型車両の導入に加え、バリアフリー施策の推進、周辺まちづくり等を踏まえた駅改良の検討など、車両および施設の利便性・快適性向上を図り、誰もが利用しやすい移動空間を提供するとしている。