日本テレビ系大型特番『24時間テレビ47 愛は地球を救うのか?』(8月31日~9月1日)の制作発表会見が16日、東京・汐留の同局本社で行われ、総合司会にくりぃむしちゅーの上田晋也が加わることが発表された。日テレ出身アナウンサー以外での総合司会は、1991年の渡辺徹さんと森口博子以来、33年ぶりとなる。

  • (左から)総合司会の羽鳥慎一、チャリティーマラソンランナーのやす子、総合司会の上田晋也、水卜麻美アナ

    (左から)総合司会の羽鳥慎一、チャリティーマラソンランナーのやす子、総合司会の上田晋也、水卜麻美アナ

「アイドル枠で起用されたと思っていただければ」

冒頭では、森實陽三執行役員コンテンツ制作局長、佐々木豊24時間テレビチャリティー委員会事務局長、吉無田剛総合プロデューサーが今年の開催経緯やテーマに込めた思いなどを説明し、昨年に続き総合司会を務める羽鳥慎一と水卜麻美アナが挨拶。

系列局での募金着服という不祥事が発覚してから初めての開催ということで重い空気が漂っていたが、水卜アナが「日本テレビアナウンサーの水卜麻美です。本日はありがとうございます」と一礼して会場に無音の時間が流れると、これに耐えられなかった上田が思わず“ブハッ”っと吹き出し、一気に緊張感が解けた。

改めて挨拶の番が回ってきた上田は「総合司会とご紹介いただきましたけど、本質的には今年のアイドル枠で起用されたと思っていただければ幸いでございます。ですからアイドルらしく、爽やかな笑顔で、歌って踊って楽しくお送りしたいと思っております。今年のアイドル・上田晋也でございます」とまくし立て、司会の森富美アナの制止も「だまらっしゃい」と振り切って会場を沸かせる。

さらに、「羽鳥さんと水トちゃんは、“この10年ずっと2人でやってきたのに、図々しく入ってきやがって、しかも真ん中に立ちやがって”みたいな感じでね。この2人、本当にそういう人なんですよ。だから今年は僕のことを判官贔屓と言いますが、そういう目で見ていただけると助かります」「当日は羽鳥さんと水トさんの邪魔にならないように、お水を持ってきたり、うちわであおいだり、付き人的な感じでお送りできればと思っております」と止まらない。

本番後深夜に『Going!』「起きてられるか…」

そんな調子の上田に、水卜アナは「真摯(しんし)に取り組んで少しでも役に立てる、何かが伝わればという思いがまず第一にあるので、誠実に取り組んでいきたいというのがもちろんありながら、今年の『24時間テレビ』はどう取り組んだらいいんだろうとずっと考えていたんですけど、今ここで上田晋也さんと共に立って笑わせていただいて、『24時間テレビ』をせっかく見てくださるなら、やっぱり笑顔になってもらえたほうがいいよなあと、すごく思いました。ずっと下を向いてても仕方ない。やっぱりみんな笑顔になれるような『24時間テレビ』にしたいと思います」と感化された様子。

これに上田は「僕も同じように思いますよ。つらくて厳しくてあまり笑顔になれない状況の方もたくさんいらっしゃると思うんですよ。そういう人の気持ちが分かるって言うと非常におこがましいんですけども、決して他人事だと思わず自分のことと思って、そういう立場の方に思いを馳せながらも、楽しく明るくお送りしたいなと。やっぱり明るく楽しくやらないと人は集まらないし、エネルギーが生まれないと思うんで、楽しく明るいチャリティーにできればと。どうでしょう? 僕もたまにはこういう真面目なことも言えるんです。よろしくお願いします」とアピールした。

こうして終始絶好調だったが、『24時間テレビ』終了後の日曜深夜に、MCを務めるスポーツニュース番組『Going!Sports&News』の生放送が控えていることに気づいた上田は「そこまで起きてられるかどうか…」と不安に。チャリティーマラソンランナーのやす子に「無理しないで『Going!』のときに(メイン会場の国技館に)帰ってくればいいや。ゆっくりおいで」と要望していた。

オファーの際に感じた“男気スイッチ”

上田とは2006年から一緒に仕事をしてきた吉無田総合プロデューサーは、今回の起用について、「今までは一つのグループがメインパーソナリティーをやっていたのと違って、今年はいろんな方々をつなぎながら生放送を進行していくときに、総合司会をパワーアップさせたいというのがありました」と狙いを説明。「上田さんはパラスポーツにもすごく造詣が深くて、垣根を越えてみんなを一つにするリーダーシップ、力強さ、そして“楽しく明るく届ける”という部分を期待して、お声がけさせていただきました。『しゃべくり007』では、どんなゲストが来ても、楽しく明るくするのが日本一のMCだと思っていましたので」と信頼を寄せる。

また、「上田さんはくりぃむしちゅーさんで熊本地震のためのチャリティーライブを声高に言うことなくやっていたりして、そういうポリシーや精神が、今年の『24時間テレビ』を束ねるリーダーとしてすごくいいなと思っていました」という思いも。

実際にオファーをすると、上田は「俺でいいの?」と驚いたそうだが、吉無田氏は「即断してくれました。表情からは男気スイッチが入ったのかなと感じました」と明かした。

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