東武鉄道は7日、「MLB Tokyo Series presented by Guggenheim」開催を記念したラッピング列車の運行を開始し、浅草駅で出発式を行った。特急「りょうもう」の200型1編成(206編成)に、MLB(メジャーリーグベースボール)のロゴマークと同じ色を配したラッピングとなった。
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「MLB Tokyo series」を盛り上げる「MLB Tokyo Series Fan Fest」を東京スカイツリータウンで開催。この一環で、東武鉄道の特急「りょうもう」をMLBカラーにラッピングした
3月18・19日に東京ドームで開催予定の「MLB Tokyo Series」を盛り上げるべく、東京スカイツリータウンで「MLB Tokyo Series Fan Fest presented by Guggenheim」を開催。この一環でラッピング列車を運行する。世界各地で野球振興に力を入れるMLBと、沿線のこどもたちと「野球イベントを通して地域と繋がり、野球の魅力を伝えていきたい」との思いが一致し、実現したという。
東武鉄道にも野球との接点がある。東武桐生線の沿線自治体であり、野球関連で随一の実績を有する桐生市が、野球をテーマにしたまちづくりに取り組み、「球都桐生プロジェクト」という地域活性化事業を展開している。東武鉄道もこれに協力し、新桐生駅ホームを野球場仕様に装飾し、副駅名を「球都桐生」と設定。2024年10月から順次施工し、2027年3月頃の完了を予定している。
記念ラッピング列車は13時14分に浅草駅3番線へ入線。折り返し、同駅13時50分発の「りょうもう17号」(赤城行)となった。このラッピング列車は、車体全体のカラーリングをネイビーに変更し、車体側面の上下とスカートに赤色、窓下から前面ライトにかけて白色のラインをあしらっている。3色ともMLBロゴマークに使用されるカラーリングだという。
車体前面の窓下にMLBロゴマークを掲出。先頭車両側面の窓がない部分に、「MLB Tokyo Series」イベントロゴと、東京ドームで対戦する「シカゴ・カブス」「ロサンゼルス・ドジャース」両チームのエンブレムを掲出している。内装の変更点はないとのこと。
「MLB Tokyo Series」開催記念ラッピング列車の出発式に、浅草駅長の堀江通永氏と、日本人で初めてMLBの舞台に立った村上雅則(マッシー村上)氏が登壇。ラッピング列車を横にテープカットを行い、堀江駅長と村上氏の合図でラッピング列車の「りょうもう17号」が発車した。
列車が発車した後、村上氏が報道関係者らの囲み取材に対応した。ラッピング列車の感想を聞かれ、「こういうことは初めてなのですが、MLBのカブスとドジャースのマークが入って、かっこいいです」とコメント。先頭車両側面に3種類のマークを掲出する期間は3月中のみの予定だが、「マークはあのまま1年くらい付けていても良いのではないでしょうかね」とも話していた。
村上氏は南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)へ入団した翌年にメジャーリーグ入り。1964年、サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下の1Aチーム、フレズノへの野球留学として米国に派遣され、同年にメジャーリーグへ昇格した。現地で活躍した2年間で通算54試合に登板し、5勝1敗9セーブをマーク。帰国後は南海ホークス、阪神タイガース、日本ハムファイターズ(現・北海道日本ハムファイターズ)の順に1982年まで選手を続け、引退後は解説者・コーチ・社会貢献活動家として活動している。
東武鉄道の「MLB Tokyo Series」開催記念ラッピング列車は、3月31日までイベントロゴと「シカゴ・カブス」「ロサンゼルス・ドジャース」エンブレムを掲出して運行。4月1日以降、3種類のマークをMLBロゴに変更し、2025年末頃まで運行予定となっている。もともとの200型がアイボリーの車体に赤いラインであることを思うと、かなり外観が変わっており、わかりやすいだろう。
なお、浅草駅、とうきょうスカイツリー駅、曳舟駅、亀戸駅、北千住駅、新越谷駅、新桐生駅の中から6駅(新桐生駅はスタンプ2個分として扱う)を巡る「MLB Tokyo Series」開催記念スタンプラリーも3月19日まで開催している。スタンプラリーを達成すると、先着2,000名限定でMLBオリジナルベースボールカードがもらえるとのこと。浅草駅改札外・正面口の階段にも、「MLB Tokyo Series」の装飾が行われている。