電気で走るトラックの新興メーカー「ZO MOTORS」(ゾウモーターズ)が「オートモーティブワールド2025」に出展し、小型トラック「ZM6」を公開した。どんなトラックなのか、現地で実物を取材してきた。
「ZM6」ってどんなトラック?
ゾウモーターズ(所在地:東京都中央区)は新エネルギーを推進する日本発のトラックメーカーだ。会社の設立は2023年7月で、2024年から電気自動車(EV)をはじめとする新エネルギー商用車の販売を行っている。いわゆる「ファブレス」のメーカーで、日本で企画・設計したトラックを海外のメーカーに発注し、完成車を輸入して日本で販売する。
「オートモーティブワールド2025」で公開したのは小型電気トラックの「ZM6」だ。車両重量は6トン、積載量は2.9トン。搭載するリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの総電力量(容量)は81.14kWh、フル充電での走行可能距離(WLTPモード)は180kmとのことだ。
ZM6は日本で発売済みで、2025年1月からは納車も始まっている。価格についてゾウモーターズ広報に聞いてみると、「ぜひ問い合わせてみていただければ」とのことだった。
販売目標は2.6万台?
ゾウモーターズは目標の販売台数として2万6,575台という数字を掲げている。2025年は300台(市場シェア1.5%)、2026年は800台(同3%)、2027年は2,100台(8%)を販売したいとのことだ。今後の商品ラインアップについては、2025年12月に小型トラック「ZM5」、2026年6月に中型トラック「ZM8」(走行可能距離350km)、2026年12月には小型トラック3車種(用途に合わせて選べる普通免許対応の車両)を導入するとしている。
2025年1月の「事業説明会」に登壇したゾウモーターズ代表執行役社長の花田晋作さんは、同社で販売するトラックの価格について「他社がいくらだからこの価格、という決め方はせず、物流業界の方がお買い求めになりやすい価格なのかどうかを意識しています。買える金額はいくらなのかを追求したいです」と話していた。
新興のトラックメーカーに対しては「アフターサービス体制」に関する不安が付きまとうが、ゾウモーターズでは日本自動車車体補修協会(JARWA)、日本ロードサービス(JRS)と提携済み。同社広報は「安心して使っていただける体制は整っています」とする。