映画『八犬伝』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶が3日に都内で行われ、渡邊圭祐、鈴木仁、松岡広大、藤岡真威人、曽利文彦監督が登場した。
同作は、日本ファンタジー小説の原点『南総里見八犬伝』をもとにした小説『八犬伝 上・下』(著:山田風太郎 角川文庫刊)を、『ピンポン』『鋼の錬金術師』などを手がけてきた曽利監督が実写化。里見家にかけられた呪いを解くため、運命に引き寄せられる若き8人の剣士たちの戦いをダイナミックに描く「虚」パートと、180話に及ぶ物語を悩み苦しみながら28年もの歳月をかけて書き上げた作家・滝沢馬琴の創作の真髄、そこで生まれた奇跡の実話を描いた「実」パートがシンクロする物語だ。
渡邊圭祐・鈴木仁・松岡広大・藤岡真威人、『八犬伝』舞台挨拶に登場
イベントでは、主人公・滝沢馬琴役の役所広司と、馬琴の友人にして人気絵師・葛飾北斎役の内野聖陽からのビデオレターがサプライズで流された。その中で役所は「八犬士たちはアクションも撮影も本当に大変だったと思います。ケガなくやってくれたことが本当によかった。やっぱり若さっていいなと思いました」と八犬士キャストを絶賛。内野も「大活劇のシーンは僕もワクワクして観ました。いつか私自身もみなさんと一緒に激しいアクションをやってみたいです」と再共演を望んでいた。
役所・内野からの粋なサプライズに、渡邊は「身が引き締まります! どうして今日Tシャツを着て来てしまったのか後悔しています、ネクタイを巻いて来ればよかった……」と冗談めかしながらも笑顔を見せた。
また、劇中の「虚」と「実」が唯一交わるシーンで、役所と共演を果たした八犬士の面々。藤岡は「役所さんがダジャレやクイズを出してくれて、本番が始まる直前まで和ませてくれた。『クイズの答えを考えておいてね、後で聞くからね』と。その感じで接してくれたからこそ、僕らもいい意味で緊張せずにできました」と振り返る。渡邊も「カチンコが鳴った途端、役所さんがクイズを出してきて、『これ、な~んだ?』って言って歩き始めるんですよ(笑)。それに僕らは『え~!?』『何だろう!?』となりましたね」と撮影現場は大盛り上がりだったことを明かした。
撮影の裏側について曽利監督は、「役所さんには『八犬士を笑わせてください』とだけ伝えました。役所さんは『うーん』と困っていらしたけれど、みなさんが満面の笑顔だったので助かりました」と回顧。「ちなみに役所さんは、クイズを出しながら馬琴としての芝居をしている。それがすごいです」と舌を巻く。
この事実に、渡邊は「いい笑顔を引き出していただいた」と感謝する一方で、出題されたクイズの内容については「一番この世代の男子が盛り上がるクイズであったという事だけをお伝えします」とニヤリ。松岡も「最高だった」と役所のお茶目さと後輩への気配りに感謝していた。
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