ドリームプランニングが運営する「URUHOME」は8月25日、「タワマン」に関する調査結果を発表した。調査は2024年7月15日~7月17日、住まいに興味関心を持つ500名を対象にインターネットで行われた。

タワマン(超高層タワーマンション)に住んでみたい?

  • タワマン(超高層タワーマンション)に住んでみたいですか?

タワーマンションに住みたいか聞いたところ、約4/5が住みたくないという回答だった。タワーマンションへの憧れはあっても、実際に住むことを考えるとデメリットが多いと考える人が多いようだ。

具体的な理由を見ると「タワマンに住みたい」と答えた人からは、「タワマンというより、高級マンションに憧れがある。タワマンなら低めの階に住みたい」(40代女性)、「経験として、1年くらいは住んでみたい。だけど値段を考えると、無理です」。(40代女性)、「設備が充実しており、おしゃれできれいなイメージがあってあこがれるが、お金が無いので住めない」(40代男性)といった声が寄せられた。住みたいと答えた人のほとんどは、経験として住みたいという人で、強いあこがれを持っている人は少数だった。低層階だったら良いと考える人も多く、高層階でマウントを取るという考えは一般の人には理解できないようだ。

「タワマンに住みたくない」と回答した人からは、「災害時や自分の意思通りにできないメンテナンスを考えると魅力を感じません。大体都会にありますし」(40代男性)、「修繕費が気になる、持ち主に外国の方がいた場合意見が纏まるのか不安」(50代男性)、「地震や火事が怖いし、買い物にいくだけでもめんどくさそうなので、興味ないです」(30代男性)という声が寄せられた。住みたいと思わない、全く魅力を感じないという声が多く、災害時に不便という印象や、見栄の張り合いが面倒という声も多くみられた。また、そもそも長く住むところではないし、人間の自然の営みに反する生活に違和感を感じるなどという意見も多数見受けられた。

「どちらとも言えない」を選んだ人からは、「セキュリティや景色は抜群ですが、火災時に不安です」(30代女性)、「災害時に負担が大きそうです。ですが高層階に虫がよりつなかい利点も魅力的」(40代男性)、「特にどちらでもありません。あんなに高い必要もないし、高層階はベランダにもでられないみたいだし、住む必要性は感じないため」(50代男性)、「景色はきれいだと思うけど、ずっと住みたいかと思うと不便そうなのでいらないかなと思いました」(40代女性)といった意見が寄せられた。タワマンはメリットもあるが、実際に長く住むとなると想像がつかない人が多いようだ。

「災害に弱いイメージ」「エレベーターの待ち時間が気になる」の声も

次に、タワーマンションについてどう思うか聞いた。

  • タワーマンションについてどう思いますか?

最も多かったのが「地震の時に大きく揺れて怖そう」で、4割弱だった。建物が高いほど、地面の揺れに対して長く大きく揺れる共振現象が発生する。「災害に弱いという決定的な弱点があるので魅力を感じない」(50代男性)、「景色が良さそうなので住んでみたいと思う一方で高層階は、地震の時が心配」(20代女性)、「地震のときに左右に大きく揺れて、家具等が倒れてきそうでこわいです」(30代女性)など、家具転倒のリスクなどを危惧するコメントが多く見受けられた。

2位は「停電したら生活がきつそう」だった。「タワマンでも1階2階ならば良いですが20階40階ともなればちょっと買い忘れてコンビニに行くだけでもエレベーターを使用し手間がかかり面倒ですし、災害が発生し停電しエレベーターが止まってしまったら階段で地上に移動するしかなく労力がかかり嫌なため全く魅力を感じません」(40代男性)、「マンションの10階に住んでいますがブラックアウトを経験して大変だったのでタワマンに住みたいとは思いません」(70代以上女性)、「停電や給排水で問題が出たときに生活に大きな支障が出そうなため」(40代男性)など、停電時の生活を心配する声が多く寄せられた。快適で洗練されたライフスタイルを提供してくれるタワマンだが、その大半は電気によって維持されているため、停電するとエレベーターや給排水機能等が停止し、生活が困難に。20階や40階まで階段で上り下りしなければならないリスクを考えると、住むのをためらってしまうかもしれない。

3位は「エレベーター待ちでイライラしそう」。「基本的に待つのが嫌いなのでちょっと外に出るのにもエレベーター待ちが発生するのは嫌」(30代男性)、「忘れ物したら取りに戻るのが大変そう」(30代男性)、「少し外出したいだけでも時間がかかりそうだと嫌だからです」(20代男性)、「エレベーターの待ち時間がひどいと言う話を聞いたことがあります」(40代女性)といった声が寄せられた。停電が起きなくても、高層階と地上を上り下りするためにはエレベーターが欠かせない。その待ち時間は利用状況によって異なるが、多くの人がストレスに感じているようだ。

4位は「まったく魅力を感じない」だった。自分のステータス(社会的地位)を誇示したい、景色のよい洗練された環境で暮らしたいというニーズがある一方、そうしたタワマンのメリットに魅力を感じないという人も。「あれは住むものではない、投資の材料だと思っています」(40代男性)、「タワマンに住みたい人達の思想と思考が合わないと思うので、その建物にも近づきたくありません」(50代女性)、「全く住みたいと思わないです。魅力が分かりません。仮に自分が億万長者でも超高層タワマンには住まないと思います。低階層マンションにすると思います」(40代男性)、「自分には合わないと思う。ステータスとしては、アリなのかもしれないが、魅力を感じない」(30代女性)といった声が寄せられた。

5位は「維持管理コストが高そう」という意見。「修繕費が気になる、持ち主に外国の方がいた場合意見が纏まるのか不安」(50代男性)、「今は普通のマンションでも維持管理コストが高いので、タワーマンションはかなりかかると思います」(40代女性)、「新築時は良いが古くなってきたら大変そう」(50代男性)、「建物は必ずメンテナンスが必要になりますが、大勢が住むと修繕に対する合意が取れず面倒だと思います」(50代女性)とのことだった。どんな建物にも維持管理のコストがかかるもの。天高くのびるタワマンはそれだけ建物が高いため、それを維持するためのコストは大きなものに。またコメントにもある通り、所有者が必ずしもタワマン内に住んでいない場合もあるため、大規模修繕の合意をとるのは大変かもしれない。

6位は「火災が起きたら取り残されそう」。「高所恐怖症ですし、火事や地震で高層階で取り残されると考えるとゾッとします」(30代男性)、「火災が起きたらと思うと、住みたいとは思いません。高所で良い景色を見たければ、観光で行けば良いです」(50代男性)、「2階より高い所に住んでいると火災や地震の時に逃げ遅れそう」(60代女性)など、低層階での火災時、高層階に住んでいると避難に手間取って取り残されるリスクを懸念する声が多かった。

7位は「高所恐怖症だから住みたくない」で、「10階ぐらいでもうベランダに出たくなかったので、住みたくありません」(50代女性)、「基本的にアパートの2階か3階でも足がすくむのでタワマンはすごいなとは思いますが住みたいと思ったことはありません」(30代女性)、「低層階ならまだ良いですが、高所は恐怖症でストレスが大きそう」(40代男性)、「高いところは苦手です。3階が限度」(60代女性)とのことだった。人間は地に足をつけて暮らすのが一番。そんなコメントも多くみられた。