HubSpot Japanはこのたび、第6回「日本の営業に関する意識・実態調査2025」の結果を2月18日に発表した。同調査は2024年11月14日~2024年11月15日の期間、ビジネスシーンにおける「売り手」1,545人(経営者・役員515名、法人営業組織の責任者515名、法人営業担当者515名)を対象にインターネットを用いて行われた。
営業担当者・責任者を対象に、営業職に就いた際のキャリアに対する考えについて、「他職種への転向や起業のためのステップとしたい」「営業のエキスパートや営業部門の管理職になりたい」「覚えていない」の三択で尋ねた。
その結果、20代の68.2%が「他職種への転向や起業のためのステップとしたい」と回答し、30代以上の各世代においては約半数または半数以上が「営業のエキスパートや営業部門の管理職になりたい」と回答した。
営業担当者・責任者に営業職に就いた理由を尋ねたところ、「やりがいがありそうだから」(26.7%)が最も多く挙げられ、続いて「希望していないが会社から指定された」(24.5%)が選ばれた。
営業のキャリアを通じてやりがいを得られることを想定し積極的に営業職を選んだ層がいる一方、会社側の意向で営業のキャリアを開始するケースも多くあることがわかった。
さらに営業職に就いた時期を「1990年より前」「1990~1999年」「2000~2009年」「2010~2019年」「2020年以降」の5つに分け、それぞれで営業を選んだ理由の上位3項目を比較。
すると、2010年以降に営業職に就いた層においては、2009年以前に営業職に就いた層では上位3項目に選ばれなかった「自己成長のため」や「安定した収入のため」がランクインする結果に。このような結果の背景としては、リーマンショック(2008年)前後に深刻化した世界的な不況・就職難があることが推察されるという。
新卒で就職した頃に営業において大切だと考えていたことを尋ねたところ、全体の55.5%が「コミュニケーション能力」を挙げ、どの世代でも高い割合を示した。対人折衝や関係構築が欠かせない営業職において、相手の状況や意図を踏まえながら適切なタイミング・方法で、適切な情報を伝える能力は、時代や年齢を問わず重視されていることがうかがえる。
さらに、回答を「20代」「30代以上」の2つのグループに分けて比較したところ、両世代とも「コミュニケーション能力」は上位に挙がったものの、それ以外の重視するスキルに関しては違いが見られた。