JR西日本は18日、線路の保守メンテナンス手法を見直し、在来線において8月から線路設備診断システムの運用を開始したと発表した。総合検測車「DEC741」に線路設備診断システムの装置を搭載し、電化区間で運用している。

  • 線路設備診断システムの装置を搭載した総合検測車「DEC741」

人口減少と少子高齢化、人材確保の困難といったさまざまな社会課題に対し、持続可能な社会の実現に向け、JR西日本は「鉄道事象の活性化と構造改革」のひとつとして、保守メンテナンス手法を変革する取組みを進めているという。

これに関連して線路の保守メンテナンス手法を見直し、8月から在来線で線路設備診断システムの運用がスタート。総合検測車「DEC741」に装置を搭載して電化区間で運用され、総合検測車の走行に合わせて線路設備を測定し、検知した不具合を現場区所に配信することにより、適切な保守につなげることが可能になる。

  • 線路設備の不具合を検知した例(レール締結装置脱落)

  • 線路設備の不具合を検知した例(継目ボルト脱落)

線路状態の確認にあたり、これまで徒歩による巡視を定期的に行ってきたが、線路設備診断システムの導入にともない、「ロングレール構造区間を対象に巡視の回数を運用前の半減に見直すこととしました」とJR西日本は説明している。