第10問 解答

▲2四香(解答図)

あふれ出る才能
渡辺は6歳で将棋を覚え、小学2年生になった頃には初段になっていたという。これだけでも驚きだが、その2年後の4年生で小学生名人戦を制したというのだから、渡辺の将棋の才能には脱帽せざるを得ない。

決勝の相手は長生治彦さん。問題図はよく見ると渡辺の角損で、次に△2七歩成が見えている。先手はかなり忙しい場面だが、玉を堅く囲って細い攻めをつなげるのはいまも昔も渡辺の真骨頂だ。図で▲2四香と打ったのが盤上この一手の好手だった。△2七歩成に対して飛車を逃げるのではなく▲2二とと王手で入るのが狙いの一手。△同金には▲1一飛成があるのでこのと金は取れない。後手はやむなく△4二玉としたが▲1二飛成。飛車を成り込むことに成功し、攻めがつながった。