リンナイは、耳鼻咽喉科専門医の石井正則氏監修のもと、「花粉に関する意識調査」の結果を公開した。調査は、2023年12月27日~2024年1月5日の期間、全国の20~60代男女1,000人を対象にインターネットにて実施したもの。

  • リンナイ 熱と暮らし通信

花粉対策○×クイズ

あなたが知っている花粉対策は、もしかしたら間違っているかも!? 次の花粉対策○×クイズにチャレンジしてみよう。

1. 外出時は革製品を着る

正解は(×)
革製品の表面には見えない凹凸があり、付着した花粉が取り除きにくいため注意が必要。衣類の静電気を抑え、花粉を寄せ付けないようにとのこと。おすすめは、植物繊維(綿や麻)など。

2. 床掃除はから拭きより水拭き

正解は(×)
水拭きをすると花粉が水でふやけてはじけ、はじけた花粉は身体に入りやすくなり花粉症の症状を悪化させるという。水拭きをする前に、から拭きか掃除機をかけて花粉を取り除こう。

3. 午前中に天日干し

正解は(×)
花粉の飛散量は1日2回、昼前と日没前にピークに達し、朝から晩まで飛散しているのだそう。洗濯物にカバーをかけない限り花粉の付着は防げないため、花粉が飛ぶ時期の天日干しは避けた方がよいとしている。

4. 年中室内干しか、乾燥機

正解は(◯)
花粉が付着するため、天日干しはおすすめしないとのこと。花粉は春に限らず、一年中飛んでいるため、家族が花粉症の場合は天日干しは避けるといいそう。

5. 手洗い、うがい+鼻うがい

正解は(◯)
1日2~3回の鼻うがいができるとよいとしている。下を向いて「えー」と声を出しながら鼻うがいすることで、鼻と口から水が出しやすくなり、中耳炎を防ぐことができるという。

6. 毎日ヨーグルトを食べ続ける

正解は(◯)
免疫力を高める乳酸菌を多く含む製品は効果が期待できるとのこと。ただし、花粉の時期だけでなく、長期間にわたって食べることで効果が見込めるという。

7. ブドウや赤ワインなどポリフェノールをとり続ける

正解は(◯)
ヨーグルトと同様、長期的に継続すると効果が期待できるそう。ただし、食べ物によってはアレルギー症状が出る場合もあるため注意が必要。

8. 鼻づまりのときは鼻を温める

正解は(◯)
鼻を温めることで鼻腔内の粘膜の交感神経を刺激し、鼻腔が広がり鼻の通りが良くなるという。同時に血流も良くなるため、鼻の粘膜の腫れを軽減するとのこと。

9. 加湿器で花粉の飛散を防ぐ

正解は(×)
お風呂場のような湯気がない限り花粉は舞い上がるため、何台もの加湿器でフル回転しないと花粉の飛散を防ぐことは期待できないという。また、花粉に水滴が触れるとふやけて中身がはじけて、さらに花粉を起こす物質が出てくる可能性があるとのこと。

  • 日々の暮らしに関する花粉対策として正しいと思う項目を選択してください

石井氏が作成した「花粉対策○×クイズ」を1,000人に実施したところ、7問以上正解した「花粉対策優等生」は15%にとどまった。正解率が高い項目は「5. 手洗い・うがい+鼻うがい」(93%)、「4. 年中室内干しか、乾燥機」(78%)だった。

反対に、低い項目は「2. 床掃除はから拭きより水拭き」(21%)、「9. 加湿器で花粉の飛散を防ぐ」(29%)となった。

  • 正解数の割合

石井氏によると、「クイズの解説の通り、花粉に水は禁物」とのこと。また、「正解の多い設問『手洗い・うがい+鼻うがい』は、ぜひ始めてほしい対策」としている。

■花粉対策3つのポイントは「吸わない・触らない・近寄らない」

「花粉対策○×クイズ」の結果をふまえ、正しい花粉対策を石井氏が解説した。

1. 花粉に水は禁物 入室前後はから拭きで

入室前後の花粉除去が重要。部屋に入る前に、服や髪についた花粉を取り除くほか、目や鼻に花粉が入らないよう、掃除機や粘着テープを使うのが理想的だそう。

また、花粉が水分に触れると膨らんではじけ散ることから、入室後の床掃除などでも、水の使用は禁物。加湿器も加湿し過ぎると同じことが起きるという。

2. 外出時の衣服に注意 革製品は避けて

革製品の表面には見えない凹凸があり、付着した花粉が取り除きにくい。革製品以外にも、毛皮、ウールやフリース、ボアなども避けるのがベター。短時間の散歩でも、予想以上に花粉を家に持ち込むことになってしまうという。

3. 花粉時期の洗濯 室内干し+乾燥機の使用がおすすめ

花粉の飛散時期は天日干しを避けよう。花粉対策は、「吸わない」「触らない」「近づかない」が原則。気持ちが良いことから天日干しをする人も多いが、可能な限り室内干しでの乾燥を推奨している。

■目の疲れ・鼻づまりをすっきりさせる動きとは?

  • 石井氏監修 目の疲れ・鼻づまりに効く 考える人のねじり

石井氏監修の「目の疲れ・鼻づまりに効く 考える人のねじり」もやってみよう。

  1. 耳を包むように親指を首の後ろの生え際に置く
  2. その他の指をこめかみの位置に置く
  3. 頭の重さを使って刺激する

この動作により、上半身にある筋膜刺激エリア・頭と首の境目に頭の重みで圧をかけることで、上半身の交感神経が優位になり、目の疲れや鼻詰まりもすっきりするという。

  • 【監修】石井正則氏

石井正則氏は、耳鼻咽喉科専門医。JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。JAXA 宇宙医学審査会委員。ヨギー・インスティチュート認定のヨガインストラクターとしても活動。最新の著書に『めまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本』(二見書房)などがある。