韓国の大ヒットドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』(18~19年)を世界初リメイクするテレビ朝日系ドラマ『スカイキャッスル』(毎週木曜21:00~)が、25日に初回拡大スペシャルでスタートする。主演・松下奈緒をはじめ、木村文乃、比嘉愛未、高橋メアリージュン、小雪という豪華キャストを迎える今作は、世にも優雅な佇まいとは裏腹に燃えたぎる野心、猛烈な見栄とプライド、誰にも言えない秘密を抱えた、美しきセレブ妻たちのドロ沼マウントバトルを描くギラギラでドロドロ=“ギラドロ”サスペンスミステリー。
今回は、セレブ妻の1人で、情熱的でチャーミングな夏目美咲を演じる高橋にインタビュー。今作で描かれる“上昇志向”に共感ができるかと聞くと、「芸能界に入ったばかりの頃は、『実家にお金を入れたい!』とがむしゃらに仕事をしていた」と振り返ってくれた。
共演したかったメンバーばかりで喜び
――“ギラドロ”サスペンスミステリーである『スカイキャッスル』ですが、台本を読んだときの感想を教えてください。
1話から急展開でいろいろなことが起こるので、あっという間に読み終わってしまいました。先の読めない濃い物語が展開されて、驚きの連続でした。
――主演の松下さんを筆頭に、木村さん、比嘉さん、小雪さんと5人でメインキャストを演じますが、共演が楽しみだった方はいますか。
皆さんです。特に小雪さんは私が10代の時から見ていたので、まさか共演できるときが来るなんてと夢のようです。比嘉さんとは1月期のドラマ『新空港占拠』(日本テレビ)でご一緒したばかりだったので、こんなにすぐお会いできると思わず、うれしかったです。
――現場の雰囲気を教えてください。
本当に明るい方ばかりなので、和気あいあいとした雰囲気の中、ずっと笑っています。いつも他愛もない会話をしているのですが、たとえば「おスカイキャッスル」のように、いろいろな言葉の頭文字に「お」をつけて、セレブが使ってそうなワードを使って話してみたりと、とにかくふざけています(笑)。撮影中は、紅茶の飲み方も気をつけないといけないくらい気を張っているので、カメラが回っていないときは解放されて楽しくなってしまうんです。
夏目家がクスッと笑えるパートに
――高橋さんが演じる美咲は、どんなキャラクターですか。
美咲は、正直で素直で分かりやすくて、すごくかわいいキャラクター。天真爛漫で、感情表現が豊かなところが好きです。夏目家は仲が良くて、スタッフさんや監督が、「夏目家の撮影シーンは唯一ホッとできる」と言ってくれるほどあたたかい家庭なので、このドラマの中でクスッと笑えるパートになっていたらうれしいです。
――夫・夏目龍太郎を演じる本多力さんの印象を教えてください。
面白くて、優しくて、柔らかい雰囲気をお持ちの方です。私がふとテーブルに手を置いた仕草や何気ない手の動きを本多さんが真似して、“夫婦で自然と動きが合う”、“無意識に妻の真似をしてしまう夫”という細やかな演出をしてくれていて。真剣なシーンでちょっとコミカルなその仕草が視界に入ると、つい笑いそうになってこらえています。
子どもを信じていつも応援してくれた両親
――今作で描かれているセレブ妻の世界について、高橋さんはどう感じましたか。
率直に、大変だなと。見栄やプライドが渦巻く世界で戦ってしまう気持ちは分からなくもないのですが、結局、自分を追い込むことになってつらいのではないかと思いました。
――高橋さんは以前、自身の幼少期を振り返って「両親が放牧のように育ててくれた」と語っていましたが、どんな家庭だったか教えてください。
両親が「子どもたちを信じているから、子どもたちの選択を応援するだけ」という考えだったので、「勉強しなさい」と言われた記憶は一切ありません。私のお仕事についても全く反対せず、本当は心配してくれていたと思うのですが、それもなるべく表に出さずに「信じてるよ、頑張れ」と応援してくれました。
「実家にお金を入れたい」がモチベーション
――今作では、受験バトルや出世バトルで頂点を目指そうとするセレブ妻たちの“上昇志向”も描かれます。高橋さんも、そんな上昇志向を持っていた時期がありましたか。
芸能界に入ったばかりの頃は、「実家にお金を入れたい!」という思いをモチベーションに、とにかく働きたい! たくさんお仕事をしたい! と必死でした。家族の皆に、金銭的なストレスなくごはんを食べてほしくて。
――その強い責任感は、幼い頃から持っていたんですか。
長女だからなのか、自然と「家族を支えたい」と考えるようになっていました。そのせいで何かを我慢していると感じたことも、責任感を背負っていると感じたこともなく、ただ、当たり前に。今振り返ると、自分でもあの頃は子どもということも忘れて頑張っていたなと思います。
――長女がそんなふうに家族のために頑張ってくれたら、ご両親としてはすごくうれしいですよね。
どうなんでしょうね。それよりも、「無理をしてほしくない」と思っていたかもしれません。でも、家族のことが大好きだったから、ご飯を食べて欲しかったからがむしゃらに頑張れました。
――今も「たくさんお仕事を!」という思いは強く持っているんですか。
家族の経済状況とともに、私もかなり落ち着きました。今は自分の心と体の声を聞きながら、ちゃんと自分に目を向けられるようになって。一度きりの人生なのでプライベートも大切に穏やかな気持ちで生きています。
――家族への心配が落ち着いた現在のモチベーションは。
ファンの方は、私にとって本当に大きな存在。直接お会いできたとき、泣いて喜んでくださる方もいるんです。何もしていないのに、ただ私がそこにいるだけなのに。そんなとき、このお仕事をしていて良かった、これからも頑張ろうと励みになります。
――家族やファン、常に誰かのために頑張れているんですね。
喜んでくれる姿に、私自身が満たしてもらっているんだと思います。
――では、最後に『スカイキャッスル』の見どころを教えてください。
先の読めないストーリーが展開されていく、最後まで飽きない濃厚なドラマです。セレブなファッションやヘアスタイル、貴金属などにもぜひご注目ください!
1987年11月8日生まれ、滋賀県大津市出身。2004年からファッション誌『CanCam』の専属モデルを務めるなど、ファッションモデルとしてキャリアをスタートさせ、2012年のNHK連続テレビ小説『純と愛』で女優デビュー。現在はドラマ、映画、情報番組など多岐にわたって活躍。主な出演作は、映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』、『スマホを落としただけなのに』、『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』や、ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS)、『私の家政夫ナギサさん』(TBS)、『マイファミリー』(TBS)、『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』(MBS)、『セクシー田中さん』(日本テレビ)、『新空港占拠』(日本テレビ)など。ドラマ『ゴールデンカムイ -北海道刺青囚人争奪編-』(WOWOW)が2024年秋放送予定。