大人から子供にまで愛される大人気キャラクター「すみっコぐらし」。2019年に『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』として初映画化されると、感動を呼び話題となった。そしてこの度、夏休み!オン・ステージ「パペットミュージカル すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」(8月16日~9月1日 品川プリンスホテル クラブeX)としてパペットでミュージカル化されることに。

今回は同作を見守り観客との橋渡しをするキャストとして出演する新津ちせにインタビュー。幼い頃から音楽ユニット「Foorin」のメンバーとして「NHK紅白歌合戦」へも出演し、映画やドラマなどで活躍する新津も、14歳に。5年ぶりのインタビューで、作品の魅力や仕事への思いについてなど、話を聞いた。

  • 新津ちせ

    新津ちせ 撮影:泉山美代子

新津ちせ、「すみっコぐらし」ミュージカルに出演

――元々「すみっコぐらし」がお好きだったそうですね。

元々、キャラクターが好きでした。見た目はかわいいんですけど、 切ない過去があったり、性格も明るい子ばっかりじゃなかったりとかして、人間味があるというか、 完璧じゃないところがいいんです。ぱっと見た感じの絵柄的には子供向けっぽいアニメなのかなという印象ですが、世界観がとても豊かで、最初に見た時とのギャップが大きくて、魅力だなと思います。

今回の原作の映画も公開された時に観ていて、感動的で、すごく好きな作品だったので、舞台化にびっくりして嬉しかったです。絵本の世界を旅していて見た目はかわいいんですけど、内容は切ないというか。特にラストのシーンはすごく切なくて、泣いちゃって。内容が深くて、「友情は大事だな」「私も頑張ろう」と思える作品です。

――ちなみに好きなキャラはいますか?

“とんかつ”が好きです。衣があってふわふわしていてかわいいからです。

――今回は「パペットミュージカル」で、どういう感じになるのかなと不思議なんですが、いかがですか?

新津ちせ

やっぱり、パペットがすごくかわいいです。人形劇団ひとみ座の皆さんやパフォーマーの皆さんがすみっコたちに、動きをつけてくださって、私たちは歌やナレーションですみっコたちの気持ちや、どういう場面かを表します。「ウェルカムキッズプロジェクト」なので、お子様も楽しんでいただけるし、大人の方やすみっコが好きな方、逆にすみっコに詳しくない方も楽しめると思います。

――Foorinとしてイベントに出ていた経験なども活かせそうですか?

たしかに、子供たちと一緒に盛り上がるという意味では、経験を活かせたらと思います。色々なお客様に来ていただきたいんですけど、お子さんにちゃんと内容が伝わるように、ゆっくりしゃべるということは、気をつけていきたいなと思います。

中学生活では、演劇部とクイズ研究部を兼任

――いまは中学生になられたということですが、例えば自分でも「思春期だな」とか思ったりすることはありますか?

思春期かどうかは、わからないです(笑)。でも、部活に入っていて「学生してるな」と思うことはあります。演劇部、それとクイズ番組やQuizKnockが好きなので、クイズ研究部に入っています。充実しています。

――お仕事をしながら、2つも入ってるんですか! プライベートと仕事と、両方を頑張るコツはありますか?

実は、コツがあったら教えていただきたいと思ってるんです。お仕事をしている時も、演劇部で演技や裏方の仕事をしている時も、クイズしている時も、全部楽しいので、幸せです。

――ちなみにクイズは何系が得意なんですか?

クイズ界隈の言葉になっちゃうんですけど、「短文基本」とか「指問」と言われる、キーワードが聞こえたらすぐ(ボタンを)押せるような、 疾走感のある感じのクイズが好きです。

  • 新津ちせ
  • 新津ちせ

――小さい頃からお仕事をされていますが、ここまで頑張って来られたのは、やっぱり「好きだから」というのが大きいんですか?

本当に、このお仕事が好きだからです。経験としてはまだまだだけど、お仕事をいただいて「嬉しいな」と思ってやり続けてきました。家族も理解してくれて、いつも「頑張っておいで」と送り出してくれるんです。家族からは「好きなようにやったらいいよ」「したいことをしたらいいよ」と言われ続けてたから、すごくありがたいなと思います。

――「俳優としてこういうふうになっていきたい」という像はありますか?

私はまだ中学生で、人生経験とかもまだまだ積んでいないので、これからもいろんなことをやってみたいなと思っています。その中でも、今まで好きだったこと、興味があるもの、例えば書道とか乗馬とかも、演技に取り入れられる俳優になれたらいいなと思っています。もしそういう役ができたら嬉しいです。俳優という仕事が本当に楽しいから、お仕事に呼んでいただける限りは、やり続けたいです。

――ちなみに、これまでに自分の中で心に残っている作品、自分の力になっている「好きな作品」というのはありますか?

ずっと『ウマ娘』が好きで。アニメの『ウマ娘』も追っていて、1期から3期まであるんですが、特に2期が好きなんです。勇気をもらい続けていて、すごく好きな作品です。

  • 新津ちせ

――最後に、公演を楽しみにしている方へのメッセージもいただけたら。

パペットになっていきいきとして動いているすみっコたちを、 私たちが歌やナレーションでサポートできるように精一杯頑張ります。ぜひ皆さんも劇場に来ていただいて、一緒に私たちと盛り上がっていただけたら嬉しいです。

■新津ちせ
2010年生まれ、東京都出身。2014年にミュージカル『ミス・サイゴン』のタム役でデビュー。2017年、映画『3月のライオン』出演で注目を浴び、米津玄師が手掛けた、NHK2020応援ソングプロジェクトによる応援ソング「パプリカ」を歌うFoorinのメンバーとしても活躍、NHK紅白歌合戦にも出場した。近年の主な出演作に連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(21年、22年)、ドラマ『サ道』(22年)、『いりびと-異邦人-』(21年)、映画『凪の島』(22年)、『雑魚どもよ、大志を抱け!』(23年)、『First Love 初恋』(22年)、美少女戦士セーラームーン30周年記念『Musical Festival -Chronicle-』(22年)など。