アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.は7月23日、「デジタル決済に関する実態調査」の結果を発表した。調査は2023年11月14日~2023年11月19日、過去12カ月間に3回以上オンラインショッピングを利用した日本の消費者、18歳~64歳の成人1,009人を対象にインターネットで行われた。

クレジットカードの使用率は50代で最も高い

オンラインショッピングで最も頻繁に利用している決済方法を聞いたところ、クレジットカード(71%)、Amazonなどのスマートフォンで注文や支払いができるモバイルアプリ(30%)、銀行振込または代金引換といった現金利用(27%)の順で回答が寄せられ、クレジットカードの利用が圧倒的に多く、2位のモバイルアプリを引き離す結果となった。理由としては、クレジットカードと比較すると、モバイルアプリが新しい決済方法である点や、対応店舗数が限られていることが影響していると考えられる。一方で、年代別にクレジットカードの使用率を見ると50代が最も高く(80%)、モバイルアプリの使用率は20代の若年層(44%)や30代(38%)で顕著に高いことがわかった。

店舗で最も頻繁に利用されている決済方法はクレジットカード(54%)、QRコード(49%)、現金(47%)の順となり、クレジットカードが最も普及しているものの、新しい決済方法のひとつとしてQRコードも広く利用されていることが明らかになった。年代別のクレジットカード使用率は、60代(58%)と50代(63%)で高い傾向にあり、一方でQRコード使用率は、20代(58%)と30代(59%)で高いことがわかった。

オンラインと店舗での決済方法を比較すると、その両方の購買機会においてクレジットカードが最も頻繁に利用されているものの、一方で若年層ではモバイルアプリやQRコードでの支払いも普及するなど、支払い方法が多様化している実態がうかがえる。なお、QRコードを利用している場所としては、コンビニエンスストア(78%)、食料品店やスーパーマーケット(63%)、レストラン(45%)が多く挙げられ、日常の中でも少額で頻度の高い支払い時に好まれて利用されていることがわかった。

  • オンラインショッピングで年代別に最も頻繁に利用されている決済方法は?

  • 店舗で年代別に最も頻繁に利用されている決済方法は?

モバイルウォレットの未利用は7割、タッチ決済の利用は拡大中

新たな支払い方法として、QRコードやモバイルアプリの台頭が見られる中、モバイルウォレット(Apple Pay、Google Pay、QUICPayなど)やタッチ決済の利用は堅調に拡大中であることが明らかとなった。

モバイルウォレットを使用したことがない回答者は調査対象者の約70%(オンライン71%、店舗70%)にのぼり、その理由として、「この決済方法を導入していない(35%)」、「使い方がわからない(25%)」、「利用可能な場所がわからない(17%)」との回答が寄せられた。モバイルウォレットの未利用率は特に高齢の消費者で高い傾向にあり、店舗での未使用率において、60代(79%)は20代(62%)より約1.3倍高いことがわかった。

  • モバイルウォレットの年代別未利用率は?

  • モバイルウォレットを利用しない理由は?