日本テレビ系大型特番『24時間テレビ47 愛は地球を救うのか?』(8月31日~9月1日)の制作発表会見が16日、東京・汐留の同局本社で行われ、今年はメインパーソナリティーを置かない体制で放送することが発表された。

  • 『24時間テレビ47』に参加する相葉雅紀

    『24時間テレビ47』に参加する相葉雅紀

46回で固まってきた形を一つ一つ点検

長年にわたり、旧ジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)所属タレントがメインパーソナリティーを務めてきたが、今年は総合司会が羽鳥慎一、水卜麻美アナに上田晋也が加わり3人体制に。そして、『24時間テレビ』の趣旨に賛同する24組が“24時間をつなぐ”出演者として参加する。

この第1弾として、相葉雅紀、池崎慧(サンシャイン池崎)、岩田剛典、有働由美子、笑点メンバー、長嶋一茂、ヒロミ、松平健、やす子の9組が決定。その他の出演者は、今後随時発表される。

会見後に取材に応じた吉無田剛総合プロデューサーは「今年『24時間テレビ』を新しく変える中で、視聴者の方、生活者の方に受け入れていただくチャリティーを考えたときに、やはり『24時間テレビ』の形というのが、46回の歴史の中で良くも悪くも固まってきてしまったというのがありました。前の年を踏襲する意味のあるものは踏襲していけばいいし、“これは今年はこういうほうがいいんじゃないか”というのを一つ一つ点検していく中で、今回は僕らが届けたいチャリティーを背負ってくれる方、一緒に考えてくださる方を、世代やジャンルを超えて、一人ひとりお声がけしていきました」と説明。

「総合司会の方に全体を束ねてもらって、チャリティーに賛同して取材してくださった方が出るという、すごくシンプルなんですけど、それで正しく今年のチャリティーが伝わるのではないかという意味で、メインパーソナリティーを置かないという形を取らせていただきました」とした。

今年は、系列局で募金の着服が発覚してから初めての開催である上、性加害問題のあった旧ジャニーズ事務所所属タレントが代々メインパーソナリティーを担当してきたことの影響について質問が飛ぶと、「すべてを包含した上で『24時間テレビ』のチャリティーというものがどうあるべきかというのを考えました」と回答。

旧ジャニーズのメインパーソナリティーという存在がいないことで、「見え方という部分で影響はすごく大きいと思います」というが、「実際のところは、今回相葉(雅紀)さんともご一緒させていただきますし、もしかしたらこれからの発表の中で企画の趣旨に賛同してSTARTO ENTERTAINMENTの方が個人として参加するということもあると思います。それはどの事務所のどの出演者の方も等しく、賛同していただけたら前に進むものだと思いますので、影響というところは、いわゆる見た目的なところほど感じてはいません」と強調した。

  • (左から)総合司会の羽鳥慎一、チャリティーマラソンランナーのやす子、総合司会の上田晋也、水卜麻美アナ

SPドラマは萩本欽一と亡き妻の物語

33回目を迎える恒例のチャリティーマラソンは、やす子が「全国の児童養護施設に募金マラソン」に挑戦。寄付金の全額が目的別募金として全国600カ所以上の児童養護施設のために役立てられるという形式で、やす子自身が発案した。高校時代、児童養護施設にお世話になっていた時期があるというやす子は「一人でも多くの人が児童養護施設の子どもたちのことを気にかけてくれるよう一生懸命走ります!」と意気込んだ。

こちらも恒例のスペシャルドラマは、『24時間テレビ』初代総合司会・萩本欽一と、4年前に他界した妻・澄子さんの夫婦の物語を描く。コメディアンとして、これまであまり公に私生活を語ることがなかった萩本の知られざる一面、そして萩本にとって澄子さんはどんな存在だったのか。一方、澄子さんは生前、萩本をどう思っていたのか。日本テレビに眠っていたアーカイブ映像、そして今も意欲的に舞台に立つ萩本を追いかけ続けるドキュメンタリー映像も織り交ぜながら、“新しいドラマ”を届けるという。出演者は、後日発表される。

岩田剛典は、ライブアート×オークションの新企画「アート作品を乗せた夢の999号ライブペイント&オークション」を開催。24時間以内にペンキアート作品を描くとともに、岩田が開催する生オークションも同時進行する。このオークションは、賛同した有名アーティスト作品を出品し、能登半島の復興に寄付する。そして、オークション参加作品と岩田が描いた作品がコラボ。すべての作品を1つにまとめるモチーフは、松本零士さんの漫画「銀河鉄道999」号だ。

放送日の2日間、神奈川・横浜のぴあアリーナMMでは、能登半島地震の復興支援を目的としたチャリティー音楽イベント「Song for 能登! 24時間テレビチャリティーライブ」を開催。両国・国技館のメイン会場とも中継をつなぎ、アーティストが音楽の力でチャリティーを届ける。出演アーティストは後日発表される。

全国をロケしてテーマに沿ったインタビューをする「ダーツの旅的インタビュー」は、「自分たちの発信だけでなく、全国の皆さんとふれあいながらチャリティーを考えるという意味において、今年もやろうと思っています」(吉無田氏)とのこと。今年の「愛は地球を救うのか?」というテーマだけでなく、「チャリティーの本質には、人と人とが助け合って、救われたり救ったりというところがあるので、そういった部分を引き出すようなことができたらと思っております」(吉無田氏)と意向を示した。