Mizkan(以下、ミツカン)は10月15日、気象予報士監修で鍋開きタイミングを予想した、全国各地の「鍋前線2024」を発表。同日、『ミツカン「全国鍋開き予報」発表会』が開催され、鍋市場のトレンドや注目商品、ゲストによる試食などが行われた。

  • ミツカン「全国鍋開き予報」発表会が開催された

■コロナ禍を経て、楽にゆるく過ごす時間が重要に

冒頭、Mizkan 取締役 マーケティング本部 本部長 槇 亮次氏が登壇。槇氏は「コロナ禍を経て、情報を取捨選択する人、効率やタイパを重視する人が増えてきました。鍋の観点でいくと、一家団欒で食べるイメージをお持ちかと思いますが、現在は人とのつながりが希薄化しているのではないかと思っています」と世の中の変化について話す。

  • Mizkan 取締役 マーケティング本部 本部長 槇 亮次氏

最近では、大人数で集まるのではなく、好みに応じて少人数で集まり、その良さを分かち合うといった少人数交流の価値の再評価がみてとれる。このような状況から槇氏は「気の置けない仲間と楽にゆるく過ごす時間」というのが鍋も含めて重要になってくるといい、「鍋は準備も楽で、気を遣わずにいつも通り語り合えるといったところが非常にマッチしている」と話す。

同社調査によると、食べたあとに仲良くなったと感じる/感じそうな料理について聞いたところ、1位が1,000人中572人で「鍋」と回答。また、鍋を囲むことで相手と仲良くなった経験をありますかという質問に対しては、「ある」と回答したのが約8割に。理由としては、「会話がうまれる」「一緒に作りながら食べることができた」「心理的な距離が近く感じられた」などがあがったそう。

槇氏は「〆鍋シリーズは、味持ちがよく、長い時間美味しく食べられる商品設計にしています。私たちがご提案したい価値としては、あり物や好きな食材を入れたり、遊びながら長い夜を気ままに過ごすー。こういった時間が最高で、この秋はあらためて鍋の魅力をお届けしていきたいと思っています」と力を込めた。

■ミツカン鍋つゆの注目商品は?

続いて、Mizkan マーケティング企画2部 田中 友理氏が登壇。鍋つゆ市場はコロナ前の2019年からの対比でみると、プラス8%と伸長。また、商品数も増えているそうで、同調査によると、2023年時点で1,100商品が市場に存在しているという。そのうち、店頭に並ぶのは多くて70商品程度だそうで「さまざまな味の種類や一緒に食べる人に合わせて選べるというのが鍋つゆ商品の価値の1つです」と田中氏。

  • Mizkan マーケティング企画2部 田中 友理氏

同社でもさまざまな味の商品をラインナップ。メインブランドとなる〆鍋は、2009年から始まり15年もの間、多くの人たちに愛用されており、鍋つゆの王道商品。本ブランドは「最後の〆まで味わいがしっかり続くこと、美味しく食べられること」が特徴。最後まで食べられることに着目し、使用する原料やブレンド技術にこだわって研究を重ねることで、コクと旨味がしっかりとしたスープに仕上がっている。

本ブランドは、11種類の展開で、1番の人気商品は「ごま豆乳鍋つゆ」。豆乳ブームを背景に開発されたが、豆乳が苦手な人もいるということを考え、ゴマの香りを合わせ食べやすくしたそう。この一工夫が評価され、ヒットとなった。2位は「キムチ鍋つゆ」、3位は「寄せ鍋つゆ」、4位は「焼あごだし鍋つゆ」。

そのほか、名店とタッグを組み職人のこだわりを再現した職人一丸シリーズからは「家系総本山 吉村家監修 横浜豚醤油鍋つゆ」、スープしゃぶからは「スープしゃぶ 極みだし ストレート」が新たに登場する。

■最新アレンジ鍋レシピ「まるで地元鍋」を公開

発表会後半では、岡田結実さん、マヂカルラブリーの野田クリスタルさんと村上さんがゲストで登場。岡田さんは、ミツカン鍋開き予報士として、全国鍋開き予報について発表した。

ミツカンでは、全国各地で「最低気温15℃以下が3日間続いた日」を迎えるタイミングを、新たな秋の風物詩「鍋開き」として宣言。「鍋前線2024」は9月中旬の北海道鍋開きから始まり、現在全国を南下中。沖縄は12月中旬予報だが、10月中には他各地は鍋開き予報となっており、鍋が食べたくなる季節がやってきた。

  • 岡田結実さんが、ミツカン鍋開き予報士として「全国鍋開き予報」を発表

  • 鍋前線2024(10月15日時点)

鍋エピソードについて聞かれた岡田さんは、「寄せ鍋つゆを使って、あんこう鍋を作ったことがあります。地元の食材も使って、友達も呼んで。めちゃくちゃ美味しかったです」と笑顔で話す。野田さんは、栄養がとりやすいという理由から、体を絞るときはよく鍋を食べるそう。

また、「鍋前線2024」の発表にあわせて、全国の「鍋開き」におすすめの地域の魅力をゆるく取り入れた最新アレンジ鍋レシピ「まるで地元鍋」を公開した。ゲストの3人も、それぞれの地元鍋を試食。大阪府出身の岡田さんは「めっちゃうまいやん たこやき鍋 知らんけど」、愛知県出身の村上さんは「八丁味噌キムチ鍋だがね」、神奈川県出身の野田さんは「横浜シュウマイ焼あご鍋」を試食した。

ミツカンの田中氏は、「皆さん、スープのおいしさをしっかり伝えてくださったのと、食材に出汁が染み込んでいる感じを表現していただいて。自分たちの商品ですが、あらためて美味しそうだなと思いながら見てました」とコメントした。

「まるで地元鍋」は、地元の名産食材や調味料を使用したり、地元をイメージした見た目など新感覚の鍋となっている。地元の食材を楽しみたい人や定番のご当地鍋とは一味違った鍋を楽しみたい人は、ぜひ「まるで地元鍋」レシピを参考にしてみてはいかがだろうか。