ベネッセコーポレーションは3月29日、「小学生の習い事調査」の結果を発表した。調査は2024年2月28日~29日、小学1年生~6年生の子どもとその保護者3,096組(子どもの性別:男子1,548人、女子1,548人)を対象にインターネットで行われた。
親世代の習い事TOP3は「水泳・そろばん・習字」の「3S」(ローマ字での表記の頭文字をとったネーミング)だったが、令和の小学生のTOP3は「水泳・世界の言語・スクールワーク(学校の予習・復習)」の「新3S」に。
前回調査を実施した2021年と比較すると、ピアノ、習字、サッカーやダンスなどの実技系の習い事の順位が上昇。背景には、学習以外で好きなことを見つけたり、得意なことを伸ばしたりしてほしいという保護者の想いが見受けられる。今回の調査で新しいことは、2021年にはTOP10圏外だった「野球」が男子で9位にランクインしたこと。近年の大谷翔平選手やWBCでの日本代表チームの活躍の影響があるかもしれないと、同社は分析している。「小学生がなりたい職業」においても、「野球選手」が、小学生全体では3位・男子のランキングでは2位にランクインしており、野球の人気がうかがえる。
全体では「ダンス」が2021年のTOP10圏外から、7位にランクイン。小学校の学習指導要領で、体育に「表現運動」が組みこまれていたり、最近はダンスを得意とするアーティスト達の活躍を目にする機会も多かったりと、小学生にとって身近なスポーツとなっているのかもしれない。
今の小学生と保護者が小学生時代にしていた習い事について、割合の差が大きいものをピックアップしたところ、保護者と比べて習っている割合がもっとも増えたのが「ダンス」で、減ったのは「そろばん」だった。今の小学生は保護者の小学生時代に比べて、それぞれの人数の割合が小さく、特定の習い事への集中傾向も弱いことから、小学生の習い事は多様化しているといえる。
今している習い事以外に、新たにしてみたい・させてみたい習い事をたずねると、小学生は「プログラミング」、保護者は「英会話などの語学」が1位という結果になった。「プログラミング」はともに上位に入っており、2020年度からの必修化で、授業で学ぶことに加え、習い事でも希望が高いようだ。
オンラインのみで受講する習い事の有無を尋ねたところ、オンライン習い事をしている子どもは17%だった。内訳は「学校の予習・復習」が21%、次いで「英会話などの語学」が18%、「計算・漢字」が8%で、学習系の習い事でのオンライン受講が多く見られた。