マリオット・インターナショナルは7月16日、「ラグジュアリー・トラベル」に関する意識調査の結果を発表した。調査は2024年4月18日~5月13日、オーストラリア、シンガポール、韓国、日本、インドネシア、インドの6カ国1202名の富裕層を対象に行われた。

  • 「ラグジュアリー・トラベル」意識調査

富裕層の旅行が長期間・高頻度に

本調査で、特にアジア太平洋地域において、富裕層旅行者の旅行の期間が長くなり、頻度が増えていることが明らかになった。回答者は、今後12ヶ月以内に平均6回のレジャー旅行を計画しており、33%が今年少なくとも7回の旅行を計画している。平均すると、短期滞在は3泊、長期滞在は2週間半という結果に。多くの人にとって、同行者との親近感やつながりが旅行体験をより豊かなものにするため、70%以上の回答者が家族や友人と共に旅行することを選んでいる。

最も人気がある旅先は、オーストラリア(46%)で、日本(42%)、香港(27%)が続く。インドの富裕層旅行者の69%がオーストラリアを訪れる予定であり、インドネシア、日本、シンガポールからの旅行者にとって最も人気の旅先となっている。

旅行市場に最も活気があるインド

旅行市場が最も活気があるインドでは、富裕層の89%が旅行への支出を増加予定だと回答している。重要な節目を記念したり、プライベートの行事やイベントに参加したりするために、家族や友人同士で旅行に出かける場合が多く、38%の回答者が友人との旅行を、33%に回答者がお祝い旅行を計画している。

旅における「食」の重要性

回答者の88%が新しい食べ物の発見や料理体験を目的に旅先を選んでいることがわかった。ほぼ半数(49%)が、理想的な夜の過ごし方を高級レストランでの食事と考えており、食のトレンドに対する意識の高さを反映している。さらに、83%は受賞歴のあるレストランを訪れる目的で旅先を選び、35%はユニークな料理体験にもっとお金をかけたいと考えている。回答者の81%は、ホテルを選ぶ際に高級レストランの選択肢を基準に選択をし、83%は有名レストランを訪れることができる旅行先を選んでいることが明らかになった。

旅行者の新しい「ペルソナ(顧客像)」とは

休暇を過ごすための可処分所得が多い旅行者が増加し、高齢化が進む中、調査では富裕層旅行者の3つの新しいペルソナが明らかになった。

次世代のブレジャー(ビジネスとレジャーを組み合わせた)旅行者である「ベンチャー旅行者」は、ビジネスチャンスのある旅行先を選ぶ。ベンチャー旅行者は家族や恋人と休暇を楽しむ一方で、常に商機を逃さないよう、目を光らせている。根っからの起業家であるベンチャー旅行者は、その土地を探索し、地元の特産品やアンティークを買い求め、地元コミュニティとビジネス上のつながりを築こうとする。

「エクスペリエンスの目利き」は、主にミレニアル世代で構成され、自身の心の豊かさを求める手段や心身のウェルビーイングへの投資としてレジャー旅行を計画している。1つの旅先を徹底的に探索し、自分に合った、唯一無二の特別な体験を求めている。

時代を超越した「冒険家」は、65歳以上のシニア旅行者という固定観念を打ち破り、目的地に深く浸ろうとする熱血探検家。観光名所にはあまり興味がなく、旅先にその土地ならではの雰囲気を与える要素、その地をユニークで思い出深いものにしているものに惹かれるという。